PS4「FINAL FANTASY XV EPISODE DUSCAE」レビュー

ダサイ。何十億という莫大な制作費が費やされているであろう超大作が、この「ダサイ」という3文字の言葉で集約されてしまう物悲しさ。プレイしている最中、何度この「ダサイ」という言葉を呟いたかわからないほど、あらゆる部分がダサかったです…!

ダサイその1 キャラ


詰まるところ、問題はここですよね。こういうホスト紛いのキャラをまだ“カッコイイ”と思い込んでいる時代後れのセンス。キメッキメのヘアスタイルに、整えた細眉に、華奢で女性的な体型が、戦いの場においてまったく相応しくないことがどうしてわからないのでしょうか。全員を黒で統一させたファッションで、原っぱを駆け回っている連中がシュールすぎる。「今日は湿地帯や森を探検するよ!」と言っているのに、ダークスーツ着てくる奴がいたらグーで殴られるでしょ。舐めてんのかって。

いっそホストならホストとして開き直ってしまえばまだ良かったんですけどねぇ。「おい、早く冒険に出発するぞ」と仲間に急かされても、「待ってくれ。スタイリングが決まんねぇんだよ」と鏡の前でいつまでも髪型を整えているような。

ダサイその2 声優の演技


みんながイケメンボイスを意識した格好つけた喋り方ばかり。命を賭けて必死に戦っている最中でも、「やれやれ」的なシニカルな物言いしかできないのは心底気持ち悪いです。「先を急ぐぞ」という何気ない言葉でもいちいちキザったらしく発音するもんですから、毎回顔から火が出そうなぐらい恥ずかしい!

ノクティス=遥、イグニス=怜、プロンプト=渚、グラディオラス=真琴という感じで、FF15の仲間はFree!のキャラと酷似しているなと思ったら(グラディオラス=真琴はちょっとタイプ違いますが)、実際半分はFree!の声優さんでした(笑)

ダサイその3 エロ


ドラマの彩りとして妖艶な美女が出てくることは大歓迎ですけど、どうして日本のゲームに出てくる女性キャラは、バカみたいなミニスカを穿いてたり、バカみたいに乳を放り出している痴女になるのか…。女性キャラをポルノ的な扱いでしか捉えられないのがすごくダサイです。普通のゲームにいちいちエロを持ち込まないでほしい。

ダサイその4 世界観


スマホのアラームでお目覚めというオープニングで盛大に吹きました(笑) 今回は現代が舞台なのかと思いきや、その後は草原でモンスター狩りみたいなことをやらされますし、かと思ったら、空中からいきなりSFチックな飛行船が飛来してきて、スターウォーズに出てくるストーム・トルーパーみたいな奴と戦わないといけない。中世なのか現代なのか未来なのかハッキリさせてください!! センスだけは90年代ですけど!


とまぁ、本当に救いようがないダサさで、今からでもどうにかならないのかと本気で思いますけど(また発売日が5年延びる…)、ゲームとして出来が悪かったのかというと、別にそうではないんですよね。というか、正直かなり面白い部類で、体験版でありながら私は相当やり込んでしまいました…

戦闘シーンは完全にアクションゲームになっていたものの、瞬間移動、パリィなど類型のゲームとは一線を画す独自システムが組み込まれていることによって、新鮮な手触りのバトルが楽しめます。

特に私が気に入ったのは、防御(回避)の重要性。この手のゲームは「爽快感」というお題目を掲げて、とにかく攻撃ボタンを連打していりゃいいだけの幼稚なゲームが多いのですが、FF15はそうではなく、しっかり防御(回避)を心掛けないとバトルで勝てない仕様になっています。

相手の攻撃を一発食らうとごっそりHPを持っていかれるため、戦闘は非常にスリリングで、Demon’s Souls・DARK SOULSシリーズに近い緊張感が感じられました。致命傷を食らわぬよう注意深く守備を固めながら、相手の強烈な一撃をパリィで弾き、カウンターで大技を決める瞬間。これこそ、まさに「爽快感」ですよ! 攻守のメリハリをつけなくてはならないゲームシステムに、私は大満足です。

難易度もFromSoftware仕様というか、FFとは思えぬ歯応えがあったのは驚き。シリーズを通して雑魚キャラの代表格であったゴブリンに、よもや全滅させられそうになろうとは。洞窟で出くわしたゴブリンは、その1匹1匹が高いHPと攻撃力を持っており、遠隔射撃や、毒による攻撃まで仕掛けてくる強敵と化していました。倒しても倒しても増援がやってきて、連戦に次ぐ連戦。FF15は通常の雑魚戦闘1回が5分前後かかることもザラです。戦闘が終わった頃には、心身ともにぼろぼろでしたよ。

センスに関しては絶望的にダサいけど、腐ってもFINAL FANTASYのナンバリングタイトル。ゲーム性はやっぱり面白くて、綿密に作り込まれていました。あとはいい加減さっさと発売してもらうだけ! FINAL FANTASY ヴェルサスとして発表されてから早9年ですよ! 9年! まさか一緒に発表されたアギト(零式)のリメイクにヴェルサスの体験版が抱き合わせられるなんてね…。ちなみに、私はこの体験版が目当てだったので、FINAL FANTASY 零式の方はまだ全然やっていません

今回の縛りプレイ

・ベヒーモス戦におけるラムウの使用禁止

この件に関しては、別記事にて感想を書かせていただきます。

ファイナルファンタジー零式 HD

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定価:¥ 7,344

Amazon価格:¥ 3,739

カテゴリ:Video Game

発売日:2015-03-19


ABOUT

なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。
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  1. PV見てても「うわぁ…」と思いましたが、やっぱりプレイしてもセンスのやばさは気になってしまうみたいですね。
    普通の少年漫画的なまっすぐな主人公でいいのに、どうしてこういうキャラを選ぶのか…。
    たぶん「イケメンでぇ、背高くてぇ、マジ仲間とか大事にしてぇ、魔法も使えて超つええとか最高じゃね?」と思ってるんでしょうけど。
    声は変えられないにしても、髪型や服装変えられないとこれはキツいですね。

    >中世なのか現代なのか未来なのか
    私はこれがFFから離れた大きな原因ですね。
    7ぐらいから世界設定がめちゃくちゃな感じがして…。
    この作品にしても現実のキャンプ用品の企業とコラボとかしてますし。
    これはデザインのダサさ、支離滅裂さにもつながってると思います。

    ただ、15はそれでもやっぱりやってみたいと思わせる魅力を感じます。
    果てしないフィールドや巨大なモンスターが当たり前に闊歩する光景はとてもワクワクする。
    個人的に一番重視する戦闘は面白そうだし、なんだかんだで楽しみにしています。

    あっ、そういえば以前記事を書かれていたPS4のサスペンド・レジューム機能やっと実装されるらしいですね。
    おめでとうございます(標準機能で発表されていたのでこう言うのも変でしょうか(笑))。

    • 発表から9年の歳月が流れていますので、ますますこのダサさが今の時代キツくなってきますよ。9年前でも超ダサかったのに(笑) むしろあと10年発売を延ばせば、一周回ってこれがイケている時代がまた来るかも…!! ビジュアル系バンドも復活だ!

      ちなみに声は変えられます。英語音声にすればいいので。キザったらしいイケメンボイスに耐えきれなくなったら、英語音声に変えるのをオススメ。

      >7ぐらいから世界設定がめちゃくちゃな感じ
      今振り返ってみれば、諸悪の根源は7ですよね。でも、当時はミッドガルと神羅カンパニーの格好良さは半端じゃなくて、センセーショナルに感じました。8のスコールもめちゃくちゃ好きだったなぁ。FF15はみんなスコールになっちゃった(笑)

      >果てしないフィールドや巨大なモンスターが当たり前に闊歩する光景はとてもワクワク
      そうですね~。遠目でも結構モンスターの姿が確認できるので(近付かないと見えないゲームが多い中で)、モンスターが闊歩する広大なフィールドに存在している冒険の臨場感はかなりあります。やはりシームレスなオープンフィールドRPGは最高ですね。洞窟に入ってもフィールドから一続きで、画面の切り替え(+ローディング)がないのは実に快適です。

      >PS4のサスペンド・レジューム機能やっと実装される
      本当に…。やっとですね…。PS4の目玉機能として紹介していながら、ずっとこの機能を放置し続けてきたSONYにずっと不信感を抱いていましたけど、ようやくその恨みからも解放されそうですよ。

      いつでもすぐに始められて、いつでもすぐにやめられるスマホのゲームが主流となっている現代で、今時タイトル画面から毎回ロードさせられるようなゲームは失格です。このサスペンド・レジューム機能は、次世代機として必須の機能でした。

  2. なんというか、よくある次世代機のゲームの中のひとつという絵ヅラ・・・
    加えて、完全に美意識の主体が欧米・洋画のソレになっているのが痛々しいです。
    イケメンは白人。強さは筋肉。筋肉は露出。SFはレトロフューチャー風味。
    しかも全てに日本人が考えたエッセンスが混入して雑味になっている。
    もっとこうモーグリとか竜騎士とかものまね士的なものを出そうよと言いたくなります。
    このあたりはやっぱり、すでに昨今ゲームのメイン市場が日本ではなく欧米にあるという
    実情の影響が大きいのかもしれません。

    >ザコ戦闘に時間がかかる
    RPGとしては一番まずい部類、多くのク●ゲーが踏襲してきた不安がありますね・・・
    RPGの楽しさはイコール戦闘の楽しさ、なんてよく言われますが、その金言を逆手に
    「戦闘だけでゲームの元を取らせられるようなのこそが至高」という妙な理想を抱いて
    ワゴンの中で溺死したタイトルのなんと多いことか。
    実際にはそうではなく、経験値稼ぎなりレアドロップ期待なりと、
    目的のためではなく手段として数を重ねる戦闘が苦にならないのが良作だと思います。
    しかしアクションやタイミングなどの、プレイヤー個人技が重視されるバトルは
    一周回ってやりこみやRTAなどのサーカスプレイが流行しやすく、
    盛り上がる可能性がないとも言い切れません。でもなぁ・・・

    >7ぐらいから世界観がめちゃくちゃ
    6で魔法がマイノリティ化したスチームパンクという大きな変遷を見せたのち、
    魔法が遺産化・禁止規制されていく世界観が強まり、13ではほぼ魔法の存在を忘れて
    スチームだけが進歩を遂げたサイバーパンクじみちゃってますしね・・・。
    このへん、魔法のようなエネルギー体より機械や建造物といった静物の方が作りやすいという
    ゲーム画面を作る3Dデータ的な大人の事情も感じなくもないです。

    個人的には、魔法やテクノロジーはもちろんのこと、多種族や異世界の住人まで
    程よいバランスで入り乱れていた9が一番好きです。
    まぁ9は一番画面が汚くてフィールドマップのつくりが下手だったかも知れないという
    致命的なような弱点がありますが・・・

    • 日本のゲームに出てくるキャラは完全に欧米人というわけでもなく、コーカソイドとモンゴロイドを混ぜ合わせたような、いわゆるハーフ的人種。日本人の特殊な美的感覚に沿ったローカルイケメンで、そこにアニメ的な味付けを加えているから、よくわからないガラパゴスキャラになっていますね。日本国内だけで売るなら別にこれでもいいですけど、海外に輸出するのはなんか恥ずかしいのでやめて欲しい(笑)

      >RPGとしては一番まずい部類、多くのク●ゲーが踏襲してきた不安
      雑魚戦闘に時間がかかるというのは、賛否両論あるかもしれませんね。私はどちらかというとこの点は好意的で、雑魚戦闘でも手応えがあり、気の抜けない戦いが繰り広げられるのは歓迎です。勿論、1回の戦いの密度を上げる代わりに、回数(エンカウント)は減らしてもらうのが条件ですが。ボタンをぽちぽち押しているだけで勝ててしまう流れ作業的バトルが、何度も何度も繰り返されるのが最悪です。

      >6で魔法がマイノリティ化したスチームパンクという大きな変遷を見せた
      当時はそれが格好良かったものですが…。既存のファンタジー世界の中に、敢えて現代的・未来的オーパーツを組み込むことで、世界観の裏切りを見せたハイセンス。

      でもまさかそれが主流になってしまうとはねっ!! あくまでそれは「裏切り」であるからこそ格好良かったのであって、それが標準になってしまったら、ただただダサイだけですよ! 大体、ファイナルファンタジーVIなんて94年の作品なんですから、いつまでその時代のセンスで止まっているのかと。

      >多種族や異世界の住人まで程よいバランスで入り乱れていた9が一番好き
      さすがに今の時代に3頭身キャラを復古させるのは厳しいですが、世界観としては9ぐらいがベストですね。というか、FF14のオフラインバージョンを出してくれればそれでいいんですよ。キャラクターもFF14の路線で良かったのに…。

      この名もなきキャラはFF史上一番のイケメンだと思う。