劇場版プリパラ み~んなでかがやけ!キラリン☆スターライブ 映画評

1作目は、プリパラの映画なのにプリパラがメインじゃない。2作目は、飛び出す(3D)を謳っているのにほとんど飛び出さない。3作目は、ふでやす脚本なのにカオスさが足りない。これまでの劇場版プリパラは、“売り”となる部分がことごとく不完全燃焼に終わってしまい、不満が強く印象として残ってしまう悲劇が繰り返されてきました。

4作目となる今回は、そもそも“売り”となるものがなかったように思います。「今までの映画とはここが違うよ!」というアピールポイントがなく、作りとしては1作目に近い感じ。つまり、ストーリーは曲と曲の繋ぎ程度に入れるだけで、ただライブシーンだけを羅列するという一番質素なタイプの映画になっていたんですよ。

個人的にはもうそれでいいやと思い始めましたが、そうなるとせめて映画としてライブシーンを強化……いえ、区別化でいいんで、TVバージョンとは多少の違いを持たせてほしい要求があります。が、その願いすら叶わず、TVで何度も流れている映像の怒濤の使い回し。コーデぐらい映画用に新調してくれよ……という些細な祈りも、届いたのはガァルマゲドン1組という有様でした。

こうなると、最後の頼みの綱は新曲。新曲が映画で幾つ聴けるのかが鍵。最も期待感があったのは、やはり主人公グループであるSoLaMi SMILEの新曲で、彼女らに新曲が来れば、私はほとんどそれで「良し」と満足していたでしょうが、残念ながらSoLaMi SMILEに新曲は来ず…。

歌ったのは「Ready Smile!!」と「トライアングル・スター」の2曲でしたが、「Ready Smile!!」はi☆Risのカバー曲ですし、オリジナルの「トライアングル・スター」は前回の映画が初出。つまり、前回の映画から丸々1年、新曲が出ていない状態なんですよねぇ。これに関しては映画の不満というより、本編の3rd Seasonへの不満になっちゃうんですが、主役のアイドルにこれだけ長い間新曲がないっていうのはどういうこと!? ホントありえない!!

代わりに、SoLaMi SMILEの北条そふぃにソロで新曲がありました。「Red Flash Revolution」という大変カッコイイ曲(歌詞は笑えますが)で、もはやこれはアルバムでなくシングルで聴きたいレベルの名曲。桑原聖さんはホントいい曲作りますなぁ。実質、プリパラ楽曲のエースだね!

そふぃって、登場したばかりの頃は実力派の超人気アイドルとして、主人公らぁらよりも格上の強キャラ扱いでしたが、実際に歌声を聴いてみると、明らかに素人のらぁらの方が歌唱力上で、そふぃの歌唱力は完全に見劣りしていていたんです。ところが、そふぃの中の人(久保田未夢)がこの2~3年の間にめきめき歌唱力を上達させていって、「太陽のflare sherbet」以来の完全新曲となる「Red Flash Revolution」では見事すぎる歌声を披露! かなり激しめで難しめの歌なのに、きちんと低音のキャラ声で歌い上げていた久保田未夢さんに感激しました! この映画で最もテンションが上がったのはまさにこの瞬間。

新曲は、結局このそふぃのソロ曲と、映画の締めで使われた「ぷりぱら☆ララン」という全体曲の2つ。別ルートだと、みれぃやTricoloreの新曲が聴けたりする(プリパラは観に行く週によって一部内容が変わる)んですが、私が観に行った初週のらぁらのコースでは既存の「Make it!」でしたので、新曲と呼べるのはたったの2つ。ライブ中心の映画でこれは食い足りないです。

実は今回も3作目に続いてふでやす脚本で、3作目では見られなかった持ち前のカオスさが出ていました。おおよそアイドルとは思えない奇怪な行動が繰り返され、プリパラ慣れしている視聴者でさえも戸惑わせるシュールギャグの嵐。せっかくふでやす節が本領発揮していたのに、4作目はストーリーがメインじゃなかったというもどかしさ(笑) 上手く噛み合わないなぁー。

純正プリパラは今年でラスト。それを考えたら、本当はあれこれ文句なんか言わずに、ありがたくプリパラの素晴らしさを噛み締めなきゃいけないんでしょうけど…。来年からは大きく中身が様変わりし、実質主人公も入れ替わってしまいます。更に男子アイドルグループが登場するという爆薬まで投下される模様。プリパラを心から楽しめるのは、もしかすると今年限りなのかもしれません…。

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