Purism×Egoist
メーカー〔ZIP〕 発売日2004年4月16日


プリエゴじゃないよピュリエゴだよ
「和姦ゲー好き」な人と「萌えゲー好き」な人は、しばしば混同されてしまうことがありますが、それは誤った見方です。何故なら、私は生粋の和姦ゲー好きであっても、萌えゲーは好きでないからです。

このPurism×Egoist(以下ピュリエゴ)をレッテル張りをすれば、まず間違いなく萌えゲーとして分類されるはず。「萌えゲー」を正確に定義するのは難しいですが、ウサミミやネコミミといったケモノ耳を生やして、「はわっ」「ふえ~」等の不可思議な奇声をあげ、媚びた言葉遣いで甘えてくるヒロインが複数出てくるピュリエゴは、もはや萌えゲーと看做すに他ありません。

ヒロインがアンドロイドなのも愛玩的萌えのイメージを一層増大させますね。簡単に言えばTO HEARTのマルチから連綿と続く「萌えロボット」の一種。マルチを連想させる一因に頭ナデナデがあります。「いい子いい子」とあやすと相手の娘は頬を赤く染め満足そう。萌えゲーにはホントこのシーンが多いよねぇ。好きな人には堪らない行為なんでしょうか、これ。

一方、シナリオはところどころメッセージ性の高さも見せつつも、基本的に萌えゲーとして直球。ちょっぴり特殊な女の娘たちが、姦しくきゃあきゃあ騒いでいる姿をニヤニヤ楽しむのが目的のお話……といえば悪意がある? ありがちな展開は大抵押さえられているといっていい。最後、しんみりと感動的なお話へと移行していくのも萌えゲーのお約束。生気を徐々に失っていくピズ(ヒロインの名前)の姿には、思わず涙……って、別に私はこんなので泣いたりしませんけど。

ここまでご覧頂いて、私が萌えゲーに対して良いイメージを持っていないことはお分かり頂けたでしょうが、では何故、この思いっきり萌えゲーテイストなピュリエゴを私はわざわざ購入しているのか、そこを不思議がられる方はおられるはず。

その答えをぶっちゃければ、私はシナリオの藤原たすくさんのお名前に惹かれてしまったからです。そう、この方はあのFloraliaでシナリオを手掛けられていたお方なのですね(名義は藤原将)。

Floraliaも見た目は完璧な萌えゲーに過ぎませんでしたが、中身は誘惑満載のエロエロ作品だったという巧妙なミスディレクションで欺いてくれた(無論、良い意味で)。ならば、このピュリエゴでも、エロを期待してバチは当たらないというもの!

そんな私の下心は裏切られず、見事ピュリエゴはエロエロでしたよ。Floraliaやときどきシュガーを彷彿させるかのように、萌えゲーの枠からはみ出すほどエロへの意識は浸透している。

もう、のっけからエロエロですから。ヒロインのピズはエッチ大好きで、恥じらいながらもご主人様にエッチを催促してきますし、奉仕も自ら進んで行う。誕生して間もない内に主人公と関係を持ってしまうと、学校では制服のまま後背位でエッチ、就寝前にはパジャマでフェラチオ、海水浴にいけば水着姿でパイズリと、至る所でエッチシーンが待ち受けている。極めつけは3Pで、ピズとるんの2人によるダブルフェラ、サンドウィッチ状態での同時挿入と、とっても逞しいエロシーンがあったりしましたのよ。萌えゲーだと思って馬鹿にしていたら痛い目に遭うのは必至(馬鹿にしてるのは私だけ?)。

「藤原たすく」さんという予備知識がなければ、この思いもかけぬエロエロな展開に面食らってしまっていたのは間違いありませんね。それぐらい、萌えゲーとしてはありえないほどエッチシーンに力が入っておりました。

しかし、前出のFloraliaやときどきシュガーと比べてしまうと、「そこまでのエロさには達していなかったかなぁ」との思いも事実。エロいエロいとは申せど、エロを求心力に出来るほどのパワーは残念ながら感じなかったですね~。

で、話は元に戻るんですが、やっぱりピュリエゴは「萌えゲー」なんだと思います。私のように「エロ」というやましい下心でプレイするような作品ではないでしょう。キャラ萌えが念頭にあって、一般に萌え要素と呼ばれるものを何の抵抗もなく受け入れられる人、そういう人たち専用の作品であったことは間違いありません。つまり、私はどうやら場違いであったよう。

私も何も考えず「ウサミミ萌え~!」と叫べるような人間だったら、どんなに楽だったか。

プレイ環境は完成されているので、何も文句はありません……といいたいところですが、1つとっても不満な箇所がありまして!

それは、キャラクターの音声が流れてる最中にクリックしても、次のメッセージへ進まないこと。正確には、会話の途中で次のメッセージに送ろうとするには、2度のクリックが必要となっているのです。

この余計な1クリックが非常に鬱陶しい存在でね。クリックしているのに、パッパッと次のメッセージへ行かないってのは大変なストレスなんですよ。音声を最後まで聞いて欲しいって配慮なのかもしれないけど、そんな押し付けがましい配慮はノーサンキュー。パッパッと次のメッセージをテンポ良く読ませてください。

印象……といえば、この作品は全然同人の印象が漂っていませんでした。ピュリエゴはCGやシナリオは一流ですし、システム周りを含めて普通の企業レベルのものと同等。主題歌まで用意されていて、同人らしいチープさは一切ありません。

それも当然の話。主要スタッフは、皆さん普通にプロで活躍されておられる方ですし、声の出演だって、北都南さんをはじめ著名な声優さんらが手掛けています。プロのスタッフによって製作されている作品なのですから、同人の匂いがしないのは当たり前ですね。

しかし、同人ソフトである以上、まるっきりアマチュア臭さが感じられないってのも、それはそれで寂しい気がします。高い完成度は喜ばしいけど、ここまで隙のない作りをされてしまうと逆につまらないような…。同人を好む人は、ある種の手作り感覚、素人っぽさを楽しんでいる部分も多いはずで、一般作品に匹敵するレベルを望みながら、何処か一般作品では見られない同人特有の「甘さ」を求めているものではないでしょうか?

ていうか、同人なんだから淫語にピー音はいらね~だろ~!(←これが言いたかった) せっかく同人なんだから淫語は無修正でいかんかーいっ!

ピズでしょうね。愛玩的萌えキャラは好きじゃないと偉そうにいっても、100%毛嫌いしているわけじゃありませんから。少しでもエッチの欲求に応えられないと、「もうわたしのおま○こに飽きちゃったんだぁあああああ」と泣き出したりするのが可愛らしかった。
2004年4月20日