発売日 1995年11月22日
メーカー C’s ware 

EVE burst error
このEVEが初めに世に送り出されたのは95年の11月22日。ですが、当の私が購入に到ったのはこれよりずっと後で、直接的な動機となったのは「サターン版移植」が決定してから。それまではEVEというゲームの存在すら知らなかったのですが、この移植決定のニュースをきっかけにDOS版を買うこととなりました。そう、チョットややこしいのですが、サターン版で興味を持って、実際購入したのはDOS版(PC98版)というわけなのです。

何故なら…

「EVE、サターンに移植決定」→「おお、EVEというゲームはコンシューマーに移植されるぐらい面白いのか」→「でも、どうせならエロがあるほうがいいな」→「DOS版(18禁)購入」

このような経緯(いきさつ)でして。結局のところは、わざわざ18禁を購入した機知も実らず、極端にエロの薄いゲームではあったのですがね。

でも、やはり薄いエロという不満を一掃するほどに、ストーリーの方で驚かされました。初めてプレイした日はもう随分昔なんですが、今となってもあの日の感動はありありと思い出せます。胸を打たれた私は、その後、企業にまんまと踊らされてサターン版(18歳推奨)も買ってしまい、先日にはWIN95版(15禁)もゲット。二重三重と搾取されているような気もしますが、それも致し方なし。

そのWIN95版を久しぶりにプレイしてみての感想ですが、やっぱりすごく面白い。物語を進めていくと、思いの外内容を忘れ去ってしまっていたことに気付き、かなり新鮮な気持ちでのプレイできました。特にまりな編は全然憶えていませんでしたしね(安い脳味噌です)。ところどころに残っていた印象的な場面が、忘れてしまったシーンに程好く混じった感じで、マルチサイトの真骨頂であるあの名シーン、政府DBMSのハッキングも「わかっていながら」しっかりと痺れましたよ。

EVEの代名詞的存在「マルチサイト」ですが、やはりこの存在は限りなく大きいものと改めて思い知らされます。後にマルチサイトたるゲームは幾つか経験しましたけど、ここまで綺麗に、効果的に使われているのはありません。

このマルチサイトは、「1つの事件を別々の視点で見せる事により奥深さを演出する」ことが元来の役割なんでしょうが、事件のみならず「人物」も違う視点によって、また違った趣を見せてくれるから面白いのです。

その実例が桂木弥生。元恋人である小次郎の前では、さも気のないフリで邪険にあしらうが、もう一方、親友まりなに対しては、そんな素直になれない心の内を打ち明ける…。こんな赤裸々な本音と建前を「視点を変える」という行為だけで、ごく自然に知り得ることができるという、この一事こそマルチサイトの大きな恩恵。むしろ私としては、「1つの事件を別の視点追う」というより、「1人の女性の気持ちを別の視点で知ることが出来る」ということの方が、マルチサイトの魅力を存分に引き出していたように思えます。

桂木弥生ですよ勿論! 「別れた彼女と縒りを戻す」というシチュエーションが、何よりも愛している私にとっては堪らない女性です。菅野氏の作品に登場する女性キャラでは、彼女が文句なくNo.1でしょう。

それゆえ、彼女とのハッピーエンドが用意されていないのが痛恨の極み…。
2002年5月16日