Sixty Nine 2
 
メーカー〔May-Be SOFT〕 発売日2004年10月22日

回転寿司のようなリッチさ
ロリから人妻、果ては魔法少女に幽霊まで様々なキャラが出演し、その総数はなんと驚きの69名(以上)。それぞれが異なるシチュエーションによるエッチシーンを持ち、プレイヤーはそれを任意で好きなものを選ぶことが出来るという、なんともまぁ、豪華で贅沢なコンセプト。

私は前作も経験済みなんですが、残念ながら前作はコンセプト云々の前に、商品としてのレベルに達していなかった。エロは無味乾燥、キャラは烏合の衆。ボイスは大胆にド素人起用と、大変ユーザーを舐めきった内容でしたので…(初回版には前作も同梱されていますので、是非ご確認ください)。

しかし、さすがに今度は、あのような悪夢が繰り返されるとは考えにくいし、発売前に公表されたシチュエーションも魅力的なものが数々。網タイツ外人教師の誘惑・中出しオンライン・ザーメンエステへようこそ!・パイズリ選手権・テニスの王妃様・放課後おしゃぶり同好会……この愛しきバカバカしさは最高ですね! 勿論、おバカなだけではなく、エロさもしっかり備えてあるようなので、私の期待はとても高かったのです。


ところが、実際に少しプレイしてみると、突然、ある重大なことに気付いてしまいまして。

う~ん、こう言ってしまっては身も蓋もありませんが、やっぱり69個は多すぎましたね。「エッチシーンとキャラの多さがそのまま満足感に直結するものではない」ってことぐらいは、やる前からわかっていたつもりなんですけど、まだ私の中では誤解していた部分があったよう…。

プレイ開始直後こそ、選り取り見取りのシチュエーションの中で、どれから手を付けようかなーとドキドキワクワクしていたのですが、4つ5つ選んだ後には、早くも「もう充分」ってな気分に。シチュエーションの数は多くても、基本となるエロの趣向はあまり代わり映えしないから、飽きは思った以上に早く訪れました。

名前も憶えられない、また憶える必要もない単発キャラとの即物エッチでは、やはり魅力が薄いと言わざるを得ません。クリック1つで簡単にエッチシーンを見れてしまうお手軽さも、利点である反面、「単価の低さ」というデメリットを強烈に印象付けられてしまう結果に。

実際には、尺はそれほど短くないし、テキストが淡白ともいえない。CGを複数枚使ったり、全キャラ立ち絵をちゃん描いていたりと、前作では見られなかった丁寧な作りが心掛けられていたんですけど、それでも、やっぱり69ものシチュエーションを並べるのには限界があったなぁ。69もあると、どうしても数合わせ的というか、「これは必要なかったのでは?」って際物も混ざってありますしねぇ。

例えば、肉まんを相手の股間に宛がって、その肉まんに挿入するという「超人料理 ~肉まん編~」。肉まんに挿入したい性癖を持っておられる方は、さすがにマイノリティ過ぎるのではあるまいか…? このようなハイセンスな趣味は、チョット理解しかねる次第でございますよ。他にも、金粉プレイとか。どんな多趣味な方でも、「これは無理」と感じるのが1つ2つはあるでしょうねぇ。

巨乳が嫌いな人だったら全滅かも。この作品は全体的に乳にバイアスが傾いていて、ほとんどのキャラが巨乳ですから。Aカップの娘も3人ほどいましたが、それは申し訳程度。ゲームの案内役となるエクスポジターからして巨乳ですし、巨乳が好きという前提があってこその作品でしょう。私は巨乳がすごく嫌いじゃないので(大好きってこと)、この偏りは幸運でしたけど…。

他にも、和姦がほとんどを占めていたり、淫語が豊富に揃っていたり、汁もたくさん出ていたりと、基本的にはかなり私の趣味に沿った内容だったんですね。

これだけのエッチシーンを揃えていながら、ハードな凌辱を敢えて作らなかった姿勢は大いに賞賛したい。作品の雰囲気としてバカっぽい空気があるから、シリアスな凌辱を排除したのかな? 何にせよ、グッジョブです。

淫語も無修正でハッピー。おちんちん、おまんこと卑猥な単語が丸聞こえ。最近、モザイクのかけ方はソフ倫審査のものでも薄消しが標準になってきましたが、淫語に関しては相変わらず修正をしている始末なので、メディ倫審査の無修正淫語には有難味を感じますな。

最後に汁ですが、こちらも質量ともに良く、概ね満足な仕上がりでした。が、全然顔にかからないという不満点だけは、キッチリ物申しておきたい!

顔射のシーンでは、顔の付近にはやたらと大量の精液が付着するというのに、肝心の顔にはほとんどかかっていないんですもの。顔射をするならちゃんと顔面を……いや、Tゾーンを狙えよ!(←いいこと言った) エスカレイヤーも同じ過ちを犯していましたが、これは非常にストレスの溜まることです。是非改善を求む。


さて、一通り述べたいことは述べました。総括すると、見た目や雰囲気ほどの満足感がなく、正直、期待ハズレ感のある作品でしたが、これはメーカーの落ち度というより、構造的な弱点と呼べる点でしたので、ま、仕方のないことかなぁ~と。同じモノを他のメーカーが作っても、同じ不満を持ってしまうでしょうし、このコンセプトでこれ以上のモノを作るのは難しいはず。May-BeさんはMay-Beさんで、精一杯やってくれたという印象ですね。

Sixty-Nine3はもう望みませんが、こういうアイディア勝負のエロゲは今後も続いて欲しいと願います。全部が全部、女の娘と会話して好感度あげてエッチして……というような有体なエロゲばかりではつまらないので、今回のような多少無謀なコンセプトを使ってでも、「他とは違う作品」を目指してもらいたいもの。Tech Artsの良心になりつつあるMay-Beさんならきっと出来る!

原画を務めるのは、裸足少女でお馴染みの止田卓史さんと、May-Beの超新星あかざさんの両名。比べちゃいけないのかもしれませんけど、私はやっぱりあかざさんの描くキャラの方が断然好きだなぁ。へんし~んで一目惚れしてしまったので、「あかざ原画」は間違いなく作品の大きな評価点でしたよ。へんし~ん2の発売もめでたく本決まりしたそうなので、次も期待しております。

「69のシチュエーションの内、一番好きなシチュエーションは何だったか?」と尋ねられるとしたら、私は普通にルシーダとのエッチだったと答えます。ルシーダとは、ゲームをガイドする女の娘の1人で、あかざさんが原画を描いている方のキャラのこと。

結局、どんな甘美なシチュエーションを揃えても、愛着の沸かないキャラとのエッチよりは、愛着のあるキャラとのエッチの方が上位に来てしまうってことですね。
04年10月23日