友達以上恋人未満
 
メーカー〔Studio Mebius〕 発売日2004年9月24日

ケガリチョタ
キャラ人気とは、意外なところから突然火が点いたりするもので、攻略対象外の単なる脇役がヒロインを超えて人気を博すことも珍しくない。私はヒロイン至上主義者なので、脇役に心奪われることは滅多にありませんけど、GREENの広瀬真理子や、探偵紳士の南条深雪なんかにはハマった経験はあります。どちらも、その後ヒロイン昇格を果たしましたがね。

で、同じく脇役からのヒロイン昇格組になるのが、今回のヒロイン橘芽依子。SNOWでは、エッチシーンもなければ個別ストーリーもなかった彼女が、この度めでたくメインヒロインに大抜擢。といっても、Mebiusさんは最初からこれを見越して、敢えて芽依子を攻略出来ないようにしていたんでしょうけど。わざと攻略出来ないキャラを混ぜておき、後にそのキャラを主役とした作品を売り捌く……ファン心理を巧みに突いたMebius商法、恐るべし。


舞台は前作と同じ龍神村。SNOWから数年後という設定なので、前作の主要キャラはほぼ全員引き続き登場していました。前作の主人公だった出雲彼方は雪月澄乃と結婚して旅館を切り盛りしていて、2人の娘のさくらもすっかり大きくなっている(かなり脇役でしたが)。ここら辺、プレイ前にSNOWをやっておけば面白さ倍増……というか、知らないと面白さ半減でしょうね。

芽依子自身、極めて特殊な立場のキャラでありますし、彼女にまつわる事情を把握せずにプレイすれば、劇中の主人公と同様、かなり混乱させられるはず。真意をきちんと知っておくためにも、やっぱりSNOWは前提としてプレイしておくことが必要かと。

ただし、今回は泣きゲーだったSNOWとはベクトルが異なり、非常にラブコメ色の強い作品となっています。ひょんなことから村中に溢れ出てしまった「くくり」が巻き起こす大騒動。「くくり」とは、見た感じまりもに似た可愛らしい恋の妖精のことなんですが、この妖精に一度(ひとたび)憑依されてしまうと、性欲が亢進し、身体が発情してしまうという恐ろしい(?)症状が。

解消する手立てはただ1つ、性欲の発散。つまりエッチすること。芽依子もこのくくりに取り憑かれてしまっているので、主人公は大義名分を持ったまま、何度となく彼女と身体を重ねることになるわけ。実にエロゲ的な、都合の良い設定ですな。まぁ、理由はどうあれ、芽依子とエッチ三昧の日々は幸せ一杯ですけどね。

でも、そんな芽依子とのエッチで楽しい毎日にも途中大きな落とし穴。くくりによって発情させられた者は、その欲求にずっと抗い続けているとどんどん身体が縮んでしまうという、大変余計な設定があったためです。

欲求が解消されない芽依子は、見る見るうちに幼児化して、終いには完全なロリ体型に変わり果ててしまうという残酷な仕打ちが待ち受けていた…。結果、この友達以上恋人未満のエッチシーンは、ロリ芽依子とのエッチシーンの方が大半を占めている。幼女趣味であらせられる方は大喜びでしょうが、素の芽依子の方が好きだった私は、ただ悔し涙が流れるばかり……しくしくしく。

その上、大嫌いな陵辱まであって、まさに踏んだり蹴ったり。プレイする前に「ある」とは聞いていましたけど、まさかこんなにも笑えない内容だったとは。だってこれ、拷問なんですもん。「ロリ+陵辱」って、かつてのMebiusさんの姿を思い出すなぁ。SNOWでそんな過去とは決別されたと思っていたのに。


しかしまぁ、内容はともかくとして、芽依子と毎日のようにエッチしていたその姿勢は、私も高く評価したい。「純愛作品のキャラ」とこんなにもエッチ出来るというのは、やはり有難味が違いますから。ストーリーも特別面白いものではなかったものの、芽依子の魅力は充分に堪能出来ましたし、この作品の位置付けを「芽依子ファンディスク」と考えると、役割はちゃんと果たしていたと言えるでしょう。期待をしていなかった分、評価は甘め。

セーブとロードをする時にかかる読み込みが異常なほど長い。メモリーカードにセーブしてるのか? 大体、セーブ&ロードに何故待ち時間が必要なのか、その時点で意味がわからないんですけど。

悩ましいスパッツ姿が印象的な芽依子様。彼女の声はこの作品で初めて聞いたわけですが、イメージ通りの声だったので違和感まるでなし。ちなみに声の主は、私の好きな涼森ちさとさんでした。相変わらず、惚れ惚れするほどお上手ですな。
04年10月8日