Sな彼女
メーカー〔ソフトさ~くるクレージュ〕 発売日2004年8月12日


イジメ、かっこわるい
ヒロインがSとは、これまた一風変わった作品。エッチのプレイは、当然責められる系のものが主体で、ブルマに着替えさせられての羞恥プレイや、貞操帯で射精を制限させられる管理プレイ(?)と、他では見られないような行為が幾つかありました。完全に女性主導の、女責め、男受けの構図が確立されています。

でもね、これって彼女がSだからというより、主人公がMだったからという理由の方が大きいと思うんです。

主人公の稔君は、背が低く、女っぽく、性格も内気で弱気な、典型的ショタキャラ。ハッキリいって、こんなキャラが虐められるのは必然の流れというもの。ショタなんて最初から「受け」として固定されているんだから、相手の属性がSだろうがMだろうが、自動的に「責め」の役目が与えられてしまうものでしょう。従って、これでは彼女のSとしての資質がイマイチ伝わってこなかったんですよねぇ…。ショタを虐めるなんて誰にでも簡単に出来ること。私にだって出来ますよ。

第一、こんなナヨナヨした弱い者を虐めたって何も楽しくないでしょうに。虐めて欲しそうなショタが虐められているシーンは不思議でもなんでもないし、その場面を想像することも容易い。それよりも、主人公の悪友として登場していた神谷啓太みたいなキャラが虐められている方が意外性があって楽しいと私は思うんだけどな。明るい性格のイケメンである彼が虐められている姿は全然想像出来ませんから。だからこそ、彼のような男が主人公だったら面白かったのではないかと。

……まぁ、要するに私はショタが大嫌いだから、こうやってブツブツと述懐しているわけなんですが。ショタに抵抗感がない人なら、別にこんな屁理屈こねる必要ないよね~。ショタ嫌いな自分が恨めしい。プリンセスブライドの理人君よりは幾分マシだったものの、やはりショタ嫌いにこの作品は辛かったです。


実はヒロインの咲も最初好きになれないキャラクターでした。しかし、こちらはストーリーが進んでいくうちに段々と印象が良くなってくる。彼女はSといっても、普段は結構気のいい女の娘で、ふとした隙のあったり、猫と戯れる姿を見せたりと、微笑ましい一面を見せてくれるんです。主人公のためにお弁当を作ってくれたりね。Sな女性といえば女王様的なイメージを抱きがちですけど、そういうイメージからはかけ離れていました。

彼女は不器用さから主人公に辛く当たっているといった側面がありますので、どちらかというとSである姿は演じられたもの。最初のエッチから、「演じている」雰囲気は大いにあったので、やっぱりなといった感じでしょうか。

そんな彼女ですから、あまりハードなプレイはありません。先述したブルマプレイや貞操帯で射精制限なんかは特殊でしたが、基本的なのは、手コキ、オナニー、クンニ、フェラとそれほど珍しいものではないですし、SM色は思ったより強くなかったといえます。

私は主人公がMだと顔射が少なくなるんじゃないかと、その1点だけを猛烈に不安視していましたけど、そこはクレージュさん、ちゃんとそれなりに顔射も揃えてくれていたのでここは一安心(やったら怒られたけど)。終始リードされっ放しでありつつも、やってる行為自体はいつものクレージュ作品とあまり変わらなかったので、個人的には嬉しかったですね。


振り返ってみれば、ショタ以外の弱点(?)はこれといって見当たらない。クレージュさんにしては珍しく(というか初めて?)ストーリーも良くて、手抜きしまくりだった前作とは比べ物にならない完成度。回想モードもちゃんと復活している。ショタ受けが嫌いでさえなければ何も弊害はないので、その人にとってはかなりの良作になり得るのではないでしょうか。でも、私にとってショタというのはそれだけで致死的な欠点となっちゃうために、評価は伸び悩み…。ゴメンね。

毎度毎度シビアな条件を課して、CGを全然見せてくれないクレージュ恒例の極悪難易度は、またもや健在。トゥルーエンドを見るためには、アナルプレイが鍵となっているんですが、これを発生させるためには、イベントH「初体験」と、イベントH「ブルマプレイ」と会話「男同士でデキるの?!」を見た上で、「アナル調教Lv3」を1回選んだあと、デフォルトHの2ターン目で選択するという、普通にプレイしていては絶対にわからないような意地悪さだから堪らない。

しかし、このSな彼女には一条の救いの糸が垂れていました。なんと、CDの中にひっそりと、ゲームの攻略方法が記されたテキストが隠されていたのです。

「マキマキの練にゅ~授業」と題されたヒントコーナーは、キャラの出現場所、会話の条件、エッチの条件、エンディングの条件といった値千金の情報が明記されている。これを頼りにしながら、私はなんとかコンプリートしましたよ(ヒントを見ながらでも苦労した)。もし、これがなかったらと思うと背筋が寒くなりますね。

でも、「多分こんなコーナーを作るのは、今回だけだと思う」とか恐ろしいことが書いてあった。コラコラ! 次回以降もちゃんとヒントお願いしますよ! 理想はヒントなしでクリア出来るものだけど、どうせそんなの作る気ないんでしょ? 頼むから、ヒントぐらいは残しておいて~!

志村咲といいたいところですが、サブキャラの山下真希の方が個人的にはお気に入り。神谷啓太とのやり取りが楽しかったね。主人公神谷啓太、ヒロイン山下真希だった方が良かったような気がしないでもない。
2004年8月18日