惡の華
10

衝撃作ですねぇ。実写撮影した映像をトレースしてアニメ化したロトスコープという手法で、実写とアニメの中間のような仕上がり。元の原作絵は別に劇画路線でもなく、よくある普通のアニメ絵ですので、余計この写実的な作画はギャップがあります。

好きな女の娘の体操着の匂いを嗅いで、つい家に持って帰っちゃうというあるあるネタを披露してくれた高男君は、その日から罪悪感に苛まれる日々。罪を告白して潔く自首すべきかどうか葛藤しつつも、そんな勇気を持ち合わせていない彼は、自分の中で罪を留めながら一生贖うというお為ごかしで逃げようとする。

「作文書いてきた?」と嬉々として催促する仲村さんに対して、ボードレールの詩集を差し出し「これが俺の作文だよ」と意味不明な回答。私ですらイラッと来たんで、仲村さんが激おこぷんぷん丸だったのはしょうがないですよねー。

ただ1人仲村さんを庇った正義感溢れる高男君は、哀れ次の日からスクールカースト最底辺に。クラスのみんなから露骨に距離を置かれ、クスクスと嘲笑の的。あんなに気のいい友達だった山田まで、高男君のことを無視し始めたのは軽くショックでした…。

惡の華で採用されている実写映像をトレースして作画するロトスコープという手法。その制作過程において作られた実写バージョンの元映像がニコニコ生放送にて公開されていましたので、視聴させていただきました。

「ささささ…!」と忍者にでもなったようなつもりでノリノリで尾行してくる仲村さんが可愛すぎ!!(笑) このシーンだけ何度も繰り返し見ちゃいました。こんなに楽しそうな仲村さんを見ていると、こっちも幸せな気分になれますよ~。やっていることは鬼畜なんですけどね!

クラスの高嶺の花をゲットした高男君は一転して人生の勝ち組に!! ブルマを盗んでからあれよあれよで憧れの女子とお付き合いすることができるとは、これは明日から全国の中学校でブルマの盗難が相次ぐに違いない! ブルマがあればの話ですけど。

行儀良く真面目なんてクソムシだと思った。夜の校舎窓ガラス落書きして回った。やり場のない気持ちの扉を破ろうとした高男君は、オタク版尾崎豊だったんですね~。盗んだバイクで走り出したのが尾崎豊であれば、盗んだブルマでデートしたのが高男君。まぁ、やっていることは概ね似たようなもんです。

狂態を演じたあとに待っていたのは壮大な後始末。覚悟の上だったとはいえ、これだけ大それたことをしでかしてしまって、今後の自分の運命を考えると気が重い。たっぷりと長尺で描かれた帰り道のシーンはやや演出がくどすぎた嫌いはありましたが、高男君の万感の思いは伝わってきました。仲村さんと手を繋ぎ、力なくとぼとぼと徘徊する姿は、まるでこれから心中する夫婦のよう。

総ての真実を察した佐伯さんでしたが、高男君陥れる意図はなく、恋人関係も解消するつもりはないという。佐伯さんが本質的な意味で優しい少女であるのは理解していましたが、こういう状況においても「別れない」と意志の強さを見せたのは少し意外でした。ただ恋に恋しているだけのJCかと思いきや、実は本当に高男君にベタ惚れだったりするんでしょうか。