発売日 2006年6月30日
メーカー UNDEAD 

とんでもないツンデレがやってきた!
早く死語になってくれないかなぁと思いつつ、なかなか廃れる兆しの見えない「ツンデレ」という俗語。チョット気の強いところを見せただけで「ツンデレだツンデレだ」とすぐさまレッテル張りされてしまう風潮は極めて遺憾ですよ。大体、親しくもないうちから意味もなく媚びてくる人たちの方がおかしいわけで、どうせならそっちをレッテル張りしてくれって感じです。コビデレとか。

今やクリエイター側も当たり前のように使ってきますからねぇ。今回のSweet Roomもそうでしたけど、ヒロインの紹介欄に堂々と「ツンデレ」って書くのは勘弁してください…。「ツンツンした性格」とあるならまだしも、「デレ」という未来まで明示されては困りますよ! 例えば、「重い病を抱え入退院を繰り返す少女。最後は死ぬ」なんて書いてあったら萎えるでしょ!? そりゃあ、薄々……いや、100%死んじゃうだろうなと分かっていたとしても、そんな結末は伏せておいて欲しい! 紹介欄にツンデレと書くのは、つまりそういうことなんですっ!

とは叫んでみたものの、この作品のヒロイン唯依菜(ゆいな)に関しては、最初からツンデレとハッキリ書かれてあろうと、とやかく言う気はございませんが。だって、第一印象から既にツンデレ以外の何者でもない人だったのでね~。「べ、別に」「なによ!」といった、基本話術を駆使しながら、全身でツンデレをアピールしてくるツンデレ模範生。きっとHOW TO ツンデレとか、ツンデレ完全マニュアルとか、できるツンデレとか、その手の教本を読み漁ったに違いない。安易にレッテル張りしないでと訴える私も、ここまであからさまなツンデレでは否定する術がありません。

ちなみに、このエロゲに出てくるヒロインは彼女1人。ていうか、兄の成之と妹の唯依菜以外のキャラクターは一切登場せず、自宅でずっと2人一緒に過ごすというのがゲーム内容。外出もろくにせず、ゲームで使用される背景CGは、居間・玄関・浴室・ベッドの4種類のみという、究極のインドアゲー(引き籠もりゲー)です。つまり、四六時中顔を合わせることになる妹の唯依菜が好きになれなければ、このゲームは終わりでしょうね。唯依菜は万人受けするタイプではないと思うので、人によってかなり評価が左右する作品だと言えそうです。


序盤はとにかく、唯依菜にバカにされっぱなしですから、この辺で合う合わないが如実に出てくるかも…。キモイだのウザイだの変態だの最低だのニートだの引き籠もりだの意気地なしだの散々な言われよう。目の前でオナニーして見せてと強要されたり、濡れ衣の夢精で謂われのない辱めを受けたり、「これって妹にイジメられたい人向けのエロゲ?」と勘違いしてしまいそうなぐらい。

でもまぁ、コメディの体は保っていましたし、妹の罵倒も可愛らしい反発に過ぎないので不快に感じたりはしなかったですけどね。それに言われ放題だった兄の成之も、決して卑屈になる男じゃなかったのが好感。秘蔵のアダルトDVDを暴かれようと、兄としての威厳を失う性癖が明らかにされようと、やけくそで開き直れる強さが“ある意味”格好良かったです。

特に一度唯依菜との関係(初エッチ)を持ってからは、何か吹っ切れたように活き活きし始めましてね! 今までの消極さが嘘のように、進んであれこれ唯依菜にエッチを求める積極性が出てくる。緊縛プレイがしたいと誘って、即座に「嫌!」と拒否されても、食い下がって何とか説得しようとする貪欲な粘り腰。唯依菜が折れるカタチで合意を取り付ければ、「ヨッシャーーーッ!! じゃあ、準備してくるぅーーっ!!」大はしゃぎ。もうバカバカしくて最高ですよ。私はSM嫌いで緊縛プレイなんて1寸も興味ありませんが、こういう恋人同士のエッチの折衝って大好きです(この時、しょうがないなぁってセリフがあれば完璧)。ノリノリで緊縛プレイをしている幸せそうな主人公を見ていると、不思議に自分も幸せな気分になれますね~。

ずっとツンツンしていた唯依菜も、この頃になると随分可愛らしくなってきて堪りません。ここでポイントなのは、単純に形勢逆転したわけじゃないってところ。唯依菜は唯依菜で相変わらずお兄ちゃんへのラブラブ攻撃(自称)をやめておらず、ただ責めと受けが入れ替わっただけじゃない。この互いにエッチの主導権を握り合おうとする関係が何より素敵。従順なだけのヒロインはいらないし、尻に敷かれっぱなしの主人公もいらない。お互い積極的にエッチを楽しもうとする関係が、理想的なラブラブ和姦を生み出しているのです!


作品として今の水準には達していないチープな作品であるのは確か。パッケージは安っぽいですし、背景もしょぼい。同人ソフトに近い出来だと言えるかも知れません。それでも「前から私がずっと欲しかったエロゲ」の片鱗を見せてくれたことを大いに評価したい。Sweet Roomの良さ、それはエッチの最中「2人が心底楽しそう」なところに尽きる。明るくてノリが良い、バカップル的和姦がこの上なく甘美なのです。

エロゲをやっていて、久々に「まだ終わって欲しくない!」という未練が芽生えましたよ。この兄と妹の尊いラブラブな日々が、延々と続いて欲しいと…。残念ながら、Sweet Roomはボリューム的には不足している作品で、願い届かず儚く終了してしまったのですが。贅沢は言わない、せめて普通の作品並みのボリュームがあればと、それだけが悔やまれます。

「うんっ。イイよっ! スッゴク気持ちイイのしてあげる!」と嬉々としてフェラを始める唯依菜。かぷっと咥えた後、頬越しにペニスを指で突ついて遊ぶ余裕を見せると、今度は頭を上下して激しくむしゃぶりつきながら、「ちゅ~、ちゅちゅっ、ぢゅぼ、ぐちゅ、ぐちゅっ、ぢゅっぷ、ぢゅっぷ、ぢゅっぷ、ぢゅ」と壮絶な唾液音を掻き鳴らす。この時の声優さん(芹園みや)の演技はすごい。初めは何事かとびっくりしましたよ。

フィニッシュはそのまま口内射精。口を大きく開けて中の精液を見せつけた後、「んふっ、お兄ちゃんの精子っ…、もっとちょうだいっ♪」と満面の笑顔で一言。……素晴らしいお手並みでした。

妹の高谷唯依菜。ツンとデレの波がありすぎて躁鬱の激しい不安定な人だった彼女も、中盤以降は割と落ち着いてきて、そこから段々好きになり始めました。偉そうなことを言っても、何だかんだで私はツンデレに弱いなぁ…。

今では、唯依菜の憎まれ口すら可愛らしく思えてきます。この可愛らしい声で「キモイ!」と罵られるのもなかなかに心地好い。あ、あれ、キモイですか?
2006年7月2日