プレミア12 日本はメキシコを下し大会3位。初代王者は韓国に決定

韓国に屈辱的敗北を喫したあとの3位決定戦。もはや国民の多くは侍ジャパンへの興味を失い、3位決定戦をやっていたことすら知らない人も多そうですが、試合としては7回コールド勝ちで、一番気持ちのいい勝ち方でした。9回の抑えが不安なら、9回を迎える前に試合を終わらせばいいという逆転の発想。その手があったか!

山田の二打席連続ホームランに始まり、松田・中田も続いて、最後は秋山がトドメとなるサヨナラコールドホームラン。甘い球をしっかり強打できるのは、やっぱり今の日本打線の強み。中田は予選で爆発しすぎて、正直決勝トーナメントでは完全にブレーキになりそうな予感でしたけど、結局3本塁打の15打点ですもんね。すごいです。

チームとしても、これでプレミア12の戦績は8戦7勝。壮行試合も含めると10戦9勝という堂々たる結果。それでも、一番負けてはいけない試合で負けたことが、この数字を無価値なものにしてしまいました。予選でどれだけ勝利を積み重ねようとも、ここぞの勘所で敗れれば総てが否定されてしまうという理不尽さ。

でも、その理不尽こそが勝負事の本質であって、今一時の力を出せるのが本物の強者の証ですからね。長いシーズンを戦い抜くことに慣れきっているプロ野球選手・監督は、“目の前の1勝を死にものぐるいで獲る”という気迫がどうしても乏しく感じます。こういう国際大会や、CSのようなプレイオフが設けられた今、もっと1試合の重みというものを選手・監督・球団・ファン全員が強く感じていかないと。

「この男には勝負師として重要な何かが欠けている……。勝負師として最も重要な資質の欠如…」
「『なにか』が欠けている……。重い勝負に勝つための必要不可欠な『なにか』が…」

「今分かったよ。あの男に欠けているものが。あの男には今一時の気持ちがない……。奴は勝負を長いスパンで考えすぎる」
「それじゃあダメ…。今この時に至っては、一点にしぼって引き込むくらいでなければ」
「自分の中の時間を濃くし、凝縮させていくことによって引き出される。つまり、今一時の心だ…」

「ただ今一度…、この一回という集中力がない…。本人にそんな気はなくとも結果的に、『機会』を安く扱っている」
「必死さがない。その機会成就に命を削っていない。それじゃあダメさ…」

これはアカギという麻雀漫画で、ニセアカギと浦部の戦いを見ていたヤクザの親分のセリフですが、要するに私が言いたいのはこのヤクザの親分と同じ(笑) プレミア12初代王者という称号は今は何の権威もない称号ですけど、その二度と得られない「機会」を安く扱ってしまったことが残念。周りの国がやる気ないなら、尚のこと日本は必死になって獲りに行くべきだったんじゃないでしょうか。

まぁ、小久保監督はこのプレミア12で1戦の重みを嫌というほど思い知ったはずですので、もう次のWBCでは毛ほども舐めたりしないでしょう。今は感情的に「小久保のせいで負けた! 責任取れ! 監督やめろ!」とバッシングしている人が多いですが、せっかく高い授業料払って苦い経験を味わえたのですから、それを無に返すのはもったいないですよ。小久保野球自体は質の高いものを見せてくれていましたし、あとは勝負師としての才覚さえ備わってくれば、これからきっと日本にとってベストな監督になっていくものだと思います。

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4 Responses so far.

  1. ブランドン より:

    僕も小久保監督を辞めさせるの惜しいとおもいます
    なんだかんだで日本3位ですし、負けたのも一度だけ
    逆転負けで印象悪かっただけでそこまで叩かれるような結果じゃなかったですね
    日本が韓国に負けたのも今に始まったこっちゃないですし、勝って当然のような慢心があった
    小久保監督だけに責任かぶせるのはちがう気がします・・

    • 第1回WBCは5勝3敗。韓国に1勝2敗。
      第2回WBCは7勝2敗。韓国に3勝2敗。
      第3日WBCは5勝2敗。韓国に0勝0敗。
      プレミア12は7勝1敗。韓国に1勝1敗。

      優勝を果たしたことで総てが肯定された王監督&原監督ですが、本当にぎりぎりの紙一重でしたし、運に助けられた部分も大いにありました。今回の小久保監督は特別不甲斐なかったわけではなく、歴代監督と大差ない、むしろ戦績は一番優秀と言えますので、感情的に小久保監督を切ってしまうのが得策とは思えないですね。

      しかし、こうして見てみると、日本は毎回韓国に辛酸舐めさせられていますねぇ…。

  2. ゲスト より:

    この大会で褒められる試合は少なかったですからねえ。7勝1敗という勝敗も相手の自滅が多かった印象がありますし、抑えるべきところを抑えきれずに終盤追い立てられた試合も多かったイメージがあります。
    正直WBCといいプレミア12といいプロが参加するべき時期に行っている時点でアレな大会なのですが、特に今大会は日本と韓国以外のガチ感が無かったのもひどかった。

    • WBCの二度の優勝も相手の自滅に助けられたものでしたし、日本は自力で優勝できるほど世界で抜きんでた力はないということ。目標は優勝以外あり得ませんでしたが、優勝して当たり前だと考えるのは、ちょっと驕りも感じるのです。

      >今大会は日本と韓国以外のガチ感が無かった
      第1回大会からガチでやれというのも酷だと思います。大会の権威とは、最初から備わっているものではなく、歴史を積み重ねることで生まれるもの。最初は日本と韓国しかガチじゃなくても上等上等。