発売日 2006年1月27日
メーカー XUSE 【発泡】 

初めまして、三ノ宮由佳里という人
Floralia派生作品もこれで第3弾。…いくらなんでもFloraliaひとつを引っ張りすぎでは? って気がしないでもないですけど、念願の由佳里会長が主役を務めるとなれば、やはり無下にできるものではなくて。

しかし、この作品はプレイ前からどうもキナ臭い空気が漂っているんですねぇ。由佳里の容姿なんてまるで別人。本編の2年前って設定とはいえ、顔立ちが随分幼くなっています。まさはるさんの絵柄自体もガラリと変化しているし、もはや彼女を「三ノ宮由佳里」とはなかなか認識しにくいレベル。せっかくの由佳里なのにこれじゃあな~。

他にも「これって本当に三ノ宮由佳里が好きな人のために作られてるの?」と訝しむ点が盛りだくさん。大体、由佳里がメイドになって嬉しいですか? それがそもそもの疑問。確かに私もメイドさんは大好きですけれども、由佳里をメイドにしたいとは考えませんよ。しかも、親の会社が倒産してしまったから、借金のカタとして売り飛ばされただなんて…。メイドとは自発的になりたいと思わない限り、極めて奴隷に近しい存在なので、こんな事情でメイドになられると大変困ります。幸い、由佳里は自らの境遇に悲観していないため、重苦しい話にはなりませんでしたが、やっぱり「身売りでメイドにさせられる」という設定では素直にメイドさん萌え~とはいけません。

「ご主人様は自分」ならまだ納得もできたでしょうが、そうじゃないっていうんだから。彼女がメイドとして仕える相手は双子の城野姉弟であって、自分(Floralia本編の主人公・洋介)ではないのです。わけわかんない。またその双子姉弟が一癖も二癖もある連中ですし…。

弟の一樹は、容姿、頭脳、運動の総てに秀でた城野グループの跡取り息子。気障な言葉で女心を掴むのも上手い。通常のエロゲでは、主人公のライバル的なポジションであろう彼に、由佳里があれこれ手篭めにされてしまうわけですから、もうゲーム全体に寝取られ感がありますよー。

姉の双葉も、バイセクシュアル&フタナリという強烈な個性の持ち主。バイセクシュアルはともかくフタナリはねぇ…。改めて言うことでもないけど、私はフタナリが完璧に受け付けません。だって、フタナリってつまるところが雌雄同体ってことでしょ? それはミミズやカタツムリと同類ということであって、萌えるような対象ではありえないのよ! ……って友達が言っていました。私は勿論、そんな失礼な考えは一切持っていませんから、その場できつく叱り付けておきましたけどね!

ともかく、愛すべき由佳里がこんな変態双子に毎日いいようにやられてしまうってのは、非常に気分がよろしくない。城野姉弟に前々から憧れを持っていた由佳里なので、嫌がる素振りがなかったのは救いでしたが、でもそうなると、彼女もこの変態双子と同レベルに落ちたとも取れるので、やっぱり気分はよろしくない。どーしようもないですね。


事実上、三ノ宮由佳里のファンディスクであるはずの作品が、由佳里の魅力どころか「由佳里らしさ」すら皆無というのは一体どういう了見か。寝取られとフタナリにご執心な方々には多少の価値が見出せるかもしれませんけど、普通に「由佳里会長が好きだから」という人には見るに耐えない駄作でしょう。

終わってみればこのゲーム、最大のデメリットだと思われた「由佳里が別人みたい」は、実は唯一のメリットでした。もしこのゲームに出てくるのが「本物の由佳里」だったら、私はもっともっと不愉快な気分になっていたはずですからね。同姓同名の赤の他人として片付ければその傷もまだ浅い。ああ、似ていなくて良かった。

選択肢も少なく作品のボリューム的にはかなり物足りない感じ。でも、内容が内容なのでさっさと終わってくれてありがとう。これって元々ファンクラブ会員向けだったらしいね。

このゲームに出てきた三ノ宮由佳里という人は好きになれませんでした。でも、あるルートの最後にFloralia時代の三ノ宮由佳里が出てきます。やっぱり本物の由佳里会長は良い。何故、彼女がこのゲームのヒロインじゃなかったのか、理解に苦しみます。
2006年2月19日