PS4「FINAL FANTASY XV」レビュー

Amazonでは、☆1と☆5の熾烈なバトルで評価が二分されているFF最新作。でもまぁ、実際のところは、絶賛するほどの神ゲーではなく、扱き下ろされるほどのクソゲーでもなく、良いところも悪いところも両方ある作品ですので、評価は☆3が妥当なところじゃないかなぁと思います。10年の開発期間を経てようやく発売されたFFのナンバリングタイトルが☆3って時点で失敗作かもしれませんけどね…。

ストーリーについてはゴミです。オラついたお兄さんたちが織りなす珍道中は、中身スカスカで大変くだらなかったです。でもそこは問題じゃないです。私は皆さんと違って、RPGのストーリーなんか端から期待していないですから。歴代のFFだってストーリーを楽しめた作品はありません(FFタクティクスは例外)。よって、FF15のストーリーがどんなにゴミだろうと全然気にしないのです。むしろ、くだらないストーリー部分をスキップできるだけ優しさを感じたぐらい。

私がRPGに求めている点は、キャラ育成要素とバトルの面白さの2つ。キャラ育成要素は今時のゲームとは思えないほど自由度がなくてガッカリでしたが、バトルに関しては、まさに良いところと悪いところ両方あるって感じでしたね。ざっくり言えば、「アクションゲームとしては良く出来ていたけど、RPGとしては良くなかった」といったところ。

アクションゲームとしてなら、フツーに良く出来ている部類。ガードを固めつつ、相手の攻撃パターンを見極めながら、隙を見て攻撃を繰り出す快感。迂闊にガードを緩めると一気に持って行かれる緊張感もあって、戦闘中なかなか気が抜けません。きびきびした動作でキャラを動かすのも楽しく、グラフィックはさすがに美麗ですから魔法や召喚の迫力は抜群。爽快感は相当なものでした。

ただ、FF15は最初に出た体験版(EPISODE DUSCAE)とかなりバトルシステムが変わっていて、以前よりも劣化している気がしてしょうがなかったです。一番異なるのはMPの制御。EPISODE DUSCAEでは溜まったMPを消費して、ドレイン剣・ヘヴィスラスト・ジャンプ・テンペストといったアビリティ(必殺技)を繰り出すことができたのに、何故か製品版ではそのシステムが完全廃止。FF15においてMPはほとんど無用の長物となってしまったという。バトルの歯応えも、EPISODE DUSCAEと比べると格段に落ちていたのは何故?という思い。

そして、「RPGとしては良くなかった」といえるのが、戦略性のなさ。FF15のバトルは、頭を使って戦う要素がほっとんどないです。RPGの戦闘の醍醐味といえば、やっぱり仲間たちがそれぞれの役割を活かしながら一丸となって戦うチームワークじゃないですか。FF15は残念ながらその点がさっぱりだったんですよね。

例えば、グラディオラスが前線で盾となり、ノクティスがアタッカーとして敵を攻撃、プロンプトは後方支援、イグニスは回復に専念……みたいな役割分担でこっちは戦いたいわけですよ。ところが、FF15にはそういったロールが一切なし! どんな相手でも、「俺が俺が」と一斉に攻撃を仕掛けるだけの身勝手な奴らばかりです。サッカーでいえば、ボールが転がるところに全員群がる小学生レベルのワーワーサッカー。戦略性の欠片もありゃしません。

仲間は単なる攻撃のオプションにすぎず、1人死んで脱落したところで、「まぁいいや。火力落ちたけど残りの3人で押し切ろう」で済んじゃう。盾役が先に倒れたら、無力な魔法使いたちが直接攻撃に晒されて全滅の危機になったり、ヒーラー役が先に倒れたら、誰も傷を癒やせる人がいなくなって全滅の危機になったり、パーティーのうち誰か1人でも欠けるとたちまち立ち行かなくなる均衡があってこそ、仲間の大切さは実感できるものなのに…。

要するにキャラクターに個性がないんですよね。戦士タイプ、狩人タイプ、白魔導師タイプのような区分がなく、ジョブは全員ホスト。みんな同じような戦い方、同じような能力、同じような思考、同じような見た目。ストーリーでは、やたら仲間との絆を全面的に押してくる友情物語でありながら、戦闘面でちっとも仲間の必要性を感じさせてくれないのはどうなの?

私はこのFF15が如何に戦略性の乏しいゲームであるかを証明すべく……というわけではありませんでしたが、1つの縛りを設けてプレイしていました。それはアイテムの使用全面禁止。“戦闘中・移動中を通して一切アイテムを使わない”という枷を己に課して攻略を試みていたのです。

このゲーム、ケアルのような回復魔法がないため(厳密にはありますが)、回復手段は基本アイテムのみ。アイテムの使用を封じるということは、半ば回復は捨てるということ。状態異常も薬に頼らず気合で治すしかありません。「毒なんて唾つけてりゃ治る!」の精神です(笑)

さすがに回復できない縛りは後半詰むだろうなと思っていましたが、特に詰まることもなくすんなりクリアできてしまいました。ラスボスを含めオールごり押しで何とかなってしまう現実。喜んでいいやら悲しんでいいやら…。


いや、これはやっぱり悲しむべき事実ですよ! つまり、“FF15は回復なんか考えず、攻撃でごり押ししていればアホでもクリアできるゲーム”という証明なんですから! 特にアクションが得意なわけでもない私が、こんなバカな縛りをつけても難なく初回プレイでクリアできてしまう。それはやっぱりまともな作品じゃありませんって~!

ラスボス戦なんて、途中から何も考えずひたすら△連打するだけで勝ててしまったのですから、ホントあり得ない。というか、あんなのがラスボスだったということが最大のショック! あいつはただの前座で、倒したあとにネオエクスデスみたいなのが出てくると信じ込んで気を引き締めていたのに、そのままエンドロールが流れ始めたから愕然としましたよ…! こんなショボいラスボスあります!? せめて見かけだけでももっとデカくて強そうな奴を連れてこんかい!

何よりキレそうなのが、最後の戦いが1対1の決闘であったこと。曲がりなりにも、ずっと4人で旅をしてきて、せっせと仲間を育ててきたというのに、最後はそいつらが全員いないって正気を疑いますよ!! 仲間を育てることが無駄なRPGなんて前代未聞でしょ!

ラスボス戦を終えた今では、Amazonで暴れているアンチ同様、感情的に☆1をつけてやりたい気分に。実際にはそこまでのクソゲーでなくても、日本を代表するRPGであるFINAL FANTASYの正統な続編として考えると、やっぱりこんなのダメダメですって。「これってFFか?」と疑問を投げかけられても、「うんうん、それもまたFFだね」とはとても返せそうにありません

旅のベストショット


旅の道中、仲間のプロンプトが常にカメラで撮影していて、印象的なシーンをあとで写真として保存できるシステムはすごく好き。中でも↑の1枚はお気に入りのベストショット(笑) ノクティス王子、普段はイケメンなのにめちゃくちゃカメラ写り悪くて、写真だと異様にブサイクなのが多いんですよね~。プロンプトの悪意…!?

こちらはなんだか「君の名は。」を連想させるワンシーン。

今回の縛りプレイ

・アイテムの使用禁止

回復系アイテムと補助系アイテムは一切使用せず。魔法精製の触媒(アイテムを混ぜることでより強力な魔法ができる)にも使わなかったので、貴重なメガフェニックスやらラストエリクサーやらのレアアイテムは、総て未開封新品のままで残りました。

結果的には、アイテム使用禁止縛りは絶妙な縛りだった気がします。だってこれ、回復アイテムを好きなだけ使っていいなら、死ぬほど簡単なゲームじゃないですか? ポーションを使いまくれば死ぬことはほとんどないでしょうし、仮にノクティスが死んでしまっても、事後的にフェニックスの尾を使って生き返らせることができますので、まずゲームオーバーになることもないはず。

私はダンジョン奥深くでボスに殺されて、1時間以上のプレイが全部無駄になるとわかっていても、ちゃんとフェニックスの尾で復活するのを我慢して、セーブ地点からやり直しましたよ!(笑)

バトルで回復が使えないとなると、それなりにレベルを上げておかないと厳しいですので、メインクエストばかりを追って進めるのではなく、サブクエストも適度にこなさなきゃなりません。巷では20時間ほどでクリアできてしまうとの噂ですが、そんなこともあって私はクリアまでにたっぷり40時間かかりました。じっくり腰を据えて攻略したい人には、アイテム使用禁止縛りオススメです。

・アイテム売却の禁止

RPG系では毎回よくやる縛り。私はお金を稼ぐ大変さを実感し、お金の有難味をより強く感じたい。アイテムの下取りを縛ると、易々と装備を買い換えることができず、じっくり吟味した上で本当に必要なものを選ぶようになりますから面白いですよ。

ちなみに、FF15は敵を倒してもギルが入ってきません。ドロップアイテムを売らなきゃ収入になりませんので、アイテム売却禁止ルールやっていると本当にお金が全然入ってこなくて。私の財布には、終始1000ギル前後しか入っていない中学生みたいな金銭状況でした(笑) まぁ、賞金首を倒すとまとまったギルがもらえますから、それでギリギリ生計を立てていた感じですね。貯金が尽きると働き始めるダメ人間スタイル!

でも幸か不幸か、そんな貧乏暮らしがちっとも苦には感じなくて。そもそもFF15って買い物する機会がほとんどないんですよ。ショップで買うものといえば、せいぜい武器と食材ぐらいなもの。武器は種類が少なく、そんな頻繁に買い換えたりしませんし、キャンプで料理を作るときに使う食材は、別にないならないでも困りません。一番お金を費やすのは回復アイテムだと思いますが、私は使用縛りをしているので一切購入する必要ありませんでしたから。

買い物の楽しさが薄れているのは、FF15に「防具」の概念がないのも大きい。せっせとお金を貯めて、新しい装備を揃えるのもRPGの楽しさなのに、なんでこういうとこ削っちゃうかな。一応、防具代わりにアクセサリーを装備することはできますが、どうせ1つしか装備できませんし(アビリティで3つまで増やすことは可能)、買うものよりも拾ったものの方が強力ですので、ショップで購入することは一度としてありませんでした。

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  1. いつもFFの為にハードを買っていたのですが、今回は完全スルーです。
    ホスト珍冒険かと思ってたらやっぱりそうなんですねw
    でも縛りプレイならそこそこ楽しめそうですね。
    ただ、本体ごと買おうかと思うと微妙で、、、その上レビューにあったランスクエストが面白くて、
    PS4買わないでエロゲでいいじゃないかと思ったりしてます。

    Amazonレビューよりも主さんのレビューは信頼できて楽しめて、どんな内容か想像させてくださるので楽しみです。
    アニメレビュー多いですが、一般ハードでもエロゲでもゲームレビューも楽しみにしていたので、FFのレビューを見れて良かったです。

    • 私はストーリーを重視しない人だからまだ批判も生温いですけど、ストーリーを重視する人がこれをプレイしたら、本当に擁護なしのクソゲーじゃないかと思いますね。リヴァイアサンが出てきて以降のシナリオ展開は、ツッコミどころしかありません。

      PS4と一緒に購入する価値がある作品でないのは確かですが、PS4自体は買って損のない機種ですし、その際は是非ともFFではなくペルソナ5をご購入ください(笑) ペルソナ5は太鼓判を押せる面白さ! 難易度ハードは死ぬほど歯応えがあって、ドMの私は歓喜です。クリアまでめっちゃ長いのがネックですけど…。

      >アニメレビュー多いですが、一般ハードでもエロゲでもゲームレビューも楽しみにしていた
      おお、なんて嬉しいお言葉。今後も頑張ります!

      PS4のゲームはそれなりにプレイしていますし、レビューを書くのも楽しいんですけど、最近のゲームはクリアまでにものすごく時間を要するので、レビューを書く気力がなくなる(笑) 途中で放置してクリアしないままで終わるゲームも多いですし。FFはさくっと終わってくれたので、その意味では書きやすかったですね。

ABOUTこの記事をかいた人

なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。