発売日 2005年1月21日
メーカー ACTRESS 
腐ったミカンは周りのミカンも腐らせる
2005年初エロゲ。何事も最初というのは肝心なので、新年一発目は慎重に良い作品を選んでいきたいものですね。

だがしかし、このエロゲの購入を思い立ったのは急遽発売日当日になってから。長い間(といっても3週間程度ですけど)エロゲをやっていなかったため禁断症状が発症し、ノーマークだったこの「羽くんの憂鬱」を衝動的に買ってしまう羽目になりまして…。

こういう衝動買いが好結果を生むことはまずないんですが、それはやはり今回も同様だったよう。プレイ開始3分もしたら、いきなり悟ってしまいましたもんね。「このエロゲはダメだ」と。まだエッチシーンが1つも始まっていない、ヒロインのキャラクター像も全然見えていない時点で、既に「このエロゲはダメだ」と悟りきってしまったのには、勿論訳があります。

主人公羽君のテンションが低すぎなんですよ。ゲームが始まるや否や、突然憂鬱状態。聞けば、1ヶ月前に父親が他界し、今まで離れ離れになっていた母親や姉たちと再び生活することになったらしいのですが、だからといってこの世の終わりみたいに意気消沈されても…。プレイしているこっちも気が滅入ってくるほど、全編通してテンションは下がりっ放しなのです。

やさぐれる彼に対し、3人の姉たちは必死に場を盛り上げてくれていた感じ。長女の優しさ、次女の明るさ、三女の厳しさ、それぞれ接し方は違うものの、皆主人公のことを想い、精一杯彼の世話を焼いてくれています。が、当の本人は、引っ込み思案な態度でウジウジウジウジ…。セリフはやたらと「・・・」が多く、ハッキリしない自己主張。私が僅か3分で見限ってしまった心中をお察しください…。

タイトルがそのままズバリ「羽くんの憂鬱」ですから、看板に偽りがなかったといえばそれまでなんですけど、私はてっきり、押しの強い姉たちに振り回されることが憂鬱な、ドタバタコメディを想像していましたので。まさか羽君は人生に憂鬱を感じていたとは。あのパッケージから、そこまでは読み取れませんでしたよ。


主人公の羽君がこんな感じだと、当然ストーリーやエッチにも悪影響が滲み出ています。姉弟である間柄の2人が惹かれあう過程、身体を許しあう動機付けが弱いし、エッチは羽君のテンションの低さから、その通りテンションの低いエッチになってしまっているし…。主人公がダメだと、芋蔓式に全部がダメになってしまうことがハッキリ証明されている作品ですよね。

唯一良かったと思えたのは、1度のエッチにCGを複数枚使っていたこだわり。普通、挿入後は体位を変えない限り、フィニッシュまで同じCGが表示されたままですが、この作品ではCG1枚で最初から最後までを総て賄うのではなく、途中でCGの切り替えがあるんですよ。それも差分CGではなく、完全な別CGで。

例えば、騎乗位でのエッチでもCG2枚に渡って描かれているということ。1回のエッチにCGを贅沢に複数枚使うやり方は、様式化されつつあるエッチシーンに変革を与える意味でも意義のあったことだと思います。それはさすがに大袈裟な褒め方かもしれませんけど、フェラを3つの視点からじっくり表現していたのなんかは、新鮮なエロさがありました。

ただ、贅沢にCGが使われていたからといって、別にCGの枚数が多いわけではなかったのがなんともかんとも。1つのエッチにCGを多用しながらCGの枚数が少ないということは、つまりエッチの回数が足りていないということ。何せ、複数人プレイすら皆無。お約束であろう、姉妹丼が用意されていなかったお粗末さなので、作りが甘いと指摘されても仕方がないでしょうね。ま、甲斐性なしの羽君にハーレムエッチを命じるのは無茶な注文かもしれませんが。

羽君のテンションの低さが、ゲームのテンションをそのまま下げていたわけですが、更に追い討ちを掛けていたのがBGM。家族団欒のシーンですら、惜別のシーンのような暗~いBGMが流れていては、そりゃあ憂鬱にもなります。

次女のあすか。サイトのキャラクター紹介には「女王様っぽい」と書いてあったので、もっとキツイ性格を想像していましたが、思ったより全然温和で明るく優しい性格。黒髪であったことも加えて、彼女が一番のお気に入りでした。
2005年1月22日