発売日 2002年10月5日
メーカー Alice Soft 
Rance5D
A・B・Cも見てみたいのが人情
実は実は、ランス様にお目にかかれたのはこれが初めてなのですよ。

あの名高い鬼畜王ランスですら私はプレイしておりませんからね。鬼畜王が発売された頃は、個人的に丁度一切エロゲをしていないブランクの時期でありましたので、プレイする機会を失してしまっていたのです。ランス4まで遡ると私はエロゲ自体を始めておりませんでしたし、長いすれ違いの末、ようやくこの度がランス様との初対面と相成りました。

でも、その一つ前となる鬼畜王ランスですら6年も前の作品なので、高名すぎるランス様とはいえど実際に彼が出演されている作品をプレイしている方はそれほど多くはないはず。私と同じく、名前は知っていたけれども実際に出会えたのは初めてという方も大多数でしょう。こんなエロゲ至上最高の男性キャラクターと謳われるランス様にお会いできるというだけでも、今回のRance5Dを購入する意義があるというものですね。

さて、そんなランス様の実際ですが、彼は私の持てる高い想像を一回りも二回りも上回る素晴らしき人物でした。ランス様の強烈な個性には、もはや何も申すところがございません。鬼畜キャラとの事で事前に誤解もあったのですが、意外にもランス様は強姦よりも和姦を信条にしておられたのでびっくり。自分に惚れさせてから犯すというというポリシーは漢らしすぎますよ。今まで彼がご登場なさっておられるゲームを一切プレイした事がないというのに、何故だか旧知の間柄とも思えてしまうほどに親しみを感じる

取り巻く女性キャラクター達も最高で、本当に上手いなぁと関心しきり。これまでのランスシリーズを知らないので、ランスとの相関関係にはやや不明瞭な所がありましたが、プレイに引っかかって支障が出るほどではなかった。TADAさんによるシナリオ&キャラクター性格設定はもはや完璧。天才的というか、ズバリ天才でしょう。


Rance5Dのゲームジャンルは一応RPGです。一応とつけたのは、あまりに従来のそれとは性質が異なるから。乱数が主体の独特なRPGは、むしろTRPGやボードゲームに近いものかもしれません。運の要素が大半を占めていて、移動はルーレット、戦闘はダイスと、とかく総てのアクションがコンピューター任せである大胆な仕様。特に戦闘シーンにおいては、こちらが一切関与する事の出来ないという徹底振りでして、ダイスが振られ、あらかじめ割り当てていた戦闘行動を実行していくだけのプレイヤー完全傍観システム。最初から終わりまでずっとオートで進行していきます。

この説明だけを聞くと、「それって面白いのか?」と疑問に思われるかもしれませんが、何だかんだでこれが面白かった。こちらはただ見ているだけであるというのに、振られるサイコロの出目に一喜一憂で、ハラハラさせられる戦闘になっているのです。

その理由は、他ならぬ絶妙なバランスが保たれているからこそ。理不尽なほど難しかったり、呆れるほどの簡単だったりしない。だから傍観しているだけでも充分に面白い。このバランスが不均衡であれば一転全くつまらないゲームとなってしまう所なのに、そこを絶妙な匙加減で支えているのがさすがですね。たったこれだけの事ですが、実際にプレイしてみるとその面白さが窺える事でしょう。

ちなみに、ゲームの一回のプレイに必要な時間はおよそ6~10時間程度。Aliceさんは短編と申していますが、これぐらいが丁度良い感じ。でも、あまり繰り返しプレイには向いていません。クリア後ハードモードが用意されていたり、クリア後の点数の多寡を競ったりも出来ますが、運の比率が高くプレイヤーの関与の枠が狭い仕様は、どうしても繰り返しプレイには向かない。それを知ってか、1度のプレイで全部のCGが確認出来ますし。でもまぁ、RPGはAVGと違って、繰り返しプレイは必須じゃないですよね。1回目のプレイであれだけ楽しめれば問題はないというもの。

Rance5Dは大感動するような代物ではなかったので絶賛という訳にはいかず、点数は心なし控えめにしておきましたが、不満点はほとんど見られない超優良作です。片手間にチョット変わったゲームをしてみたいと思ったのなら、是非このゲームを手にとってみては如何でしょうか。

これだけオリジナリティ溢れるシステムでありながら、感覚で察知できるので小難しさは無いというのも評価の一端。Alice Softさん得意の分野とはいえど、これはスゴイと感嘆させられるものです。

ボイスは今回も付いていませんでしたが、この作品に限れば音声は不必要かと思われるので、この処置にさしたる不満はないです。妻みぐいには絶対に必要であると思っていますが。

で、サウンド。これが良かった。ランスのイメージにあわせた活発な感じの曲が多く、曲調のジャンルも様々でどれも自己主張が強い。とても印象に残るBGMでした。ムーディーなBGMばかりが持て囃される昨今ですが、こういった曲も忘れてはなりませんね。

英雄色を好むのランス様。確かに優れたゲームシステムで、遊ぶ楽しさを演出してくれたランス5Dは素晴らしいものでしたが、そのような事よりもこのランスという主人公の存在こそが、Rance5Dの最たる評価に挙げられるといえるでしょう。それほど魅力的な人物でした。

普通に女性キャラの中からFavoriteを選ぶとするなら、こっちはチョット迷ってしまう。シィルちゃんは勿論可愛すぎましたし、あてな2号もメチャクチャよかった。リズナもそうでしたし、一概にはどうも決められそうにありません。

久方のランスシリーズ、Rance5Dはその冠に恥じることのない作品であったといえましょう(他のランスシリーズやってないけどね…)。独創的なアイディア満載のゲームシステムに、シンプルながら楽しませてくれるシナリオ。そのほか諸々の遊びが加えられたランス5Dは本当に贅沢な仕上がり。

なのに、定価が2800円になっているのですからねぇ~。「これで2800円なら他の8800円のエロゲって何なの?」そう思わざるを得ませんって。他のメーカーも立つ瀬がありません。でも、実際問題このゲームが2800円っていうのが安すぎです。せっかくのランスの続編なんですし、黙って5800円ぐらいで売り捌けばよかったのに…。
2002年11月1日