発売日 2006年3月31日
メーカー elf 
企業としてのアカウンタビリティを
elfの凋落に伴って、脱衣雀に登場する面子も段々華やかさが薄れて参りました。でも、何だかんだで私にとっては思い入れ深いキャラクターばかり。雪之丞、下級生2、河原崎2、御神楽はどれも大好きな作品ですし、それぞれのヒロインたちと再会できるのは幸せ。

既に過去の脱衣雀や雀奇譚で実証されている通り、elfの麻雀ゲームは出来が良い方です(エロゲにしてはの注釈がつきますが)。イカサマなしの4人打ち麻雀で、脱衣麻雀にありがちな理不尽な難しさもなく、むしろ天はこちらに味方してくれているよう。敵は聴牌すら覚束ないご様子で、流局しても「お前ら寝てたのか?」ってぐらいノーテンの嵐。プレイヤーの独壇場でしたよ。これだけ簡単過ぎると逆につまらないと感じる人も出てくるでしょうが、「麻雀を楽しむ」より上位に「脱衣させる」という大目的がありますので、これぐらいの温い難易度が丁度良いものかと思います。

脱衣は点棒の多寡に関係なく、自分と相手の順位差で脱がせられる服の枚数が変化するというもの。仮に自分が1着で相手が4着だった場合だと、3枚の服を一気に脱がせられるというわけ。自分1人がどれだけ大量に点棒を掻き集めようと、狙ったターゲットが2位であれば服は1枚しか脱がせられませんので、トップ獲りを目指すのと同時に、なるべくターゲットの着順を4位に蹴落とす画策をしなくてはならないんですね。

そのためには、関係ない他家からのロン牌を敢えて見逃し、差し馬の放銃を待つといった戦略も必要となってくる。あるいは、自分の点棒に余裕があるとき、わざと4着に振り込んで援護したり。普段の麻雀だと自分の上がりに精一杯で、他人の着順なんか気にしている余裕は1ミリたりとてありませんけど、このゲームだと割と容易に「場を支配する」ことができますから、そういった余裕も出てくる。なんだか自分が麻雀の達人になったような気分が味わえて楽しい

麻雀に見事勝利すれば、さぁ、お待ちかねのご褒美タイム。脱衣後の大きな立ち絵を上下にスクロールさせてじっくり鑑賞できたのは嬉しかったものの、脱衣時のアニメーションは作画・画質ともに満足とはいえず、有難味は微妙。脱ぐときのアニメーションではノリノリだったのに、脱ぎ終わると不満を垂れていたりと、脱衣中と脱衣後の感情がしばしば一致していなかったのも気になったな~。

しかし…。そんなことよりもっともっともっと重大な問題がこの先に待ち構えていました。服を全部脱がせて、すっぽんぽんにさせた後に用意されている絡み、これがなんとまさかのまさかのまさかで本番エッチなし! 挿入せずに性器同士を擦り合わせるだけの素股行為がほとんどだったのです!! いやぁ…ミステリーですねぇ…。

既に本編でエッチしているはずのキャラクターの貞操を、今になって頑なに守ろうとする意図がサッパリわかりません。もしかすると、ここでエッチしちゃうと寝取られになるとでも誤解しちゃった? 脱衣雀3の主人公はプレイヤー自身であって、本編の主人公とは別人物。だから、ヒロインたちが複数の男性と関係を持つことを避けるために、今回は素股止まりにしたんじゃ…? たまきの件で散々叩かれたから、elfさんは寝取られに対して過敏になったとか…? いや、いくらelfさんでもそこまで的外れな勘違いは…。

真相はわからず終いですが、とりあえず歴とした事実として、本番エッチは特定の人物だけにしか用意されていない。素股だからダメというより、何故素股だったのか、その理由が明らかでないから納得できないのです。主人公が無類の素股好きだったのか? 女の娘に拠ん所ない事情でもあったのか? プレイヤーに何の説明もなく、暗黙の了解で2人が漫然と素股を始めているから不気味。きちんと説明してくれなきゃ、気になって夜まで眠れませんよ!


でも個人的には、「好感度」の存在の方が厄介極まりない。脱衣雀3は通常のエッチシーン(素股ですけど)以外に、オーラルセックス(手コキ・足コキ含む)とコスプレエッチが各々に1つずつ用意されていたのですが、この2つはただ麻雀に勝っただけでは見ることが適わず、「好感度」を上げていかないとダメなんです。なんじゃそりゃって感じ。

しかも、その「好感度」の上げ方ってのがまた……。

1, 麻雀に誘われたら受けて立つ これはまぁ、理解できないこともないですよ。別に断る理由はありませんし、挑まれた勝負を受けて立つのは麻雀打ちとしての使命ですから。

2,服を着させてあげる はい、意味不明。脱がせた服をまた着させてあげると好感度が上がるとのことですが、せっかくこちらが一生懸命1枚1枚脱がせていった服を、なんでまた1枚1枚元に戻さなきゃいけないの!? 麻雀で勝利して、脱いだ服を1枚着てもらうだなんて前代未聞。ありえないっす! 相手も「ありがとう~」と喜んでいる内心で、「こいつバカだな」って絶対思っているはずだよ!

3,わざと負けてやる ……なんでも彼女らは勝負に負けまくると不機嫌になるらしく、こちらが勝ち続けると段々好感度が下がるんですって。それを避けるにはわざと彼女らを勝たせてあげて、煽ててあげる必要があるという…。って、バカ! バカバカ! ウルトラバカ! なんでこの私がCPU如きのご機嫌を取るためにわざと負けてやらにゃならんのよ!! そこまでしてエッチシーン見たくなんかないやいっ!!


あのね~、ものすっごく基本的なことですが、脱衣麻雀ってのは勝負事なんですよ。負けたら服を脱ぐ。脱ぐものがなければ勝者の要求に従う。それに対して敗者が嫌だの困るだの拒否権はありませんって。私もこんな陵辱者みたいなセリフは言いたくないですけど、それが社会のルールってやつです。勝てないからって不貞腐れたり、駄々をこねられてはたまらない。

コスプレのために必要となる衣装をもらう際でも、「気持ち悪い! 嫌!」とかいって渡してくれなかったりしますからね~。主人公も何も言い返せず、すごすご引き下がる体たらく。麻雀で勝った分は丸損ですよ? ヘコヘコご機嫌を窺って、念願のコスプレエッチに漕ぎ着けても、遠慮しているのかやっぱり素股止まりだし、お前は一体どこまで弱気なんだと…。麻雀で勝っておきながら、それでも下手に出ないといけない主人公って何…? そこまで卑屈にならなきゃいけない理由ってなんなんですか…!?



それらを踏まえて脱衣雀3を総括してみれば、なかなかの良作だったなと。

「えーーーーーー!?」と驚かれたかもしれませんが、別に言い間違いなんかじゃないですよ? 例えさっきまでと言っている内容が180度違っていようと、私の最終的な評価は「良作」で揺るぎません。買って良かったです(^_^)v


……って、このままレビューが終わったら、いくらなんでも怒られてしまいそうなので、一応、私が良作だと豪語する4つの理由を説明していきましょう。

まずは「麻雀本来の楽しさ」。上記にあるように麻雀部分は大変よくできていましたし、繰り返しやらされることへの苦痛もなく、最後まで楽しくプレイできたってのが大きい。

次に「ヒロインへの愛着」。どこぞの馬の骨がただ衣服を脱ぐんじゃ何の嬉しさも沸いてきませんけど、麻雀勝負の末に、思い入れ深いelfのキャラが脱衣するなら、それだけで充足感があるというもの。元々、こういったご褒美的なエロには燃えるものがありますしね。景品がチープであったとしても、勝ち取る喜びは、与えられる喜びに勝る

というか、個人的には景品がチープとも思わなかったです。世間的にはエロ失格の烙印を押されても仕方のない作品ですが、浅生大和にとっては「elf史上トップクラスのエロ」とすら思える代物でしたよ。何故なら顔射が多かった! エロゲカウントダウンさん風に表記すれば、顔42:口12ですよ!? elfすげえ! フェラ・パイズリからだけではなく、通常のエッチ(素股ですけど)からでもフィニッシュで「顔にかける」といった選択肢が出現してくるのはエクセレント! でかしたと褒めて遣わしたいです。

そして、最後極めつけとなる4つめの理由は「elfに対する贔屓」。elf作品はどうしても評価が甘くなります。す、すいません…。


そんなわけで、私としては脱衣雀3が普通に良作に思えてしまいました。過去の脱衣雀シリーズと比べても、本当に脱衣しかなかった1作目や、エッチが陵辱風味だった2作目よりも、今回の3は断然印象が良かったですよ。

無論、皆さんがこんなもので納得されるとは思っていませんから、他人には決してオススメしたりしませんけどね。汁好き・elf好きといった特殊な要因がない限り、これを良作と口走る奇特な人間はいないと思われます。

汁データの内訳は、らいむいろ(顔8:口1)下級生(顔2:口1)御神楽(顔8:口3)河原崎(9顔:口2)雪之丞(顔5:口2)DK4(顔5:口2)Special(顔5:口1)でした。別に興味もないデータかもしれませんが、せっかく私が頑張って数えましたので。

ま、冷静になって評価すれば、数は非常に多かったものの、テキストの描写が弱かったですし、これだけを目当てに購入するってのはよした方が懸命ですわね。“elfのキャラに…”という付加価値が持てる人だけ。

誰と言わず、elfの懐かしい面々と麻雀を打てたことが純粋に楽しかったです。逆に知らない作品のキャラクターとの麻雀はダルさを感じてしまったので、やっぱり思い入れがないと続けるのは大変でしょう。愛がないと、とてもじゃないけどやっていられない
2005年4月6日