姉、ちゃんとしようよ!2
メーカー〔きゃんでぃそふと〕 発売日2004年6月25日


姉ゲーの開祖を仰ぐ
「生意気言うのもおっけ~おっけ~♪」軽やかなKOTOKOさんの歌声と共に始まる、「姉、ちゃんとしようよ!」待望の続編。いやぁ、この主題歌はいい曲だよね~。アップテンポなノリの良さと、ゲームの趣旨に則った歌詞。これぞテーマソングというべき素晴らしい楽曲ですよ。こういう曲が「羽」に1つでもあればなぁ……って、いきなり話が逸れてしまった。

「姉、ちゃんとしようよ!」は、1つ屋根の下で同居する6人のお姉ちゃんたちに可愛がられたり、世話を焼かれたり、時にはいびられたりして姉萌えを堪能する、とってもハッピーな作品です。今回の2では、そんな個性豊かな従来の姉に、2人の“育ての姉”までもが加わって更にパワーアップ。「姉しよ」の良さといえる点は幾つもありますが、中でもこれだといえるのは、やはりキャラクター造詣の見事さですねっ。

威厳ある雛乃、冷酷な要芽、奔放な瀬芦里、純真な巴、高慢な高嶺、溺愛する海。そんな姉たち1人1人の個性がありありと発揮され、平素な日常がとっても面白可笑しい日々へと変貌している。お姉ちゃんたちに振り回されっ放しの空也くんの受難はホント楽しくってねぇ。何度も何度も笑わせてくれますし、何度も何度も萌えさせてくれるんですよ。

前作も、同じく萌えと笑いが目一杯詰まった作品でありましたが、ストーリーの中心に「姉への復讐」という傍迷惑なテーマが存在したことで、心の底から楽しむことは叶わない作品でした。冒頭で逆レイプされ、その恨みを晴らすのが主目的のストーリーなんて、やっぱり姉萌えをモットーとする作品としては相応しくないテーマでしたから。

しかし、今回そのようなテンションを下げる薄暗いテーマは完全に撤廃され、純粋に姉と戯れることが主眼となったストーリーになっているのが嬉しい。余計な事に気を煩わせる必要が一切なくなり、どっぷりと姉との幸せな日々を満喫することが出来るようになったのです。これは2の大きな成長であるといえるでしょう。

2になって成長した点といえば、グラフィックの向上もその1つ。姉しよ1は、全体的にほぼ文句のない出来に仕上がっていながら、絵が気に入らないという理由で、評価は今一歩のところに留まってしまっていました。が、今回は全然問題ナッシング。リファインされたグラフィックは美しいものへと生まれ変わり、姉しよの印象は飛躍的に上昇。このレベルのグラフィックであれば、もう何も文句は出てきません。

特に新たに加わった犬神家の2人の姉、帆波と歩笑(ぽえむ)はレベルが高い。私はもう、一目で惚れ込んじゃいました。あの個性的な柊家6人の姉に対しても、全然見劣りしないキャラクター性を持っているし、新キャラでありながら、ごく自然に姉しよの世界に溶け込んでいる。単純にこの2人の姉が加わったという点だけでも、2は前作より高い評価を与えられますよ。

そしてエッチシーン。こちらも、特に文句はない出来だったのですが……過度の期待に応えられるほどではなかったかも知れませんね。姉しよ2は、のべつ幕なしでエロが待ち受けているようなタイプの作品ではないので、まず量として不足感がありました。

内容的にも、エロだけを目的として購入するにはやや物足りないレベルだったでしょうか。エロの傾向としては、やはり一方的にリードされてしまう受身系なものがやはり多く、主導権が姉側に保有されていることがもっぱら。罵倒を含む、「責められる」シーンは今回も存在しましたよ。冗談っぽくやられるならまだしも、結構本気でやってくれちゃってますから、個人的には辛かったなぁ…。好みの問題もありますが、この手の“陵辱されるシーン”は、せっかくの良い雰囲気を淀ませてしまうことに繋がるので、出来ればバッドエンドだけに留めておいて欲しかったのが本音です。

私が大好きなコスプレエッチや、姉妹丼が多く取り揃えられていたことは幸運でしたけど、これらはどれもただ「ある」だけの存在だったので、満足感にはあまり結びつかなかった。結局、エッチシーンは良くも悪くもない中位ランク。

そもそもこの姉しよ2に出てくるお姉ちゃんたちって、セックスの対象というより、もはや「家族」であるという認識の方が強いから、エッチシーンに必要性を感じにくくなっちゃうんですよね~。本当の姉相手に、邪な気持ちは普通抱かないものでしょ?

それだけこの作品の「姉萌え」が素晴らしかったことを意味しているんですが、姉萌えが素晴らしいせいで肝心のエロが楽しめなくなるってのは、何とも複雑な気持ち。まぁ、そういった事情を含めて、この作品はエロ目的では買わない方が賢明でしょうね。

でも、エロより姉萌えに比重を置いているのであらば、当然これは「買い」ですよ。姉しよ2は姉ゲーとして一旦の完成を見たと思う。今後はこの作品を原器として、これに匹敵するような、もしくは超えるような姉ゲーの誕生を見守りたいものですね。そんな作品が他から出てくるようになれば、きっと姉ゲーの未来は明るいはず!

従来キャラも立ち絵はちゃんと描きなおされていて、可愛らしく生まれ変わりました。でも、どうせイチから描きなおすのであれば、服装も新しい物に変えて欲しかったところ…。言っちゃ悪いけど、柊家の姉妹たちは服装のセンスがかなり悪い。どれもこれも地味で野暮ったい私服ばかりなんで、もう少し可愛らしい服を着せてオシャレさせてあげて欲しい。

シナリオ的に良かったのは、要芽のシナリオ。どれも勿論良かったけど、取り分け良かったのは要芽お姉様でしたね。タイムカプセルの内容にはキュンと来てしまいました。

今回は完全に犬神家の方に浮気してしまいまして…。最初は、ネアカな性格でナイスバディの帆波ねぇやの方に一目惚れしてしまっていましたが、徐々に歩笑ねーたんの方が気になる存在に。引っ込み思案ながら弟への愛情は人一倍というところが良いですねぇ。決定的だったのは、あのVサイン。この仕草がメチャクチャ可愛い!
2004年6月28日