発売日 2010年8月27日
メーカー light 
イエッサーのサーとサーロインのサーは同じサー
ツンデレって中国語では「傲嬌」と書くの知っています? 傲慢だけど愛嬌がある、日本でも意味の通じるなかなか上手い言葉ですよね。ツンデレは如何にも俗語っぽいですけど、「傲嬌」なら普通に国語として取り入れても違和感なさそうなぐらい。

まじのコンプレックスのヒロイン真路乃は、まさしく典型的な傲嬌キャラ。Sデレスパルタンの異名は伊達じゃなく、甲高い声で長尺セリフをマシンガンのようにがなり立て、ミリタリー用語を豊富に交えながら毒舌たっぷりに罵倒してきます。

彼女が中心になった仲良し3人グループは終始ハイテンションで、友人同士特有のくだらないノリでバカをやりながら賑やかに騒ぐ毎日。話の内容も男の話だったり先生の話だったり、日常系アニメより日常している。ただ、いわゆる内輪的な盛り上がりなので、第三者であるプレイヤーには、チョットついて行けないノリもありましたが~。

主人公の裕実(ひろみ)は、真路乃ら3人よりも1個上の先輩。図書室で彼女のお仕事を一生懸命手伝って、彼女の無茶降りにも従順に対応して、彼女の理不尽な罵倒も笑顔で享受する。傍目から見ると真路乃の犬のような存在なのですが、情けないかというとチョット違う。純粋な真路乃への好意が内にあるからこそ「ぼくの純情は、真路乃に全部捧げたい。真路乃というお姫様に誓って捧げることが、ぼくにとって無上の歓びなんだよ」と臆面もなく口にするように、これが彼なりの愛のカタチのようなので。

草食系に類する奥手男子でも、これなら好感が持てます。自分の感情をひた隠しにするアパシー主人公でもなければ、お膳立てがないと動けないパッシブ主人公でもなく、自分の気持ちに正直で、行動すべきときはきちんと勇気を出して行動するなど、ちゃんと男気のある主人公(語尾にハートマークを付けまくるのはやめてほしいですけど)。匂坂一重とは正反対の性格ですが、根っこの部分、好きな人のためなら必死になれるところは共通していると言えますね。

ワガママで横暴な真路乃と、そんな彼女が好きでたまらない裕実。どうせ「女の子上位」「お姫様と騎士」のラブストーリーを描くなら、もっとその点を強調してみても良かったかな? 「女の子上位」といっても付き合うまでの話ですし、終わってみれば、どこにでもありそうな普通のツンデレヒロインルートと大差なかったのは残念。彼女を護持せんとする裕実君の騎士らしさも見られず、守ろうとしていたのは処女性ぐらいなもの。セックスの際に挿入するかしないかを選べますんで。まぁ、これもあんまり意味なかったですけど。

まじのコンプレックスは、面白い着想や試みが随所に見られるのに、思ったよりそれが効果として表れていないのでモヤモヤするんです。カレー粉からルゥを作り、ガラムマサラを加えて隠し味にヨーグルトを足すなど、いろいろ試行錯誤している形跡は見られるのに、実際食してみると「あれ、レトルトのカレーとそんなに味変わらない」という…。これだけ一手間かけていたら、もっと美味しくていいのにという肩透かし感がありますよ。


真路乃×裕実のカップルは微笑ましくて普通に良かったものの、どうも気分の高まらない微妙な作品でした。さかここの一重×亜利美の印象が強すぎたせいでしょうか。一番思い入れのあるシーンは、一重と亜利美がバカップルやっているシーンでしたし…。今回はバカップルを見せつける側ではなく、見せつけられる側ですが、2人のイチャイチャと喧嘩する「言葉の前戯」には、思わずニマニマ。やっぱりこの2人はいい! 結局、私はありみコンプレックス。

「絶対領域」「オーバーニーソックス」に対するこだわりも中途半端。確かにフェティッシュな描写もあったんですが、あるというだけで、別にどうというものでもない。わざわざ事前に大きくアピールするほどのものでもなかったなぁと。

サー! 鈍真路乃(すみまじの)です。サー! へむっへむっの笑い方がツボに入りました。口が悪くて生意気な性格でも、小さくてカワイイ女の娘だったら長所になるから得だよね。多分ゼロの使い魔のルイズが好きな人ならはまると思う。って、よく知らないくせに適当に言ったら怒られるか。
2010年9月15日