SUPER BOWL2018 連覇を狙うペイトリオッツを退け、フィラデルフィア・イーグルスがスーパーボウル初制覇

昨年、25点の大差をひっくり返す、歴史的ミラクル逆転優勝を成し遂げたニューイングランド・ペイトリオッツが再びスーパーボウルの舞台に戻って参りました。狙うは当然ながら連覇。立ちはだかるのは、ダグ・ピーダーソンHC率いるフィラデルフィア・イーグルス。AFC1位とNFC1位の頂上対決は、激しい死闘が繰り広げられた末、追いすがるペイトリオッツを退けたイーグルスが制する結果となりました。ペイトリオッツファンとしてただただ無念です…。

序盤から苦しい展開でした。テンポ良くパスが繋がり、リズムよく攻撃できているかと思えば、最後の詰めでタッチダウンが取れず、フィールドゴールをスナップミスで失敗するというお粗末っぷり。ディフェンスでも、イーグルスオフェンスにビッグプレイを許さぬ堅い守りができているかと思えば、3rd&コンバージョンをことごとく止められず、押し切られて失点の嵐と、ちぐはぐな戦いにストレス溜まりまくり

がんばって点差を詰めても、イーグルスの攻撃ですぐまたリードを広げられるため、何度も心が折れそうになります。しかし、そこはさすがは我らがトム・ブレイディ、こんな最悪の流れでも決して滅入ることなく、諦めることなく、粛々と勝利のための最善手を打ち続ける。窮地に追い詰められれば追い詰められるほど研ぎ澄まされるブレイディ脅威の集中力により、徐々にペイトリオッツらしい攻撃が復活。最終第4クォーターには遠かったイーグルスの背中を遂に捉え、逆転に成功する!

1点の微差ながらリードを奪い取り、あとはこのリードを死守すれば……という状況。ディフェンス陣に最後の意地を期待していたのですが、願い虚しく、結局最後までイーグルスの猛攻を防ぎきれず…。試合終了残り2分21秒で最悪のタッチダウンパスを喰らって再び形勢逆転

それでも、まだこの時点ではもう一度試合をひっくり返せると信じていました。ブレイディにとって残り2分21秒は充分な時間。こういった僅かな残り秒数で、数々の奇跡を起こしてきたブレイディを、私は何度も目撃してきていますから…!!

ところが、これから奇跡のラストドライブが始まるというところで、まさかのサックによるボールロストで万事休す。ブレイディの手からボールが零れ落ちてしまったと同時に、連覇の夢もするりと零れ落ちてしまいました…。一度はスーパーボウル連覇の栄光を掌中に掴んでおきながら、不覚にも取りこぼしてしまったこの悔しさ。勝てる試合だったからこそ、無念の気持ちでいっぱいです…。

最後はこのような残念な結果になりましたが、今年のペイトリオッツの奮闘ぶりは手放しで賞賛されるものでした。開幕前にエースレシーバーのエデルマンをシーズン全休の怪我で失い、守備の中心ハイタワーも早々に離脱し、あっという間に攻守の両翼を失ったペイトリオッツ。普通ならそのまま今シーズンは諦めムードになるところですが、なんと13勝3敗の好成績でAFCを1位通過。プレイオフも順調に勝ち進み、2年連続のスーパーボウル進出を果たすことができました。この時点で、もう奇跡であり偉業だったんですよ。

ペイトリオッツの面子だけを見れば、とてもスーパーボウルに辿り着けるほどの選手が揃っていたとは思えません。スター選手と呼べるのはブレイディとグロンカウスキーぐらいなもので、守備陣に一流と呼べる選手は数えるほどしかおらず、プロボウル(オールスター)に選ばれた選手はゼロ。グラハム、コックス、ジェンキンスと守備のスター選手をキラ星の如く抱えていたイーグルスとは大違いです。

ペイトリオッツは既にNFLで20年近くも勝ち続けている随一の常勝チームですが、レアル・マドリードやバルセロナのように、大金でスター選手を掻き集めて強さを維持しているチームではございません(NFLのルールがそれを許さない)。掻き集めているのは、他で使われなくなった不要選手や、ドラフトにも指名されなかったような無名選手。そんな落ちこぼれたちを鬼才ベリチックが自軍の駒として徹底的に鍛え上げて、揺るぎない常勝チームを築き上げているのがペイトリオッツのすごさです。世界中、どんなスポーツにもこんなチームは存在しないはずですよ。

自前のドラフト下位指名選手と、落ちこぼれたちが一丸となって、スーパーボウル連覇にあと一歩まで迫る奮闘を見せてくれた。それだけで私は胸が熱くなります。試合前、イーグルスの選手たちは事あるごとに「俺たちはアンダードッグだ。失うものは何もない」とコメントしていましたけど、お前らほとんどドラフト1位2位のエリート選手の集まりじゃねーかと。しかも、ジェフリー、アジャイー、ロビンソン、ブロウントと他チームの強力な選手をこれでもかと掻き集めやがって!! セレブのくせに庶民ぶってるのが腹立つ!!(笑)

まぁ、そんなイーグルスも、絶対的エースQBのカーソン・ウェンツを途中で欠いた上でのスーパーボウル制覇ですから、素直に天晴れなんですけどね。他チームでお払い箱になったニック・フォールズを据えて、スーパーボウル制覇を成し遂げられたのは、チームとしてのトータルパワーに秀でていたからこそ。攻守共に隙のない、完璧なライバルチームでしたよ。

最後は念願叶いませんでしたが、今年も強いペイトリオッツのフットボールを見せてもらえたことに感謝。不惑を迎えたブレイディが未だ健在となれば、また来年も、再来年もスーパーボウル制覇のチャンスはやってくるはず。自身のスーパーボウル記録を塗り替える505パスヤードを叩き出したブレイディの鬼神の如き活躍に誇らしさを憶えつつ、今日起きたスーパーボウルの記憶と録画は綺麗に抹消したいと思います。気持ちは次のシーズン!!

今シーズンのペイトリオッツ


EA SPORTSより毎年発売されるMADDEN NFLというフットボールのTVゲーム。その最新作MADDEN NFL 18のカバーに選ばれたのはトム・ブレイディでした。このゲームのカバーに選ばれる選手は、実力と人気を兼ね備えたリーグトップクラスの選手である証ですから、大変名誉あることなんですけど、MADDEN NFLのカバーに選ばれた選手は、何故かそのシーズンに不幸が訪れるという厄介な呪い(マッデンカース)が存在していまして…。

今までトータル15人もの選手がMADDENカバーに選ばれてきましたが、突然成績が急降下したり、大怪我で長期離脱したり、解雇されたり、息子を亡くしたりと、散々なありよう。前作では同じペイトリオッツのロブ・グランカウスキーが選ばれましたが、いきなりシーズン全休の大怪我をして、まともに呪い直撃していました。

そこに来て今年はブレイディがMADDENカバーに。ブレイディは40歳を迎えるシーズンで、さすがに衰えが隠せなくてなってきてもしょうがない年齢ですし、フットボールのQBは常に怪我のリスクを抱えているもの。MADDENの呪いが的中する可能性は極めて高かったんですが、そんな不安もどこ吹く風の大活躍で、リーディングパサーとしてシーズンMVPを獲得する最高のシーズンでした。私生活で妻ジゼル・ブンチェンと離婚するかなとも思いましたが、そちらも夫婦ラブラブで問題ないようです(笑)

ブレイディはMADDENカバーに選ばれた際、「俺には呪いなんか関係ないぜ!」と動画で高らかに宣言するという特大のフラグを立てていましたけど、本当に呪いを跳ね返すとは見事という他ありません。自分が立てたフラグすらへし折る胆力。改めて、トム・ブレイディの凄みを感じさせるシーズンでした。

30手前でベテラン呼ばわりされるNFLの世界で、40になってもリーグ最高のQBとして君臨できるブレイディ様は、どんな賛辞でも言い表せない偉大すぎる選手。今シーズン途中には、自身の後継者となるはずだった有能なジミー・ガロッポロが放出され、チームとしてもまだまだブレイディ中心で戦っていくのだと意思表示したばかり。批判にも怪我にも呪いにも負けず、その赫々たる雄姿を1日でも長く私の目に焼き付けさせてください

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カテゴリ:Video Game

発売日:2017-08-25


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  1. 待ってました!レビュー早かったですねー
    どちらのファンでもない私としては点が入りまくって接戦だった今年のSBは非常に楽しめましたよ。
    もう最初にブレイディがロッカールームから出てくるシーンがかっこいいの何の!これが当代最強、もしかしたら史上最強のQBの出す雰囲気でしたね。

    解説の方もおっしゃってましたが、後半巻き返して迫ってくるペイトリオッツのオフェンスはさすがでしたが、ディフェンスが総合29位とは・・・その差が結果につながったといえるでしょうか。
    イーグルスのランがなかなかとめられなかったり、結局最後はファンブルを許してしまったりと
    攻守にわたって前衛の力不足を感じてしまいましたよ。

    イーグルスはオフェンスがいいタイミングで効果的でした。特にフォールズのインモーションからのTDキャッチなんて、アイシールド21の漫画のようw

    今年もNFL楽しませてもらいました。また来年ですねー
    レビューが見られないのが残念ですが・・・
    あ、ガンバに移籍した矢島ですが、たぶん今シーズンは活躍できないと思うので、我慢しながら見守ってくださいねー

    • 試合展開は見どころが多かったので、ペイトリオッツじゃないチームが出ていれば、私も純粋に楽しめたでしょうけどねぇ…。今年もプレイオフはどれも名試合ばかりで、NFLの面白さを痛感しました。バイキングス×セインツで起きた奇跡には興奮しまくりで、誰かと感動を共有したいのに、NFLを語れる人が周りにいない!

      >(ペイトリオッツ)ディフェンスが総合29位とは・・・その差が結果につながった
      ペイトリオッツの守備はラン・パス共に喪失ヤードがめちゃくちゃ多いですが、失点数は確か5位の少なさなので、言うほどザル守備でもないんですよ。キスとボディタッチは許しても貞操だけは守るみたいな(笑) でも、スーパーボウルではいいようにやられてましたね。イーグルスのランパスオプションはズルイ! あんな後出しジャンケン、どう対応すればいいのやら。

      >フォールズのインモーションからのTDキャッチなんて、アイシールド21の漫画のよう
      同じことを先にブレイディがやって、そっちは失敗していましたから、余計に悔しい~!! QBがパスキャッチするアサイメントがあるなんて、改めてフットボールは奥深いな。俯瞰で見ていても完全に騙されました。

      >ガンバに移籍した矢島ですが、たぶん今シーズンは活躍できないと思う
      そんなさらっと嫌なこと言わないでください(笑) 今年のガンバは層が超薄いので、矢島にはフル回転でがんばってもらわないと困りますよ~! しかし、浦和生まれ浦和育ちの選手が何故ガンバなんかに来てくれたのやら…。

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なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。