SUPER BOWL2015 ニューイングランド・ペイトリオッツが優勝!!

劇的VS劇的。両チームともスーパーボウルに至るまでの道程はあまりに劇的でした。二度の14点差を追いつき大逆転勝利を果たしたペイトリオッツ。オンサイドキック成功から信じられない奇跡を連発したシーホークス。いずれも後世に語り継がれる名試合を経て、この最高に舞台へと辿り着いたのです。そして、そこで待ち受けていたのも、また劇的すぎる試合でした。

私はニューイングランド・ペイトリオッツのファンですので(厳密にはそこに所属するトム・ブレイディのファン)、当然ながらペイトリオッツを応援。10年前にはダイナスティを築いたブレイディも、過去2試合のスーパーボウルではいずれも苦杯を舐めており、キャリア晩年においてここでもう一度優勝させてあげたいという個人的な思いが高まっていました。

ブレイディ率いるペイトリオッツは、普段通りパスオフェンス主体に攻め立てますが、強力無比なセカンダリー陣を擁するシーホークス相手だけに、縦への長いパスは狙わず、チェックダウンやアンダーニースへのアクロスを増やして、極力リスクを冒さない慎重な攻め。それでも要所で2つのインターセプトを奪い取られるなど、シーホークス自慢のディフェンスに苦戦させられる。

リードを広げてもあっという間に差を詰められ、逆に第4クォーターの時点では10点差をつけられ敗色濃厚。この状況をひっくり返したチームは、過去48度行われたスーパーボウルの歴史の中でも一度しかないというのですから、絶望的な展開です。

しかし、ここからがブレイディの真骨頂。苦しい時間帯でこそクールに燃え上がるブレイディは、自陣深くサードダウンロングのシチュエーションで、起死回生となる気合のパスを一発決めると、そこから次々好パスを通して、なんとこの点差を逆転!

これで勝負ありだと信じたかったですが、敵も数々のミラクルを起こしてきたシーホークス。2ミニッツウォーニング後のラストドライブで怒濤のオフェンスを見せ、WRジャーメイン・カースに投じたロングパスは、一度弾いて落球したものを執念で拾い上げるというスーパーキャッチ! ペイトリオッツファンとしては、あのデイヴィッド・タイリーの「ヘルメットキャッチ」が悪夢として蘇るプレイで、もうこの時点で私は完全に終わったと諦めていました…。

続くマーション・リンチのランで残り1ヤードまで迫られ、もはや逆転は時間の問題。次の攻撃でタッチダウンを決められれば、まさに万事休すだったのですが、ここで誰もが予想していなかった奇跡の出来事が! タッチダウンパスを狙ったQBラッセル・ウィルソンのパスを、伏兵Sマルコム・バトラーがまさかのインターセプト!!

シンプルにリンチでランをかけていれば、100%シーホークスで勝負が決まっていた試合。そこを敢えてリスキーなパスを選択したのは驚きでしたが、この一瞬のクイックパスに反応してインターセプトしたバトラーの神業にも驚き。ドラフト外入団の無名のルーキー(私も今日初めて存在知りました)が、99.9%決まっていた試合を、土壇場の土壇場でひっくり返してくれました! そしてこの瞬間、ニューイングランド・ペイトリオッツに10年ぶりのスーパーボウル制覇がもたらされる!!

応援していたペイトリオッツが優勝してくれただけでも嬉しいのに、完全に諦めかけていた敗戦ムードの中で、一転しての大逆転優勝。これ以上ないドラマティックな筋書きで、未だ興奮が収まりません。これは生涯心に刻まれるスーパーボウルとなりますよ! 本当におめでとう、ニューイングランド・ペイトリオッツ!!

今シーズンは、高校野球で大阪桐蔭、プロ野球で巨人、Jリーグでガンバ大阪、NFLでペイトリオッツと、私が応援しているチームがことごとく優勝を果たしているのが我ながらすごい(サッカー日本代表を除く)。まぁ、単に強いチームを贔屓しているだけのミーハーだとも言えますが(笑) あとはNBAでシカゴ・ブルズが優勝してくれれば完璧ですね!

2014シーズンを振り返って

冒頭でも述べたように、スーパーボウルで激突したペイトリオッツとシーホークスは、両チームともプレイオフで劇的な試合を勝ち抜いてきました。

まずペイトリオッツがAFCディビジョナルプレイオフ(準々決勝)で見せた14点差の大逆転劇。一度はその14点差を追いつきながら、第3Qで再び14点差に離されるという心折れる展開だったんですが、この後がない状況でQBブレイディが見せたのは、究極のセルフィッシュ。ラン攻撃を一切捨て、自らのパスのみに頼ってレイヴンスディフェンスを打開しました。まるでSLAM DUNKの山王戦のような、奇跡的大逆転勝利です。

こんな凄まじい試合はもうしばらくお目にかかれまい……と思っていたら、その数日後、シーホークスがNFCチャンピオンシップ(準決勝)で更にそれ以上のドラマを繰り広げました。この試合は、私が見てきたフットボールの試合の中でも最も奇跡的な試合の1つといえるものでした。

この日、シーホークスのQBウィルソンは4インターセプトという大乱調。ハーフタイムまで1点も奪うことができず、ついた得点差は16点。途中までは神試合どころか、世紀の凡戦といった様相でした。

しかし、フィールドキックフェイクのスペシャルプレイで7点をもぎ取ったあと、第4クォーター終了間際に成功率が極めて低いオンサイドキックを奇跡的に決めて、逆転の機運。この試合、初めて掴み取ったモメンタムに乗じて、名RBのマーション・リンチが逆転タッチダウンラン。しかも続く2ポイントコンバージョンでは、やけくそ気味に投げたヘイルメアリーパスまでが奇跡的に通ってしまう!

延長オーバータイムに入り、もうどっちに勝負が転ぶかわからない中で、最後に勝敗を決したのは本日絶不調だったラッセル・ウィルソン。ピストルフォーメーションから放ったロングパスは、奥へ抜け出したレシーバーの腕にジャストタイミングで収まり、サヨナラタッチダウン。その瞬間、センチュリーリンク・フィールドに響き渡る大歓声。私も思わずTVに向かって叫ぶような、鳥肌もののゲームでした。

アメフトがわからない人には何のこっちゃわからないと思いますが、とにかくミラクルのミラクルのミラクルが起きた試合だったんですよ。ここまでウィルソンが記録した4つのインターセプトはいずれもWRカースに向けて投げたパスでしたが、最後の決勝タッチダウンパスはそのカースが決めたのもドラマでしたね~。

ウィルソンは嬉しさで人目も憚らず号泣。自分の不甲斐なさでゲームを壊しかけていたのに、頼もしいディフェンス陣がギリギリのところで踏ん張り、スペシャルチームが命懸けでオンサイドキックをもぎ取り、そして最後まで自分を信じてくれたオフェンス陣が最後のタッチダウンパスを演出してくれた。そりゃ男泣きしますよね。

30分かけても1点も取れなかったのに、試合終了間際では僅か44秒の間に15点も取れてしまう。これぞ最後の最後までどうなるか予測がつかない、フットボールの醍醐味です。

今シーズンのペイトリオッツ

ニューイングランド・ペイトリオッツのファンである私が、今シーズンのペイトリオッツを総括。

11年ぶりに開幕戦を落とし、序盤2勝2敗でスタートダッシュに失敗。この時点でHCビル・ベリチックとQBトム・ブレイディに限界説が囁かれ、批判が集中していたんですから、アメリカは恐ろしい国です。2勝2敗でそこまで叩かれるのかと。

確かに私も今年は期待薄でした。FA補強もドラフト補強もままならず、慢性的なレシーバー不足も解消されないまま、攻撃面ではほぼ上積みなし。今年もまたTEロブ・グロンカウスキーが怪我で離脱したら即終了じゃないかと嘆いていましたが、結果的に彼が離脱せずにフルで1年間ずっと頑張ってくれたことが最大の補強になっていましたね。

守備面ではダレル・リービスというリーグ屈指のCBを補強しましたが、同じ実力派CBのアキーブ・タリブを放出しているので、こちらも戦力的にはそれほどプラスと言えない状況。

しかし、今年はDEジョーンズ、LBコリンズ、LBハイタワー、FSマッコーティーといった若手選手が軒並み成長を見せ、一気に守備陣の充実を図れたことが、ペイトリオッツの強さの底上げとなり、引いてはスーパーボウル制覇の原動力になったのだと思います。

ここ10数年、常に強豪であり続けるペイトリオッツは、ドラフトで大した選手を獲得できていません。しかし、決してエリートとは呼べない選手を一流選手に育て上げていくところが、HCベリチックの手腕であり、ペイトリオッツ最大の強み。今や歴代最高峰のQBへと成長し、4度のスーパーボウル制覇という偉業を成し遂げたブレイディだって、元々はドラフト6巡目指名の雑草ですからね。

ブレイディはいつまで超一流でいてくれるんでしょうか。今年の活躍を見ればまだまだ心配無用と思えますが、去年年間タッチダウン数新記録を樹立し、あと5年はバリバリやれそうだったブロンコスのQBペイトン・マニングが、今年急激に力を落として引退が囁かれているように、NFL選手は急に衰えが来てしまうもの。今年38となるブレイディの勇姿を目にできる時間は、それほど多く残っていないのでしょう。それだけに、今年の優勝は掛け替えのない喜びとなりました。

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カテゴリ:Video Game

発売日:2014-08-26


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なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。
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  1. 今年もプレイオフから見てましたよー
    スーパーボウルと上に上げたSEAvsGBの試合は両方共すごかったですね!
    去年のスーパーボウルとは大違い・・・
    まあ、私の好きなマニングは残念でした。もう無理なんですかねー

    とはいえブレイディも好きなので、第三Qでインターセプトされた後のブレイディのがっくり具合と、最後のインターセプトされた後のピョンピョン跳ねる喜びようのギャップが面白かったですw
    それとあのキャッチのあとで首振りながら「マジありえねぇ」みたいな顔も!

    最後のコールはいろいろ言われてますが、私としてはウィルソンに走って欲しかったです。
    いつだったか、キャパニックが走らなくて負けた時も同じこと思ってましたが、
    QBが走れるなら走ってもらったほうが面白いと思うんですよ。
    コルツのラックも成長してきたみたいですし、今度ブレイディとやったらどうなるかわかりませんねー

    最近やっとポジションとかフォーメーションとか少しわかってきましたが、プレイを見てても早すぎてなかなか理解するのが難しいです。
    深く考えなくても楽しいのでいいんですけどね~
    では、また来年をお楽しみにということで!

    • NFLはどんなスーパープレイヤーでも、急転直下で引退に追いやられる可能性があるから恐ろしい…。ブロンコスはHCが変わって、マニングがフィットしないチームになりつつありますが、最悪チームを移籍してでも現役を続けてほしいですね。まだまだやれるのは間違いありませんので!

      >(ブレイディ)インターセプトされた後のピョンピョン跳ねる喜びようのギャップが面白かった
      そこがブレイディの魅力ですよ。試合中は機械のようにクールでありながら、時折感情を露わにしたり、子供のようにはしゃぎ回ったり。彼は務めてクールであるだけで、基本的には熱い人間なんでしょう(笑)

      >私としてはウィルソンに走って欲しかった
      レッドゾーンでのQBランはホント怖いですから…。リンチのランは確実に予測されているだけに、意外とウィルソンのランならあっさりタッチダウンだったかも。ダメだったときは、サイドラインに投げ捨てれば傷も浅かったですし。

      >プレイを見てても早すぎてなかなか理解するのが難しい
      私も偉そうなこと申していますが、細かい部分は全然わかんないです(笑) インターセプト直前の場面、なんでベリチックはタイムアウトで時間を止めなかったのか疑問でしたが、あそこも実はものすごく複雑な思惑があったみたいで…。あのインターセプトは偶然ではなく、なるべくしてなったのがすごい。本当にフットボールは奥が深いです。