PS4「DRAGON QUEST XI (ドラゴンクエスト11) 過ぎ去りし時を求めて」レビュー

発売日に購入してからこつこつやり続けて、ようやくクリアできました~。総プレイ時間はざっと70時間。これだけ長い時間楽しませてもらった私が言えるセリフじゃないですけど、やっぱりドラクエってあんまり面白くないなー!(笑)

ドラクエが面白くないと感じる最たる理由は、ストーリーのつまらなさ。まぁ、私はドラクエに限らず、JRPG全般のストーリーが嫌いという特殊な人間なんですけど、ドラクエのストーリーが特につまらないと感じるのは、主人公が終始無言であること。これが決定的に性に合わないんですよね~。

「ドラクエの主人公が喋らないのはプレイヤーを感情移入させやすくするため」と仰りますが、本当に主人公が無言だと感情移入しやすくなります?? ドラクエ3みたいに、主人公も仲間も全員喋らないなら気にならないですけど、賑やかな仲間たちの中で主人公だけが何も喋らないのは、どう考えても浮きまくっている! みんなが楽しく談笑してるのに1人だけ輪に入れない陰キャラ主人公に、どうやって感情移入すればいいのか!

女性と2人きりになっても、女性にばかり喋らせて、主人公は返事すらせずダンマリ。こんな失礼な奴、自分の分身だと思いたくないです。おかっぱ頭じゃないし! どうしても主人公に個性を持たせたくないなら、せめてペルソナ5みたいに、選択肢で自分の意志を反映できるようにしてほしいよね。ドラクエは未だに「はい」と「いいえ」の二択で、それも定められた答えに従わなければ、正解を選ぶまで何度も同じ選択肢を選ばせられる。言論の自由がないなら、意見を問うてくるな

巷で神と称される堀井雄二さんに楯突くのは大変おこがましいのですが、なんでこの人のストーリーが賞賛されているのか私にはさっぱりです。血統で勇者に選ばれ、有無を言わさず魔王退治が義務付けられ、そのくせ人員や資金援助などのバックアップは受けられず、あれやれこれやれと雑用ばかりを命じられて、来る日も来る日も地方のどさ回り。その辺の村人の御用聞きをやっている自分が時折情けなくなってきますよ。これって勇者の仕事なのかって。

起きるイベントはワンパターンで、悪いことする人間は必ずモンスターに操られているというオチ。広い世界、誰もが勇者に肯定的な人たちばかりではないですし、善悪に関係なく、思想の違いや、立場の違いによって対立は生まれるもの。だけど、ドラクエは起きる問題を総て「モンスターのせい」にする。悪のモンスターを殺せば問題は解決するんだ、人間はみな善良なんだという考えについていけなくなります。こうやってドラクエの粗を指摘したところで、「お約束だから」「王道だから」「それがドラクエの良さだから」と言い返されるのはわかっていますけどね。
これだけ文句言いつつ、最後まで飽きずにプレイできたのは、勿論ドラクエの「良さ」もあったから。取り分け“ゲームバランスの絶妙さ”に関しては、他のRPGが追随できない完成度だと思います。レベルが1つ上がることに手応えを感じ、キャラクターの成長をさせる気持ちよさに溢れている。簡単すぎず難しすぎず、万人が楽しめる適度な難易度で、ストレスを感じさせないバランス感覚は見事。シリーズを通して、ドラクエの丁寧な作りには毎度感心させられますね。

それと、ターン制バトルを維持してくれたのが個人的に嬉しかったところ。ターン制バトルはリアルじゃないだの古臭いだのの批判が多いですけど、私は逆にFF15みたいな、戦略性の欠片もないアクションバトルの方が嫌い。回復も考えずボタン連打のごり押しで勝てるような、そんな単純なバトルは本当にウンザリ。ターン制バトルを採用しているドラクエはまったくの無策じゃボスに勝てませんし、ちゃんと一手先二手先を考えて頭で勝つことができますから、そういう意味でドラクエは好きなんです。

良くも悪くも、昔から何も変わっていないドラクエ。新規プレイヤーにとっては旧態依然の古臭いゲーム、既存プレイヤーにとっては既視感だらけの退屈なゲームとして、世間の評価も芳しくないものだと思っていたら、むしろ絶賛に近い評価ですよね。ドラクエは新しい刺激よりも、安心して楽しめる安定感が何より求められているってことでしょうか。こういった古式ゆかしいトラディショナルなRPGが、今の時代、1つぐらい残っていてもいいのかもしれませんね。

今回の縛りプレイ


ドラクエは「簡単すぎず難しすぎず、万人が楽しめる適度な難易度がいい」と褒めましたが、ぶっちゃけ私は難しすぎる難易度を求めていますので、既製のままのドラクエでは楽しめません。今回のドラクエ11では「戦闘から逃げられない」「買い物できない」「防具を装備できない」「はずかしい呪い」という4つの縛りが公式で設けられていたのですが、いずれもゲームの面白味が増す縛りとは思えないと判断して、独自で縛りをつけてプレイしていました。

・アイテム売却の禁止

貧乏で苦労したいからアイテムの売却禁止。でも、今回のドラクエは中盤以降でお金を使うことがほぼありません。最後にお金を使ったのはいつだったか思い出せないほど。クリア時には180,000ゴールドほど余っていましたし、残念ながら、アイテム売却禁止縛りはまったく縛りになっていませんでした。むしろ「ふしぎな鍛冶」を縛れば良かったと今となっては思います。ここで強力な武器防具が全部手に入っちゃうから…。

・移動中の回復禁止

これは私がドラクエをやるときに好んでやる定番の縛り。皆さんは、1つの戦闘を終えたら、傷付いた仲間たちの薬草やホイミ系の呪文で体力回復させますよね? ドラクエにはご丁寧にも全自動でHPを回復してくれる「まんたん」というコマンドまで用意されているので、戦闘に突入する際は常にフルパワーが維持しているのが普通。でもそれじゃあ、緊迫感がないと思うんです。

移動中の回復を縛ると、劇的にドラクエの面白さが変わります。モンスターを倒したところで、パーティー全体が深手を負ったままだったら、次の戦闘は一気に全滅の危機。手負いの状態のまま次の戦闘に突入しなくてはらない緊迫感。1ターン目で必死に回復に走りますけど、相手の攻撃が早くて回復役が殺されてしまえばアウト。状態異常も回復できませんから、毒に冒されたキャラは、移動中ずっと毒のダメージを喰らうしかありません。毒消し草やキアリーで治癒するのはあくまで戦闘中のみ。

これで一気に難易度が上がるはずだったんですが、ドラクエ11はシンボルエンカウントだったために、この縛りがほとんど意味を成さなくて…。もし味方が瀕死の状態のときは、敵を避けて戦闘しなければいいだけ。もしくはわざと弱そうな敵を狙い、回復優先で立て直すことも容易です。こっちは味方が傷だらけの状態のまま、とんでもない強敵と出くわしてしまったときのあの絶望感を味わいたいのに、ドラクエ11ではそういうドキドキ感が一切なし! シンボルエンカウントは本当クソ! せめてランダムエンカウントとの選択制にしてくださいよ!!

他には能力アップ系の種の使用禁止、ステータス上昇呪文の使用禁止(バイキルトなど)、ゴールドを預ける銀行の使用禁止といった様々な縛りを設けていたんですが、どれも難易度上昇の手応えはなく…。結果、私は今回のドラクエ、たった一度も全滅することなく最後までクリアできてしまいました。ラスボスでさえ初見で余裕だったのは悲しすぎます。

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Amazon価格:¥ 6,615

カテゴリ:Video Game

発売日:2017-07-29


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  1. 逆を言えばモンスターや魔王がいるから人間が善良なんじゃないかなぁと
    共通の敵と言うものは団結力と協調性をうんだりしますし、ドラクエ2なんかは平和になって迫害されますし、ダイ大でもその辺は暗示されていた気が(どっちも漫画の話だけど)
    あとはあんまり悪すぎるとガンダダやあくまのしんかんみたいにモンスターみたいな扱いになったりして、大樹の加護とか受けられないから消えていくのではないかと勝手に解釈

    シナリオとしては確かに主人公にある程度の意思が欲しいですよね
    逆に人魚の話なんかはプレイヤーの選択で変わるのはよかったと思います
    私はあそこで嘘ついたほうが残酷だと思って真実話しました

    個人的にはベロニカのしぐさがとても可愛くて可愛くて
    パーティもとりあえずベロニカってなるくらいに気に入りましたよ

    • シナリオが面白くないと酷評しつつ、カミュとマヤの兄妹イベントはすごく引き込まれたんですよ。マヤのためにプレゼントした首飾りから引き起こされた悲劇。キラゴルドの正体にも驚きましたし、苦難を共にしてきた仲の良い兄妹が啀み合うようになってしまった切なさ…。だからこそ、あのオチはいただけなかった。自分の意志じゃないという言い訳が入るところが、ドラクエの限界かな~とも思いました。いや、感動した人も多いでしょうけど。

      >人魚の話なんかはプレイヤーの選択で変わるのはよかった
      え! あそこストーリー分岐するんですか! 知らなかったです。私はなんの躊躇もなく、ノータイムで真実を話してましたよ(笑)

      >ベロニカのしぐさがとても可愛くて可愛くて
      ベロニカはマジで可愛かったですね~! 走り方とか、勝利後のポーズとか、誘う踊りに釣られてダンスしてるときとか、総てのアクションが愛らしい。だから崩壊後の扱いはちょっと不満です…。

  2. ドラクエ11が色々ぬるかったのはドラクエ10で重いシナリオが多かったり難易度が高かったりしたのでその反動かもしれませんね。(笑)

    • それを聞いたらドラクエ10やってみたくなりますー。Switch版がもうすぐ出るので、ちょっと迷ってるんですよね。でも今更始めたところで、初心者狩りされるだけかなー(笑)

  3. 主人公に感情移入させやすくするというよりも主人公に感情移入させ難くなる人を減らすって意味が
    大きいんだと思います。喋らせてキャラを確立させると人によっては100点のキャラにもなれば、
    人によってはマイナス100点にもなりえます。当たり外れが大きければゲームにも影響が出ます。
    しかし喋らなければ受け手側がいくらでも妄想して補完出来るわけですから、マイナス補正は
    付かない上にその人の感性次第でいくらでもキャラ付けしてプラスに出来る。
    おそらくこういう思惑でドラクエはずっと無口主人公像を貫いてるのだと思われます。
    ギャンブル性の高い強烈なキャラ付け主人公よりも安定性のある無口主人公で手堅くいく。
    そうですね。これはもう仕様なんでしょう。こういうゲームだと割り切るしかないです。
    個人的に一番もやっ・・・としたのはクリア後にデルカダール王に化けてるウルノーガをその場で
    看破せずに放置して城までノコノコ付いて行った挙句、呑気にパーティーに参加してそのまま寝込んで
    ウルノーガが自室に忍び込むまで何も対策してなかったのがちょっとどうなんだ?とは思いました。
    あれも喋らせとけば「実は主人公はウルノーガが盗みに来るのを読みきってて敢えて放置して敵が
    自分からボロを出すのを待っていた」とかにも出来たんでしょうけどあの描写だとウルノーガが部屋に
    入っても寝たままで裏ボスのアレがウルノーガを邪魔してくれなかったら気付かないまま剣を取られて
    いたでしょうし。あそこは完全に描写ミスってたなと少し残念でした。主人公が平和ボケのアホ過ぎて。
    まぁ上記のような不満点もありましたけど総合的に見てかなりの良作ではありました。
    トロコン&称号コン&種ドーピングまでやり込んだんですが買ってよかったと思えた作品でしたね。
    キャラ付け主人公のドラクエがどうしてもやりたいならヒーローズをお勧めします。
    そこまで強烈なキャラではないですが特徴的な口癖があったり結構面白いキャラですよ。
    声優じゃなく俳優が声やってますので演技はちょっとアレですがそこに目を瞑れるなら是非。

    • うーん、一言も喋らない主人公っていうのは、少なくとも私にとってマイナス100点ですね…。「人に嫌われたくないから、人と話さない」っていう発想が、既に嫌いな人間の発想ですし…。

      記事にもありますけど、みんながわいわいと盛り上がっている中、主人公だけ輪の中に入らず1人黙っているとか、女子と二人きりで向こうがあれこれ話しかけてきているのに、主人公は一言も返事せず無言とか、どう考えても友達から好かれるタイプじゃないでしょ~。これを想像で補完するってことは、「本当の僕は友達と仲良く話していたんだ!」「女子ともウィットに富んだ会話を楽しむことができたんだ!」と妄想するってことでしょうか? それは虚しくないですかね…。

      これも記事にありますけど、自分の意志を主人公の意志に反映させたいのなら、主人公の発言を選択肢で選べるようにするだけでいいはず。一言も喋らないことに、なんのメリットがあるのかと。「ドラクエはそういうのものだから!」という反論以外に、納得いく答えがあるとは思えないんですよねぇ。物語の中に身を投じるキャラである以上、主人公もちゃんと1人の登場人物であって欲しいのが、私の考えです。

      と、言いたい放題ですけど、ドラクエにそれほど思い入れがない自分だからこその意見だということも自覚しています。昔ながらのドラクエに思い入れが強い人たちには、理屈を超えて守りたい「ドラクエらしさ」があるんでしょう。憲法みたいなものかな?(笑) 「今の時代にそぐわないんだから、変えたらいいじゃん」と思う人がいる一方で、「ドラクエらしさに手を加えるなんてとんでもない」と思う人もいる。改憲か護憲か、ドラクエ総選挙で決めてもらえるとすっきりするかもしれませんね!?

      >キャラ付け主人公のドラクエがどうしてもやりたいならヒーローズをお勧め
      ヒーローズも1はプレイしていますよ。あちらは単純にゲームとしていまいちでした。棒立ちの雑魚を、次々に薙ぎ倒して優越感に浸る無双系はどうも…。ボス戦はそこそこ緊張感があって面白かったんですけどねー。

  4. あとベロニカに関してはクリア後のイベントでお披露目される大人ベロニカがもう最高で最高で。
    幼女属性無いもんであのシーンまではマルティナ一択だったんですがあの大人ベロニカに瞬殺でした。
    そしてセーニャとベロニカの合体技のグランマダンテで見せる大人ベロニカの一瞬のウインクで完全に
    大人ベロニカ一択になりました。あのウインク考えた人はマジで天才だと思います。
    セーニャのイメチェンリングもショートよりロング派の自分にとっては大して嬉しくなく、そんなのは
    いいから大人ベロニカに常時変身出来るアクセくれよと心底残念でした。大人ベロニカは神。以上です。

    • 幼女が大人に変身するっていうのは、私も鉄板で好き(笑) 何故だか異様なエロスを感じます。大人ベロニカが神であることに何ら異論はございませんが、できれば、髪型や服装も大人っぽいものに変えてもらえたらもっと良かったかな。どうしても幼女時代のイメージが抜けきれなくて。

      クロスマダンテは私は一回ぐらいしか見ていなかったため、ベロニカがウインクしていたことに気付かなくて。今YouTubeで確認したら確かに一瞬だけウインクしていましたね。この一瞬のウインクにそこまで食いついていたっていうのはちょっと面白いです(笑) 連携技はどれも見応えのあるムービーで好きなのですが、もう少し気軽に発生してもらえるとありがたかった。どれも条件が結構厳しくて、見れていない連携技がたくさん。

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なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。