ナースのお勉強
やさしくわかる基礎看護技術 (入門編)
 
メーカー〔アトリエD〕 発売日2006年2月28日


アトリエ○○のナース○○に無意味な期待感
お○んこナースという全米を揺るがす仮タイトルから一転、無難で当たり障りのないタイトルへと変更されたアトリエDさんの処女作。ミニスカの可愛いナースが複数出てくるってところに単純に惹かれたわけですが、その上で、半脱ぎへのこだわり、ガーターベルトへのこだわりといった崇高なイデオロギーが私の心を打ちます。

確かにこだわりと豪語するだけあって、その意欲は肌で感じられる。半裸は当然遵守されておりましたし、ガーターベルト着用のシーンも多い。ただ多いだけでなく、立ち絵では肌に食い込ませるように描き直すなど、大変無駄な努力までされていましたよ(注・ここでの無駄は褒め言葉)。こんな些細な部分をパッと見で気付く人はいないんで、もはや完全に自己満足の世界でしょうが、その情熱は大いに買いたくなりますね。

しかし、こだわりに対しては充分共感が持てたものの、エッチシーンの方向性に関しては、私の趣味嗜好と懸け離れたもので…。

とにかく、このエロゲで問われてくるのはSかMかということ。分岐の中でSルートとMルートの2通りに分かれており、そこからの展開は両極端。主人公を旦那様と慕う和歌宮つむぎというキャラがいるのですが、彼女と親密になるまでの過程は実に素晴らしく、授業中に目が合えば笑顔で「だ・い・す・き・で・す」と口パクしてくるわ、帰り際に「お好みの女子に染めてください」と囁くわ、イチャイチャ&デレデレの非常に心地好い関係で喜ばせてくれる。──が、その後あれよあれよという内に、ボールギャグを咥えさせて縛り付けたり、お尻の穴に毛筆を差し込ませて習字をやらせるようなアグレッシブな間柄に…。一体、どこで何を間違えたのやら。

「そんなの嫌だ!」ってことで今度はMルートの方を選んでみたら、こっちはこっちで、慎ましやかだったつむぎに容赦なく蝋燭を垂らされながら、ディルドーでお尻を貫かれて犯されるという身に余る仕打ち。Mルートには、3人のキャラ全員にディルドー装着で責められるシーンがあるんだもんなぁ。勘弁して欲しいよ~。

SとMの両方に対応されているのは、ある意味で万人向けのエロゲだと言えなくもないけど、どちらの道も躊躇してしまう私のような人間は完全に迷子。「看護学校・ガーターベルト・半脱ぎ」といった煽り文句ばかりに目を奪われ、「ハードS・ハードMな展開もあるかも」という小さな注意書きを見落としてしまった私の落ち度でした…。


SM嗜好を持つ「本来のお客さん」にしてみれば、それなりの良作なんだと思う。特にMルートでのプレイはどれも真に迫っており、言葉責め1つをとってみても、「思いっきりへりくだって、自分を卑しめて、白くて濃くてドロドロしているザーメンをいやらしいチ○ポから吐き出したいとおっしゃいな……」と、明らかに素人さんによるものではない、プロの言葉責め。一般人はドン引きですね。それだけ、ハードMな人には堪えられないんじゃないかと思われますが。

比重としては、SよりもM側に傾けられていた感じ。主人公(シナリオライター)がそもそもM寄りの属性っぽいので、どうしても虐める側より虐められる側の方が自分を出せている。Sルートもプレイそのものはハードでしたが、メンタルな部分で訴えかけてくるものがなくて、首輪を付けながら四つん這いで野外を連れ回すシーンでも、「い、嫌だったら立ってもいいんだぞ」と主人公がビビっている有様。S行為の中でSに成りきれないのは格好悪い。やはり、S目当てよりもM目当てで購入するのが吉でしょう。

でもいずれにせよ、留意しておくべきなのは、ナースのお勉強は作品としてあまり褒められた出来ではないということ。システムは応答の遅さからストレスがつきまとい、わざわざ話数で区切られた意味が見えず(全3話)、ボリュームは同人並みで、音楽が変。あくまでブランド処女作として、温かい目で見守れる余裕が必要ですね。

私としては、目が粗くて雑なモザイクや、発声部分がバッサリと切り落とされている淫語に納得がいきません。ナースのお勉強は淫語の使用に積極的だったものの、その肝心の語句がほとんど無音修正されていては意味がない。修正なしのエロゲも続々増えている中、ここまで豪快に消しちゃっているエロゲは明らかにアウトオブデート。しかも、フェ○チオ、クリト○ス、ア*ルと隠す必要がないものまでわざわざ隠しちゃっているのだから訳わかんないね。まったく、何を恐れているんだか。

今回は、最初に思い浮かべていた内容と種類が異なっていたというか、目測を誤ってしまったため、ハズレを引かされてしまった格好でした。まぁ、ちゃんと調べなかった私が悪いんですけど。事前によく確認しなきゃ。

前述したように、立ち絵におけるガーターベルトの描写にこだわりがあります。しかし、エロゲの構造的欠陥とでも申しましょうか、脚は完全に画面から切れてしまう上に、股下もメッセージウィンドウで隠されるからあまり魅力が伝わってこなくて。液晶ディスプレイで画面を縦長にしたら、全身像が映るようになればいいのにな~。もどかしい。

初回限定で、下着の色を黒に替えられるパッチがあります。これだけで結構印象違いますね。

それなりに皆さん魅力あるキャラクターだったものの、どうしても最後の印象が強いので素直に好きになれません…。
06年3月2日