発売日 2011年4月28日
メーカー Jellyfish 

上質を知るエグゼクティブな貴方へ
出ない出ない…! そう簡単には…! 確かにあと一歩…あともう一歩で…出そう…ってとこまではいくがな……そこまでだ……! 性悪さ…! 出そうだが…決して出さないのがこいつの特徴……! クラゲ…人喰いクラゲだよこいつは…!

2006年の初お披露目から、4年間の音信不通で完全放置され続けていたSISTERS。発売日が2010年5月28日に定まってからも、案の定延期延期の繰り返しで、「マスターアップしました!」と宣言しながらまだ1週間延ばす往生際の悪さ。まぁ、LOVERSの教訓があったせいか、今回は延期の動向にイチイチ振り回されることなく、ある程度涼しい気持ちで発売を迎えられましたけどね。私も余裕ある大人のドMになってきました。


開発期間がこれだけ長かった反面、プレイ時間はものすごく短め。一本道でこれといった分岐もないため、大体10時間ぐらいでクリアできてしまいました。そのうち7時間は大帝国とPrimary Stepで遊んでいた時間なので、実質3時間です。それすらもだるいMAP移動ととろくさい演出の使い回しで水増しされまくった数字。ことあるごとに3Dで描かれた家の外観が映し出されたのは、本当にイライラさせられましたよ。時間として7秒ぐらいのムービーなんですけど、ざっと30回は見せられましたから! なんなの!? 私にマイホームでも買わせたいわけ?

ストーリーは、交通事故に記憶障害といった重々しいワードが絡んでくる思ったよりシリアスなもの。事故によって13日間しか記憶が持たないと思われていた春香だが、実はその事故の被害者は……と、最後を叙述トリックで締めくくるなかなか凝った仕掛けを見せてくれています。こんな短編でありながら、意外にも中身のしっかりした話で私もびっくり。エンディングで映し出された点滴のベッドを見て、物語の全貌を理解したとき、すごく切ない気分になってしまいました。目当てはあくまでエロですから、あまりしんみりさせないで欲しかったのが本音ですけど…。「美人のママとカワイイ娘姉妹たちと仲良くなってエッチし放題だ。わーい!」程度の頭の悪いストーリーで充分なのに。

アニメーションの質の高さに関しましては、もはや語る言葉は不要でしょう。作画は崩れませんし、動画は流れるようですし、完全無欠のクォリティでお出迎え。ほんの些細な仕草までもフォローされていて、ただ腰振る動作をループさせるだけのアニメとは根本から隔たりがあります。騎乗位での腰のしなり、ベッドを掴んで身悶える姿、オーガズムに達したときの小刻みな痙攣、1つ1つの所作が最高にエロい! カメラアングルは、常に結合部分を大きく見せようとする意図があり、同時に恍惚の表情もしっかり捉える工夫がされてて、一層エロさを助長しています。こちらが“見たいところ”を確実に酌み取ってくれるのがありがたい。Jellyfishさんが真にすごいのは、アニメーションの技術力よりも、エロスを極限まで追求するその姿勢かもしれませんね~。言葉は不要と言いながら、ベラベラ語っちゃってすいません。

あと、なんかこだわりを感じさせられたのが舌。ベロチューが何度かあったんですけど、その舌の絡ませ具合がすっごく淫靡で良かった。キスフェチな私、大勝利。GREENもそうでしたが、清純そうな普通の女の娘が二度目三度目のエッチで、突然ポルノ女優顔負けのエロエロっぷりを発揮し始めるのはインパクトありますよー。

跪いて股間を眺める2人、陰茎に口付けする春香、同時にフェラチオを始める2人、睾丸を口に含む千夏、亀頭を舐め合う2人、たまらなく果ててしまう主人公、口で綺麗に掃除する千夏と、お風呂場のWフェラは破壊力抜群。勿論、このあとはちゃんとベッドでまぐわいます。エッチシーン総数こそ心許ないSISTERSですが、これだけ高パフォーマンスを見せてくれれば充分満足。LOVERSのように最初の一発でやる気を使い果たしてしまうこともなく、ちゃんと最後まで全力を出し切ってくれましたしね♪

とはいえ、疑問を感じる部分がまったくなかったわけじゃないです。秋子さんなんて、冒頭からしつこいぐらいノーブラで巨乳をアピールしまくっていたのに、揉んだり挟んだりが一切なかったのはどういうことかと。せっかく最新のiPad2を手に入れたのに、音楽再生プレイヤーとしてしか使っていないぐらいもったいない。それならiPod nanoで充分!

個人的には顔射がなかったことも不服。GREENでもLOVERSでもそれぞれ素晴らしいシーンがあったのにさぁ~。ラスト、春香と千夏が顔を近付けて手コキしていたときは絶好のチャンスだったのに、結局、主人公の胸に全部飛び散って、それをアップで見せられただけだもん。なんかこれだけで私はチョット不機嫌になってしまいましたよ。ぷんぷん。

しかし、そのような不満は本当に些末なこと。セックスの持つプリミティブなエロさを最大限引き出しているSISTERSのエッチシーンは、1つの究極に到達したと述べても過言ではない出来。アニメーションの底力をまざまざと見せつけ、静止画のエロゲではどう逆立ちしても太刀打ちできない凄みがあります。物量不足は確かにアキレス腱ですが、1つのエッチシーンに対してこれだけ魂と情熱とお金が込められたエロゲは他にないはず。この贅沢さも魅力の一端ですよ。

SISTERSは最高級のラグジュアリーエロゲ頑張った自分へのご褒美に、たまの贅沢もいいんじゃないでしょうか?

ボーカロイドを起用していたのはガクッときました。ニコニコ動画で、それ単体として聴けば「すごいな~」と感心させられますが、実際にこうやって挿入歌やエンディングとして流れるとキツイね…。余韻の残るオシャレな終わり方だっただけに、独特の電子的な歌声は雰囲気をぶち壊しかねない

妹の千夏。5年前に見たときは地味でパッとしないキャラクターデザインだなと思っていましたが、今見るとすっごく可愛い。愁いを湛えている普段の彼女より、学校で友達の晶と一緒にはしゃいでいる明るい千夏の方が好き。
2011年5月3日