学園☆新選組! ~乙女ゴコロと局中法度~
メーカー〔May-be Soft〕 発売日2008年3月21日


真木和泉役でまきいづみを出せー!
オタク趣味を持つ方なら、大抵新選組も好きだと思われますが(根拠なし)、例に倣って私も新選組が大好きでございます。「御用改めである!!」は人生の中で1度は口にしてみたいセリフ。残念ながら、なかなか実生活で使えるチャンスには恵まれませんけれど。

新選組の愛すべき点といえば、若くして国の為に生き信念の為に散った気高さ、ひたすらに武士道を貫き自らを律したストイックさ、ギムナジウム的な男子集団に禁断の香りを感じる(宝積寺れんげ談)等々いろいろありますが、詰まるところ、ドラマティックな物語性ですよね。池田屋の奮迅に心躍らせ、鳥羽伏見の哀愁に涙する。そんな儚くも美しい物語に心を打たれるのです。例え、後世の脚色であろうとも。

ちなみに私の好きな新選組隊士は、1位山南敬助 2位土方歳三 3位永倉新八 4位斎藤一 5位近藤勇です! 軍師・参謀フェチの私にとって、やっぱり山南と土方は双璧なのですよ~(伊東甲子太郎はランク外)。でも、一般的な人気の高い土方よりも、私は山南の方が好きなんですよね。それはNHK大河ドラマ「新選組!」の堺雅人さんの名演による影響が大きい。第33回「友の死」での山南敬助切腹のシーンは今見てもボロ泣きしますよ! 見なくても泣ける! 最後に「沖田君…」と小声で介錯を促す時の表情がもう…。


……さて、誰も聞いていないウザイ前置きが長くなりすぎたので、そろそろレビューの方を。

学園☆新選組!は、そのタイトルが示すとおり、学園モノに新選組のエッセンスを取り入れた作品。「あかざさん原画でそろそろフツーの学園モノを!」の宿願は半分しか聞き届けられなかった格好ですが、新選組LOVEな私にとって、学園モノ+新選組の組み合わせは大いに興味をそそられる題材です。

両者を強引に掛け合わせているのではなく、学園モノに無理なく新選組の要素を融合させているので好感が持てる。幕末の開国論を女学園の共学化に準え、佐幕討幕ならぬ、佐学討学の派閥に分かれて両勢力が啀み合っているという図式。そして、悪化する学園の治安を維持すべく、風紀生徒を選抜して結成されたのが、新選組。ちゃんと理に適っています。

今までのMay-beさんのセンスは、擬人化とか大きな剣とか遊撃警艦とか、個人的にあまり歓迎できないものばかりでしたが、今回は初めて「面白そう!」と思わせてくれましたね。実際、May-beさん自身も、このアイディアが思い浮かんだときは「いける!」という自信に満ちていたのではないでしょうか? 新選組をエロゲに馴染ませる上で、これほど秀でた舞台設定はないでしょうから。

キャラクターとしても、天然な近藤、厳格な土方、奔放な沖田、風雅な永倉、寡黙な斉藤、粗忽な藤堂、豪快な原田と、新選組各人の個性を上手に活かした上でヒロイン化できており、揃って魅力的。キャラクターがしっかりまとまっているおかげで、箒星作品の一番良い部分である“ハイテンションなキャラクターたちと大勢でドタバタ騒ぎ”は今作でも存分に堪能できました。


ただ、脚本自体は……ぶっちゃけあまり良くなかったな。邪魔だったシリアス面が抑えられ、コメディ色をより強めていた判断は良かったものの、その肝心のコメディの威力が大幅にパワーダウンしているのが痛恨。パトベセルのような突き抜けた感がなく、散りばめられたパロディネタも中途半端。元々、パロディネタに対して好意的ではない私ですが、今回はネットで流行っているものをそのまま転用する安易なものばかりだったので、特に印象が悪かったです。別に使うなとは申しませんが、もっと羞恥心を持って欲しい。

お話としても、佐学派(新選組)の共学化阻止という意識が全然見えてこないために、非常に矛盾を抱えた内容になっていました。大体、主人公の立ち位置は倒学派であるのが当然でしょ? そこを敢えて佐学派に組しているのは、何か深い事情あってのことだと思っていたら、別に何もなかったのでびっくり。主人公は周りに流されるまま新選組の隊長をしているだけなんですね。しかも、「私脱退するから一緒に来て~」と誘われれば、これまた言われるがままにあっさり新選組から抜け出して討学派に鞍替えする始末。こんな志もへったくれもない付和雷同な主人公では、共感なんて持てませんよー。新選組に思想は不要でも、信念は必要でしょ。

主人公はバトルでも周りに随従しているだけ。メイドの尻に隠れていたどこぞの主人公と比べれば、ちゃんと戦いに加わっている分マシだとはいえ、大した活躍もできず、盾になるのが精一杯なのは悲しい。剣術と柔術の心得があるという設定は一体何処へ? でもまぁ、これは“女の娘同士の戦いに男の主人公が首を突っ込む”という設定自体に無理があったのかもしれませんが…。まさか女の娘相手に本気で斬りかかるわけにいきませんしねぇ。

刀を振り回した戦いがどこまで本気なのか、ハッキリしていないのがこの作品最大の欠陥ではないでしょうか。彼女たちが持っている真剣で人を斬りつけていたら、そりゃ当然死傷者がわんさか出てきますよ。でも、そこはコメディという免罪符で有耶無耶にされている。じゃあ、この戦いは全部コメディの一環に過ぎないのかというと、そうではなく、シリアスな戦いも含まれている。ギャグだからこそ許される部分を残しつつ、シリアスなバトルを繰り広げるもんですから、こっちは全然ノリきれなくて~。

トドメは低調なエロ。同じくガッカリ作品だったメイドさんと大きな剣でもエロは一人前に頑張っていたのに、今回はエロすら見所がない。どうしたの? もしかして、エロはやる気なくなっちゃった? シナリオに力を入れ始めたからエロはどうでもよくなっちゃった? 私が箒星さんを特別視しているのは、そうじゃないところ、シナリオもエロもしっかり描けるところだったのに…。こんな風にエロを軽視するぐらいなら、シナリオなんかどうでもいいよ!


そんなわけで、学園☆新選組!はとても納得のできるような出来ではなかったです。私の強烈な新選組補正をもってしても、この点数が限界。新選組に興味のない人なら、もっと評価は辛くなるんじゃないでしょうか? 箒星さんの更なる飛躍の作品になると睨んでいたら、まさかこんな残念な結果に終わってしまうとは…。購入前は文句の付け所がないものだと安心しきっていただけに、本当にまさかって感じですよ。


では、何故、学園☆新選組!が凡作に終わってしまったのか? 最後にその原因を皆様と一緒に検証して参りたいと思います。

第1に、箒星さんは続けて良作を出せない説。野球でもホークスの杉内俊哉のように隔年でしか活躍できない投手がいますが(今年大活躍したらごめんなさい)、箒星さんももしかするとそんなタイプなのでは? モノモノ○→メイ剣×→パトベセル○→新選組×と、順序よく交互に良作・凡作が繰り返されていますからね。それだと、次回作は期待できるのですが…。

第2に、ヒロインが剣を帯びているのが問題説。箒星さんは「女の娘+剣」に対して異様な萌えを感じているようにお見受けしますが、どうもその辺に巡り合わせの悪さがあるんじゃないかと。ヒロインが剣を振り回して活発に戦う分、主人公がヘタレ気味になってしまいますんで…。今後、また剣を帯びているヒロインが出てきたら要注意。

第3に、想ファクトリーが絡んでいる説こ、これだっ!! 原因は無事特定できました。ご協力ありがとうございました。

次回からは是非とも箒星さん単独でシナリオを任せてあげてください~。
そして、あかざさん原画でそろそろフツーの学園モノを!

学園☆新選組に始まったことではなく、随分前から抱えていた不満点ですが、いい加減我慢できなくなったので言わせて頂きます。

「顔の部分だけ拡大してフェラシーンに使うのはやめてくれ!!」

May-beさんの悪癖ですよ。挿入シーンのCGで顔の部分だけをムリヤリ拡大表示して、性器を付け足してフェラシーン完成だなんて、舐めているとしか言いようがない(シャレで言ったんじゃないよ!)。画像は当然荒いですし、何よりこの手抜き感が気持ちを萎えさせてくれる。アニメーション頑張る前に、まずはこういうおざなりな部分をなくして欲しいです!

お気に入りは永倉やち。何となくキミキスの摩央姉を彷彿させてくれるヒロインだったので。風流(流行)を愛し、恋愛に対して積極的な部分が似ている。ていうか、見た目が摩央姉まんまだったりしますが~。

次点は近藤イサミかな。局長の割に地味だったりしますが、そんな地味な部分も含めて。近藤勇はげんこつが口に入るという逸話が有名なだけに、彼女のエッチシーンにはフィストファックがあるんじゃないかと思っていましたが、それはありませんでした。そりゃこんなエロゲでフィストファックがあったら引きますよね~。
2008年3月24日