ビブリア古書堂の事件手帖(コミックス版)書評

剛力の口直しに、コミックス版「ビブリア古書堂の事件手帖」を買ってきました。しかも、ナカノ版と交田稜版の2種類を。異なる漫画家による同じ原作の漫画を読み比べするというのは初めての試み。
ビブリア古書堂の事件手帖 (1) (カドカワコミックス・エース)
ビブリア古書堂のコミックスは、別々の出版社の別々の漫画家によって2種類手掛けられるという世にも珍しい形態が取られているんですね。時代を超えて異なる漫画家でリメイクされるのは聞いたことありますが、同時期に別々の漫画家が連載を始めるのは前代未聞(少なくとも私は)。
ビブリア古書堂の事件手帖(1) (アフタヌーンKC)
吉川三国志と北方三国志のように独自の解釈によって作者の個性を出しているわけでもなく、どちらも非常に原作に忠実。両者の違いは本当に作画だけという感じ。でも、優れた原作に改変を加える必要はありませんし、そういうのを求めているなら剛力版ビブリアを見ればいいだけ。こちらは個性という面ではダントツに突き抜けていますから。原型がないほどに。

両者の最も顕著な違いというと、栞子さんの描かれ方でしょうか。栞子さんは普段は対人恐怖症気味な内向的な性格なのに、書物のことを語り出すと、人が変わったように饒舌になり、常人離れした洞察力と推理力を発揮するという二面性を持ったヒロイン。ナカノ版はどちらかというと前者の「愛らしい部分」がより強調されていて、交田稜版は後者の「理知的な部分」がより強調されていたように思います。

乱暴に仕分けすれば、カワイイおねーさんが好きならナカノ版、クールなおねーさまが好きなら交田稜版ってことで。交田稜版は、本に入り込んだ時の顔付きが目に見えて変化し、鋭い眼差しで朗々と語り出す。綺麗な女性に睨まれると不思議とドキドキしてしまう私は、こちらの栞子さんの方が向いていると言えますかね(笑)

しかし、漫画としての基本的な画力はナカノ版の方が高いと思いますし、簡単に甲乙は付けにくい。気に入った方を、継続購読していこうかと考えていたのですが、どちらを選べばいいのか決めかねています。

ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)

著者/訳者:三上 延

出版社:アスキーメディアワークス( 2011-03-25 )

定価:

Amazon価格:¥ 637

文庫 ( 307 ページ )

ISBN-10 : 4048704699

ISBN-13 : 9784048704694


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