ぽぽたん
メーカー〔ぷちフェレット〕 発売日2002年12月13日


あくあフォントでプレイを推奨
何はともあれ、ぽよよんろっく。エロゲ購入までの動機は多々あれど、このゲームに限ってはやはりぽよよんろっくさんの原画を理由に挙げる人がほとんどではないでしょうか。それほど、この絵はインパクトが強いものですし、存在を無視する事が出来ない。

ただ、気をつけなくてはならないのが、おおよそ「絵」が全面に押し出されている作品は、それだけ絵だけのゲームになりやすいという事。これまで数多の作品がこの轍を踏み、絵はいいのに他が散々というという惨めな結果を繰り返してきました。私はそういった作品をあまりにも多く見続けてきた。

しかし、今回ぽぽたんを製作したぷちフェレットさんは、それらの現状を踏まえてか様々な所で「絵だけゲー」の汚名を被らないような努力を見せてくれております。

まず、システム回り。作品を構成する骨組みという最低必要な部分はしっかりしていて、非常に使い勝手のいいものです。ゲームの演出も優れていて、拡大縮小を多用した立ち絵の賑やかさは、見ていて華やかで楽しい。

一昔前に流行った音楽のリズムにあわせてボタンを叩いていく、いわゆる「音ゲー」のミニゲームも用意されており、これがまたミニゲームらしからぬ出来のよさに仕上がっている。ただテキストを垂れ流すAVGに留めない姿勢はでとても印象が良いものです。

全体的な完成度は優に平均以上。ぽぽたんは、絵だけが綺麗で他はおざなりといった従来の「絵だけゲー」とは全く様相が違いました。「絵だけのゲームにはしない」という信念の元、それを実現されたぽぽたんスタッフの意気込みは、確かに感じられましたよ。

でもねぇ~。その努力が報われていたのかというと……必ずしもそうとは言い切れなくて。だって、普通にエロゲとして良し悪しを判断するなら、残念ながら良い方とは言い難いものですからねぇ。

とにかく、「これ」といったものがない。ストーリーもエロも特徴とするものをまるで持っておらず、ここまで焦点がぼやけた作品だと、何を評価すればいいのか悩んでしまうぐらいですよ。エロゲは究極の所、ストーリー、エロ、キャラクター性のどれかに分別されるとおもうんですが、このぽぽたんはいずれにも当てはまりません。ストーリーは前後の脈絡がない意味不明な話でしたし、エロさはやっぱりというか低空飛行。結局、一番該当に近いのは、ぽよよんろっくさんが描く「キャラクター性」になるんですが、でもこれも正直酷いものでした。

確かにみんなルックスは超がつくほど可愛い娘たちでありますが、魅力があるのかといえばそれはまた別の話で、ぽぽたんに登場するキャラクターは全員が面白みのないキャラクターばかり。個性で最も突出していたヒロインのみいたんにしても、可愛いとか、萌えるとか思えるキャラではなかったですからね。っていうか、むしろムカツク

まぁ、これは私個人の好き嫌いって話になりますけど、でも、コイツの喋り方は本当に我慢ならなかったですよ。そういうキャラなんだから仕方がないのかもしれませんけど、自分の頭の悪さを発信するような電波な喋り方は、聴いていて気分が悪くなる事請け合い。この気色悪い喋り方を聴き続けていると、だんだんみいたん自身も気色悪くて堪らないキャラクターのように思えてきます。

この作品ではキャラクターごとに音声のON/OFFが可能になっているんですが、これが幸か不幸かとても役立つシステムになってしまいましたね。このみいたんの声は、早々にOFFにさせてもらいましたから。

みいたんほどではないにせよ、他の女性キャラクターたちも、個性の強い割には魅力が乏しく、「この娘に惚れた!」的な人物はいませんでした。大人のお姉さんからロリロリ少女まで取り揃えた美人3姉妹の内、誰1人として可愛いと思えなかったのは異常でしょう。ヒロインの姉妹がこの始末では、もはや救いどころがありません

エッチシーンも先ほど述べたように、有用性は皆無といえるもの。女性キャラクターに魅力がありませんので、有難味すらない。エッチシーンは最後のご褒美的な意味合いで執り行われるんですが、ここまでの道程が困難であった割には全然報われないものでしたよ。ぽよよんろっくさんという超一流の絵師によって描かれた貴重なエッチシーンとはいえど、魅力のない女性との低調なエロでは、どうにも価値を見出すことは出来ませんでした。

だから結論としては、結局他人にオススメできるほどではないダメな部類の作品であった訳で。「ぽよよんろっくさんの絵」という強力な武器を手にしながらも、それに頼り切ってはいなかったので、私も出来るならば批判を避け擁護しておきたい。ですが、こうまでウリとなる部分が欠けていては…。それこそ「絵だけで総て満足できる人」ぐらいにしかオススメできませんよ。「絵だけゲー」じゃないのになぁ。アイロニー。

システム回りは満足度の高いものに仕上がっていましたが、移動がメンドクサイ、バグが多い等と、印象の悪さが付き纏います。バグの方は、修正パッチがでておりますので早期の修正を。セーブデータの流用が出来ないので、なるべくプレイ前に。

お気に入りは誰もいません。可愛くても好きになれないキャラクターばかりでしたね。
2002年12月24日