ドキドキしすたぁパラダイス2  
メーカー〔light〕 発売日2005年2月25日

藤之宮4姉妹依存症候群
理想的な作品だと歓喜し、長文でレビューを書き殴っては、2003年度最優秀作品とまで褒め称え、再販されたDVD版を僅かな追加シナリオ目当てに買いなおすなど、これまで私がしすパラに注いできた愛情は並大抵のものではございません。

なのに……、何故その続編は、私をこうまで無関心にさせるのか

普通、これだけ自分の好きな作品に続編が製作されようものなら、嬉しくて待ち遠しくて狂喜乱舞するものでしょう。ところが、私はしすパラ2に胸をときめかせるどころか興味すら霞んでしまっていて、前作の情熱がまるで嘘だったかのように、白けきった気分で発売を迎えてしまいました。同日にMAGICAL WITCH ACADEMYの発売されたことも重なって、ずっとプレイは放置されていた状態。悲しいなぁ。それもこれも、しすパラ2が前作の特色をことごとく失っていたせいですよ…!

“ファミレス”を舞台に“可愛い姉妹たち”との“エロエロな毎日”ってのが、しすパラの特色ではなかったのですか? 少なくとも私はそう認識していたのですけれど、lightさんの考えは違っていたよう。舞台をあっさりファミレスから学園に移したと思えば、姉妹という繋がりも思いっきり希薄にしてしまっている

まったく、なんでこんなありきたりな学園モノにしちゃったんでしょうね。前回のレビューでも語っている通り、私のしすパラ観は「Piaキャロットのエロ版」だったので、ファミレスでなくなったことはアイデンティティの喪失に他なりません。もしPiaキャロットの新作がファミレスと関係なくなっていたら、一気にテンション下がるっていうか、その時点で用なしでしょ。

姉妹でなくなってしまったのも痛恨。主人公の許婚候補である有栖川家の養女8名……こんなの別に「しすたぁ」とは関係ないじゃん! 無闇に人数を増やしただけの誤った方向性。どうせ人数が倍に増えようが、イベントやエッチシーンが倍に増えるわけでもなし、結局1人あたりのイベントやエッチシーンが2倍希釈されているだけ。人員増加はデメリット以外の何物でもなかったです。この8人の許婚どもが束になってかかっても、前作の藤之宮4姉妹の足元にも及びませんからね。

ていうか、しすパラ2のヒロインは藤之宮4姉妹のままで良かったのに…。あれだけ魅力的だった藤之宮4姉妹を簡単にお役ご免にしてしまうなんて、ホント勿体無い真似をしますよね。信じられません。せめて、藤之宮4姉妹+新キャラにしてくださいよ~!

ファミレスでなくなり、姉妹でもなくなり、ついでに泉まひるさんの絵柄は以前と異なり(昔の絵の方が好きだった)、私の愛してやまないしすパラは、「誰?」って感じですっかり見違えてしまった。これをしすパラというタイトルをつけて売り出している理由すら、私にはよくわからない。面影はないし、こんなのだったら普通に別タイトルで発売すりゃあいい。それなら私は買わずに済みましたから。

まぁ、救いだったのは“エロエロな毎日”の部分は守られていたことですか。ここだけは前作の良さが継承されていた。8人の許婚と毎日自由にラブラブエッチすることが出来て、そのエッチシーン総数はとんでもない数。回想枠の合計は、なんと425を数えるという超膨大な量です。同じく物量に驚かされた前作でも回想枠は309でしたから、2ではより一層のボリュームアップがなされているという訳。最低限の意地は見せてくれたかなと。

ただし、CGとテキストの使い回しは相変わらず激しいので、数字通りの期待は禁物ですけど。レベル違いなどの重複を除いていくと、何だかんだで100に満たないかも。やってる行為は各自ほぼ共通で似通っていましたし、感覚的にはもっと少なかったと言える。第一、エッチシーンの多さは中身が伴ってこその話なので、回想シーンの多寡だけを取り上げて論じてみても不毛ですよね(結局、擁護になっていない…)。

あ、でも、陵辱ムードが鳴りを潜めていたのは、しすパラ2の唯一といっていい貴重な利点でした。前作はお世話になっている藤之宮4姉妹を首輪で繋いで奴隷化するという、大変遺憾なルートがございましたが、今回そういう不愉快な展開は廃止されている。あるにはありましたけど、以前ほど大したものではなかったので個人的にはノープロブレム。明るくラブラブなムードを今度こそしっかり守っていたのは、しすパラ2最大の功績でしょう。って、これが本来当たり前な気もしますが~。

とりあえず、この2をプレイしてみてハッキリわかったのは、私はしすパラを愛していたというより、藤之宮4姉妹を愛していたってことね。あれだけ華やかで格調高く見えていたしすパラが、藤之宮4姉妹が抜けただけで、どこにでも転がっていそうなフツーのエロゲに見えてしまうのだから、私は相当彼女らに入れ込んでいたわけです。

話は少しずれますけど、藤之宮4姉妹にここまで心惹かれていた理由は、オフィシャルサイトの「キャラクター紹介」や「しすパラの目」といったコンテンツの充実によるところが大きかった。質問形式でキャラクターたちが賑やかに対談しあっていたやり取りは、それぞれのキャラクターの個性がありありと発揮され、本編以上といえるほどに面白いものでした。発売前に、ここでキャラクターの魅力を刷り込まれていたことによって、本編のエロエロな毎日がより一層甘美なものに感じられるという、非常に良い相乗効果が生み出していたのです。

しかし、今回のしすパラ2ではそのような企画は一切なく、それぞれのキャラクター紹介もおざなりなまま、あっさりと発売を迎えてしまったから、なんとなく気持ちが盛り上がらない一因となってしまった。あの藤之宮4姉妹を降板させるのなら、新キャラをそれ以上に魅力的にしようという意気込みを見せてくれないと…。それがなかったからねぇ。この一事だけでも、しすパラ2が前作よりモチベーションの低い作品であったことが見て取れますよ。

先程は「許婚8人と毎日自由にエッチが出来る」と述べましたが、まったく自由というわけでもありません。各々許婚には爆弾パラメーターが存在し、相手にせずにずっと放ったらかしにしておくと不満が爆発してしまい、バッドエンドに直行してしまう仕様なので、常に8人の許婚に機嫌に気を配る必要がある。つまり、必然的に総花プレイを心掛けなくてはならないってことです。想像は容易いでしょうが、8人の許婚のご機嫌を1人1人窺うのは相当に面倒臭い。ていうかこれって、まんまときメモのシステムですよね(注・浅生はときメモをやっていませんので想像です)。何故、あの評判の悪いシステムを今更真似ているのか、ものすごく不可解なんですけど…。

他にも、メッセージ表示でストレス。コンフィグでメッセージスピードを最速にしても、文字表示そのものが遅いからイライラしちゃうのよ。これでは初回プレイからCtrlボタンに手が伸びるのは必定。スキップするなという方が無理です。前作の熱く滾る情熱が私に残っていれば、こんなもの取るに足らない障害だったでしょうが、やる気がすっかり失せてしまっている今の私には、ただ辛い辛い…。

今回も複数人プレイになると、コスプレエッチ率が高くなります。体操服、水着、ナース、巫女など定番なものが中心。前作の舞台であるファミレス「コレット」の制服でのエッチがあったのは嬉しかったけど、逆にそれが藤之宮4姉妹を思い偲ばせる。嗚呼、もう藤之宮4姉妹には会えないのか~。頼むから、しすパラ1.5を出して~。

瀬名菜月さんは好みでした。前作の雪奈さんに近しい感じで、持ち前のハイテンションな性格が良かったな。しかも、おねーさん属性。おっぱいもそれなりに大きかったのがグッド。ていうか、今回おっぱい率が低すぎだったよ。ロリの方が比率高いんだもん…(泣)。泉まひるさんは肉感的な身体の描写がすごく上手な方なのに、それが全然活かされていないものだからガッカリ。
05年3月19日