愛Cute!キミに恋してる
メーカー〔ぱれっと〕 発売日2004年2月27日


少し黙れよフロイライン
ああ、ヒロインの未来おねーちゃんが愛らしすぎるぅぅ! 柔和な笑顔に、世話焼きで弟想いの真心。極めて理想的なおねーちゃん像であった未来おねーちゃんには、登場初っ端からいきなり魂を抜き取られてしまいましたよ!

たった三ヶ月年上なだけなのに、殊更姉であることをアピールして、お姉さんぶっている姿には萌え萌え。こういった「お姉ちゃん風を吹かす」という最強の姉的行動が私は何よりも好き! 普段はムカついていてしまいそうな「~~だゾ?」の喋り方もこの際気にならない。いや、むしろそれが良い! 未来おねーちゃんが使うのなら全然OK!!

彼女はホントにおねーちゃんキャラとして最高級ですね。カンザキカナリさんのボイスも非常にマッチしていましたし、これほどまでに「姉萌え」を高い水準で実現されているキャラは稀です。姉属性がある人なら彼女は必見!

でも、そんな未来おねーちゃんだけでなく、チョコの魅力にも私は言及しておきたい。チョコとは主人公の恋のキューピッド役を買ってくれる不思議な妖精さんで、レディを自称するおしゃまな女の子。舌足らずながら乱暴な言葉遣いが特徴的で、主人公の恋をお節介気味にサポート。でもそれがとっても可愛いらしいのよね。主人公とのやり取りは微笑ましかったし、彼女もまたいい味を出している良質なキャラでした。

未来おねーちゃんとチョコ、高い魅力を持つ2人の素晴らしいキャラが出揃った時点で、私はもうこの愛Culte!が良作であろうことを信じずにはいられなかったのですが、どうやらそんなに世の中甘くもなかったようで。

だってね、これお話のテンポ悪すぎ。会話の進行スピードがやたらと遅々としていて、とにかくプレイ中イライラさせられっ放しなんです。何故、こんなにテンポの悪さが身に染みてしまうのかというと、それは先程褒めたばかりのチョコの存在に他なりません。目当ての女の娘と会話を興じている最中でも、常にまとわりついて茶々を入れてくるチョコだから、その度に会話のテンポが阻害されるんですねぇ。

普通、会話のキャッチボールというのは、「主人公→女の娘→主人公→女の娘→主人公→女の娘」と、このように順序良く繋がっていくものだけど、ここにチョコという邪魔者が挟まることで、「主人公→チョコ→主人公→女の娘→主人公→チョコ→主人公→女の娘→主人公→チョコ→主人公→女の娘」こうなってしまう。同じ長さの会話にしても途中でチョコが茶々を入れたり、また主人公がそれにツッコミを返したりすることで、意味もなく冗長になってくるんです。

チョコは魅力的なキャラクターだし、物語に欠かせない重要な役割を担っているのは間違いないけど、だからといって物語中ずっとでしゃばってばかりなのは勘弁。彼女が余計な口出しを何度も入れてくるせいで、会話がなかなか先に進みやしませんもの。最初はそんなやかましさもチョコの魅力の内だと許容していましたが、これが延々ずーっと続くから、いい加減苛立たしく思えてしまうのよね…。どんなに可愛い妖精さんでも、四六時中顔の周りをブンブン飛び回ってピーチクパーチク囀っていたら、そりゃあウザくなってくるでしょ?

ついでに、もう1つ話のテンポの悪さに繋がった要因を指摘すれば、それは主人公の陽平君。弱気&受動的な性格ゆえか、彼は物事をハッキリと喋られないので会話もグダグダになりがち。陽平君がもっとハキハキ喋れる子だったら、会話のテンポも幾分マシになっていたはずですよ。

ストーリーは、そんな彼が突然複数の女の娘から一手に求愛され、争奪戦が勃発するって話なんですが、こんな主体性のない坊やがモテモテになっても白けてしまうだけ…。このような状況下においても、主人公はただ女の娘に振り回されるだけのクラゲみたいな奴でしたし、ストーリーの面白さってのはほとんど感じられませんでしたね。お約束ベタベタな展開や、身体がむず痒くなるような青臭さってのも、私の性には合いませんでした。

結局、このゲームの見所といえば、キャラクターの良さだけだったような。いや、それも語弊。このゲームの見所は、未来おねーちゃんだけだったというのが正しい。まぁ、愛Cute!は別にお話で勝負するような作品でもなさそうだし、自分が萌えられるキャラが1人2人いればそれでいいのかも…。これが「萌えゲー」とやらの本分ってもんでしょうか。

買う前はすごく絵が綺麗な作品だと思っていましたけど、実際はそれほどでもなかったような。キャラクターは正面以外の顔になると途端に不自然になるし、別人っぽい絵もチラホラ混ざっていたね。

未来はおねーちゃん、まゆは幼なじみ、結はちみっこ、朋絵は縞々パンツ、亜里砂は乳と、チョコによる的確な表現でイメージが強調されていたことで、それぞれのキャラクターの持ち味がわかりやすくてよかった。ただし、わざとらしい言葉遣いによる過剰なキャラ作りには閉口。持ち味は充分に出ているんだから、無理して変な言葉遣いしなくてもいいよ。

本編でのエッチはコメントのしようがないごくごくノーマルなエッチ。しかし、コスプレエッチをオマケとして用意していた配慮はなかなかに嬉しかったね。体操着、園児服、スクール水着、メイド服、袴姿と、それぞれ衣装を着用してのご褒美エッチシーン。まぁ、単にねこねこソフトさんのやり方をパクっているだけともいえますが、こういう良いところはどんどん真似てもらっても結構。

コスプレエッチの時は、何故か主人公が急に活き活きし始めたのも良かった。普段からこんな感じだったら好感持てたのに…。

冒頭、散々褒めたように義姉の冬條未来。ストーリーは持ち味を殺すような暗めの話でしたが。
2004年3月6日