姉、ちゃんとしようよ!
メーカー〔きゃんでぃそふと〕 発売日2003年6月27日


姉ゲーの夜明けは近いぜよ!
姉ゲーの黎明は兼ねてよりの願い。以前からこのサイトで何度も主張しているように、私は姉ゲーの台頭を常日頃から心待ちにしております。

そんな折、主要登場キャラの6人総てがお姉ちゃんであるという「姉、ちゃんとしようよ」が現れた。この本格的な姉ゲーの到来はまさに望むところ。妹ばかりが持て囃されている現状に一石を投じるためにも、「姉、ちゃんとしようよ」にかかる期待は高まっていくばかりでしたよ。

──というのは半分嘘でして、実をいうとこの作品が発表された時には、そんなに期待感が生まれていた訳ではなかったのです。何故かというと、どうしても私には絵が趣味に合わない。エロゲの80%を絵で判断している私にとって、これは致命的といえるキズ。それから罵倒システム? こんなのもいりませんよ。長女がありえないほどロリなのも萎えだったりするし、な~んか微妙に私の信条とする「姉萌え」と、このゲームが掲げている「姉萌え」は別個のもののような気がしてならなかったんですよねぇ。

ここまで気乗りしない作品だと、本来ならスルーも充分考えられた局面ですが、一応今まで他人に姉ゲーの必要性を偉そうに説いていた手前、これをほったらかしにしてしまうのは如何なものかなと思い、とりあえず私は購入してプレイすることにしてみたんです、渋々ながら。……その結果が吉と出ましたが。

そう! 思っていたより全然面白かったんですよ、これ。やってみて見事に印象が変わってしまいましたね~。かなり低い位置からのやる気でプレイしたものの、すぐさまその面白さに触れることになった。

このエロゲで一番感心させられたのは、何といってもキャラクター性格付けの上手さ。6人の姉たちの個々の性格付けがしっかり果たされているおかげで、何気ない日常会話がとても楽しい。キャラクターが完成されていると、無理にイベントで盛り上げようとしなくても、キャラ同士の「会話」だけで充分楽しむことが出来ちゃうんですよね。個性の強い6人の姉妹と、弟主人公のやり取りがすごく可笑しくて楽しかった。

ゲームを始める前では、6人もお姉ちゃんがいながら誰一人好きになれそうな姉がいないな~とか思っていたのですが、そんな生意気もすぐに悔い改めさせられましたよ。個別のシナリオを体験することで、その姉の意外な一面を知ることが出来、それぞれの姉特有の魅力に触れられる。

プレイ前はその存在を激しく疑問視していた「ロリの長女」も、すぐに気にならなくなります。彼女は浮いた存在なんかではなく、ちゃんとマッチしていて、彼女のシナリオを経た今では、「ひなのん萌え~」というセリフが私の口から抵抗なく出てきてしまうぐらい

最初まるでノーマークだった末女の海にも私はやられちゃいましたね。まさか彼女がこんなにラブリーな姉だとは思いもしませんでした。弟へのイチャイチャ溺愛ぶりが堪らなく、しょんぼりした時の「しぼむー」の口癖もメチャ可愛い。こういう口癖が可愛く感じられるなんて、私にとっては極めて異例な出来事。う~ん、こういうのが「萌え」って感情なんでしょうな。

六姉妹のうち、「この姉だけはイマイチだったな~」なんて思わされるようなキャラが一切おらず、総てのお姉ちゃんが押し並べて最高でした。この中の誰一人が欠けてもらっても困ると言えるほど完璧な陣容だったんです。これだけ個性バラバラの姉たちでありながら、全員気に入ってしまえるというのは、これはもうシナリオライターさんの力量であるといわずして何をいうって感じですね。

一方のエッチシーンはどうだったかというと、こっちはこっちでなかなか。若干、尺の短さが気にはなりましたが、まぁそれも弱点と呼べるほど大げさなものでもなく、全体としては及第点を優に超えていたエッチシーンだったと申して宜しいでしょう。姉との甘くてラブラブ~な営みはちゃんと各人に用意されていますし、要芽お姉さまを見返すための鍛錬として、他の姉にエッチの協力をしてもらうというシチュエーションも良かったです。

懸念であった「罵倒」も、それほど前面に押し出ているものではなかったので一安心。個人的に罵倒は全然嬉しくないことですからね。「哀れね~」と蔑まれたって、興奮するどころかただヘコんじゃうだけ。私は褒められて伸びるタイプなんで、罵倒されるのは勘弁願いたいのです。逆に「罵られまくりたい!」と期待していた方にはやや残念な結果かな。でも、さすがに要芽お姉さまは頑張っていましたので、北都南さんに詰られたい方は躊躇わずにどうぞ

とまぁ、こんな感じでシナリオは満足、エッチシーンも及第と、合格点は充分出していい作品。しかし、「原画の趣味が合わない」という最大の懸案事項だけは最後までクリアすることが出来ませんでした。ただ、これはあくまで私の趣味に合わなかったというだけのことなので、皆さんが実際にグラフィックを目にして、この絵でも全然大丈夫だよとGOサインが出せれば、何も問題はないでしょう。

ゲーム開始間もないうちにいきなり要芽お姉様に逆レイプされて、その後主人公は復讐のため要芽を屈服させることを画策したりしますので、SM的要素がそれなりにある。まぁ、SMというか、「責め」と「受け」のエッチシーンですね。罵倒もそんなM的欲求の1つになりますし。

私が一番萌える姉的行動は「お姉ちゃん風を吹かす」です。自分を殊更姉であることを強調するような言動や仕草が堪らなく好き。そういった意味で、柊姉妹の中で一番お気に入りだったのは末女の海お姉ちゃん。これでルックスが良ければいうことなしなのに~。
2003年6月28日