稀神大社さん企画の「第2回レビュアーエロゲランキング」にレビュー投稿しました

稀神大社さんが企画された第2回レビュアーエロゲランキングの結果発表が行われました。結果は、リンク先の稀神大社さんの方で見てもらうとして、浅生大和が投票した作品は、「君が望む永遠」「Fate/stay night」「うみねこのなく頃に」の3つでした。短評で空気読まず長文で投稿しているのが私です(笑) いや、てっきり抜粋されるものだと思っていて、まさか丸々掲載されるものだとは思っていませんでしたから!

■1位 君が望む永遠■

エロゲとしては類を見ない壮絶なドラマ仕立てのストーリー。本編は勿論のこと、その後発売されたLatest Editionの後日談を含めて、君が望む永遠は傑出した作品でした。

Latest Editionは、“ハッピーエンドのその先”を見せてくれたことに大きな意義があります。胸突き八丁を乗り越え、ようやく辿り着いたハッピーエンドでありながら、その先で再び過酷な現実と向き合わなくてはならず、易々と現世からの解脱を許してくれない。それでも主人公の孝之君は腐ることなく、懸命に現実と向き合い続けたのが立派でした。過酷なレースを走破した直後に、休む間もなく次のレースへと走り出すなんて、ヘタレでは到底できることじゃございません。

「2人は末永く幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし」で終わらせていい物語を、わざわざ君が望んでいない現実を見せつけてくるのが、君が望む永遠の唯一無二の素晴らしさ。選ばれなかった方のヒロインのその後まで描く底意地の悪さも、君が望む永遠ならではと言えましょう。普通、ペットショップで売れ残った動物の行き先なんて、誰も知りたくないでしょうに(笑)

■2位 Fate/stay night■

酷使に次ぐ酷使ですっかりその身をすり磨り減らしてしまった感のあるFateも、やっぱり最初に手にした当時は衝撃的でした。サーヴァントを従えた7人のマスターが聖杯を巡って競い合うバトルロイヤルという完成された設定が素晴らしく、その下地となる世界観を完璧に活かしたダイナミズム溢れるシナリオが秀逸。システムによる演出もその筆力を最大限に活かしていて、静的なビジュアルノベルが動的なバトルの臨場感を生み出していました。

遠坂凛という生涯の伴侶も得ましたし、キャラクターにおいてもシナリオにおいても最高峰に位置する想い出深い逸品です。

■3位 うみねこのなく頃に■

8作に渡る長編ミステリーは、放り投げに近い不実なラストによって、その価値を陰らせてしまいました。あまりの失望感から思わず「なかったこと」にして、記憶の奥底に封印しかけていた作品ですが、月日が流れて改めて冷静に振り返ってみると、やはりその過程においては最高峰の面白さがあり、決して全否定されていい作品ではないと思えるようになりました。

殺人の犯人や工程を導き出すのではなく、人間の手による犯行として可能か不可能かを問いかけてくるシナリオ。作中における魔女ベアトリーチェと主人公戦人のメタ視点からのディベートバトルは、絶対真実の赤文字と仮説を立証させるための青文字を駆使した独自ギミックが組み込まれ、これまでのミステリーにはない斬新な興趣に満ちていました

過程においては、これ以上ないほどの完成度であっただけに本当に惜しい。画竜点睛を欠いた稀代の名作です。

あとがき

オールタイムベストの投票となると、どうしてもベタな大作を選んでしまいますね~。何かしらの付帯条件があればもっと独自色を出せたと思うのですが。

エロゲの感想を書くのは久々だったので、とても楽しかったです(うみねこはエロゲじゃないけど)。企画を取り仕切っていただいたまれびとさん、どうもありがとうございました。

君が望む永遠 Latest Edition 初回版

君が望む永遠 Latest Edition 初回版

定価:¥ 10,260

Amazon価格:¥ 13,280

カテゴリ:DVD-ROM

発売日:2008-03-28


ABOUT

なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。
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  1. すば日々が1位というのはなかなか意外な結果でした。私は未プレイですが発売当時から様々な評判の聞こえてくる作品ですし、玄人好みっぽいという意味では、らしい結果と言えなくもないのかな?
    レビュアーさんが選ぶということでもうちょっとカチっとした作品が挙がるのかと思いきや、ラブラブル、フレラバ、恋春アドレセンスといったゆるーい作品も結構あって楽しいランキングだと思いました。恋春なんか近年のバカゲーの中でもなかなか突出した存在だと思います。

    私が投票するとしたらなんだろう。euphoria、るいは智を呼ぶ、らぶでれーしょん、黄昏のシンセミア、グリザイア、パルフェあたりから選ぶことになりそうですがこれは絞れる気がしないw その日の気分で全く違うのを入れるかもしれないし。
    浅生さんのおっしゃるように、もうちょっと縛りが欲しい感じですね。

    ところで、浅生さんのうみねこレビューの続きを読みたかったです。

    • 「素晴らしき日々」の1位は私も意外でした。というか、存在そのものをあんまり知らなかったので…。2010年はまだエロゲ現役時代だったんですけどねぇ。

      オールタイムベストの投票はベタな大作を選んでしまうと申しましたが、こうしてみると1つの作品に投票が偏ることなく、バラエティに富んだ作品が選出されていますね。自分がベタだと思っていた作品が、実はそうでなかったという誤解に気付かせてくれましたよ。君が望む永遠を1位に投票した人、私だけでしたし(笑) おかしいな~?

      >その日の気分で全く違うのを入れるかもしれない
      そうなんですよ。私の場合、1位と2位はそんなに変動しませんが、3位はどれを選べばいいかすごく迷いました。下級生やYU-NOのような過去の名作を入れたかった思いもありましたし…。

      ヒンメルさんが候補として挙げた作品は、何となくオシャレな作品が多いですね~(笑)

      >浅生さんのうみねこレビューの続きを読みたかった
      すみません、最後だけ投げ出してしまって…。当時はやっぱり脱力感が激しくて、とてもレビューがまとまらなかったです(書きかけのまま)。今はもう葛藤はなくなりましたが、「今更」となるとモチベーションが…。もしリメイクなどで再び手に触れる機会があれば、今度はレビューを完結させられるかもしれませんね。

  2. 1位は初めて知った…。
    レビュアーさんの個性が出ていて面白いランキングですね。
    しかし、この手のランキングだと、やっぱりエロ重視の作品は不利ですねえ。
    そういう意味でも、浅生さんが青と赤に分けてレビューされたのは慧眼。

    私だったら1位は20ゲームくらいの差をつけてのぶっちぎりでWA2(ランキングにない泣)ですが、
    2位以下はやっぱり悩みますね。
    あえて言えば、面白さに加えて、FFDが素晴らしかったQuartett!は印象深いです。
    FFD路線を続けて欲しかった…。
    エロエロならKISS×200。
    あの当時としてはインパクト大!w

    • ですね~。エロゲのランキングなのにエロが語られにくいところに難しさがあります。仮に一番エロいと思った作品をランク付けしたところで、個人の性癖によってバラバラですから、まったくまとまらないランキングになりそう。

      >1位は20ゲームくらいの差をつけてのぶっちぎりでWA2
      あれ!? 本当だ! 1票すら入っていないとは…! これは意外でした。あんなに話題になって絶賛された作品なのに、投票ゼロとは信じられません。

      >エロエロならKISS×200
      KISS×200はすごく良かったです。今WINTERSさんって何してるんだろうと思って恐る恐る(?)調べてみたら、KISS×1000とか作っていた(笑) 「これからもWINTERSは、常に全力です・・・」という全力感がまるで感じられないメッセージがWINTERSさんらしくて安心!