フルアニ
メーカー〔Leaf〕 発売日2006年7月28日


うわー。アニメすごーい。それだけ。
「フルアニメーション麻雀」と銘打たれているだけあって、アニメに関しては相当な出来。静止画を一切使わず、ストーリー全編が動画で描かれていたことには、普通にすごいと驚かされました。画面いっぱいのアニメーションを長尺で堪能できるのは、もはや一般のTVアニメを視聴しているのと同じ感覚。アニメという分野に限れば、他に比肩するエロゲはないんじゃないでしょうか。

でも、チョット待って。これってエロゲというより、OVAなんじゃ? TVアニメを見ている感覚はあっても、エロゲをやっている感覚はなし。ただ画面に流れる動画を、関与することなく漫然と眺めているだけですもんね。合間合間の麻雀パートはちゃんと自分で操作しますから、ゲーム要素が皆無というわけではないのですが、それでもOVAのオマケにゲームが付いているって感じ。その逆には思えないです。「アニメに秀でたエロゲ」なら聞こえはいいけど、「アニメに秀でたOVA」では途端に褒めることがなくなりますよ。


麻雀パートは可もあり不可もあり。牌が大きくて見やすく、画面も綺麗なので麻雀を打っている爽快感はあるのですが、如何せん相手のレベルが低すぎて歯応えなさすぎ。強すぎて勝てないよりはマシですが、聴牌すら覚束ない敵のやる気のなさはさすがにイライラします。流局してもほとんど敵はノーテン。その上、牌交換、一発自摸、振込無効、積み込みなど、こちらは多種多様なイカサマを駆使し放題ですから、敗北することはまずないと言えますね。所詮2人打ちですし、麻雀としての楽しさは求めちゃダメってことでしょうか。

脱衣麻雀の肝は麻雀ではなく、あくまで脱衣。脱衣シーンさえ良ければ自然と麻雀にも気合いが入る……なんてことを考えていたら、フルアニに脱衣シーンはなかった。どうやら私は大きな思い違いをしていたようで、これは脱衣麻雀と呼べる作品じゃなかったんですよね~(泣)。

フルアニは相手をハコテンにすることでストーリーが進められる仕様で、途中、相手の服を1枚ずつ剥いでいく従来のルールとは異なるもの。勿論、フルアニも敵を倒した後はご褒美のエッチシーンが流れるので、最終的な目的に相違はないのですが、脱衣のあるなしは麻雀に興じるモチベーションを大幅に左右してきます。というか、脱衣がないのなら私は別に麻雀なんかしたくありません。

真剣勝負の過程において、対戦相手“自ら”が身に着けた衣服を1枚1枚脱いでいくという、他では絶対ありえない脱衣麻雀ならではのシチュエーションこそが、人々に牌を握らせる唯一の理由であるはずで、この情緒を失って麻雀勝負など成り立ちませんよ! ただエッチしたいだけなら、誰も好き好んで麻雀なんてしない。山登りと同じ。いきなり頂上に到着してしまって、何が楽しいというのでしょうか? まったくナンセンス!

しかもこれ、普通に勝利するだけじゃ正規のエッチシーンは見られないってのが…。例えば、対戦相手ウルルの場合、“条件を満たさず”に勝利を収めても、オナニー鑑賞だけしか出来ません。1人オーガズムに達したウルルの頬に優しくキスをして、そのまま手を出すことなく颯爽と主人公は去っていく。ふざけんな。もう最初は何事かと唖然としましたねー。

どうやら、ウルルとのちゃんとしたエッチシーンを拝むためには「槓子を2個所持して和了る」という条件が必須らしい…。らしいというのは、その辺の条件は明確なものじゃないからです。「槓子を2個持って和了れ」と事前にミッションが与えられているならまだしも、一切の説明がなく、裏に隠された条件をクリアしなくてはならないのだから堪ったものじゃないですね。普通にプレイしていてはエッチシーンが見られないってことですから。

それでもエッチシーンがメチャクチャエロいっていうのなら、私も労は惜しみませんけど、Leafですからねぇ。エロに関して今更語るまでもない。重労働を課せられてご褒美が菓子パンではやる気が起きようはずもありません。

プレイ時間もOVAとしては普通であっても、エロゲとしては圧倒的に短くて、ストーリーは冗談抜きで中身空っぽ。掛け値なしに「アニメだけ」の作品でしたよ。アニメだけを求めているなら、別にDVD-ROMじゃなくてDVD-VIDEOでいいよね?

みつみ美里さんの絵がフルアニメでグリグリ動くというのは大きな魅力。と思ったけど、普通のCGの方が断然有難味あったな…。クリアすることで得られる壁紙はとても綺麗。

麻雀のルールを知らなくても勝てそうなぐらい敵は弱いです。ちなみに回想モードには敗れた際のシーンも登録されるので、コンプリートを目指すなら1度はわざと敵に負けなきゃいけないんですが、その「わざと負ける」のにかなり根気が必要。最初のルビィなんて全然聴牌してくれないからねぇ。

誰もいないです。ゲーム終了間際になると「私、やっぱり勇が好きなんだ」と突然態度を変えるハイスピードツンデレの榊倫子には笑えたけど。残り時間が迫っていたから、悠長にツンツンしている暇がなかったんでしょうね。

私は脱衣麻雀が好きで、これまでいろいろなメーカーさんの脱衣麻雀をやってきましたが、ホントどれもこれもろくでもない作品ばかり。ねこねこソフトのはパンツ見せるだけで触らせてもくれなかったし、elfのは勝ったのに服を着せてあげなくちゃいけない上、挿入は御法度。そして、今回のLeafは脱衣がなく、謎の条件でエッチを阻まれてしまう始末。麻雀に勝てば、1枚1枚服を脱いでいく。全部脱がせたらエッチする。こんな簡単なことを満足にやれていないソフトがなんと多いことか…。嘆かわしい。
2006年8月12日