発売日 2002年10月18日
メーカー Ripe 

鉄拳解決
冒頭に見せる気合の入ったムービーにTVドラマ仕立ての演出。そして、Ripeさんとして初となる男性キャラクターを含んだフルボイスと、この作品にかける並々ならぬ意欲は感じ取れます。アダルティックなムード漂う恋愛劇は、幕が開く前から壮大な物語を匂わせていました

が、結局のところ、総プレイ時間およそ2~3時間ほどで完結してしまう簡潔なストーリー。まぁ、見事なまでの肩透かしでありましたわね。男性キャラも発声するフルボイスのくせにCDたった1枚だけだった時点で、ある程度予見はできていましたけど。

短いストーリーでも、ギュッと詰まった中身の濃いものであれば納得もいきますが、これまた「恋人は芸能人」の設定で思い浮かぶものをそのまま丸写ししたような、意外性ゼロのストーリーですからてんでお話にならない。

仕事が忙しい、すれ違いが多い、二人の間が疎遠、でもやがて二人は元通り。仕事も関係も全部上手く行くよういなってハッピーエンド。

今時、こんな呆けたストーリーでは身に力が入りませんって。「死にそうになったあと復活して強くなる」と、どこぞの格闘漫画と同じ原理である恋愛の出来レースは、正直、口を開きたくない程に陳腐なものでした。ストーリーの裏を読みながらプレイしていた私がまるでバカみたいです。

キャスティングも、清楚なヒロイン、仕事に厳しい先輩マネージャー、女癖が悪い俳優、物分りの悪い社長と、意外性ゼロの面々勢揃いでありましたので、ハッキリいって最初の10分をプレイすれば話の全体像は看破可能。ムードは大人びていても、話は幼稚。まさにTVドラマさながらでしょうか?

エッチシーンの方に見るべくところがあればまだ良かったのに、これも「う~ん」ってなレベルに終わっているんで、白旗。決してダメダメではなかったのですけれど、味気も素気もない極めてノーマルなエッチシーンが繰り返されるだけでは…。ドラマ重視である性質上、物語の雰囲気を壊さないプレイに統一されるのは致し方ないのかもしれませんが、濃厚なエッチシーンを見せることで物語に支障が出ても罰は当たらないと思うのですよ。

エロの原点というか、根源的なものである「綺麗な女性が抱ける」という観点では、このNonfictionという作品は極めて高いレベルですけどね。なにせ、主人公のお相手となる恋人の愛美さんは、そこらの女は寄せ付けぬまでの頗(すこぶ)るつきの美女でありますので。

別に無理して擁護している訳でもないのですが、彼女はルックス的な美しさは勿論、性格的にもケチのつけようがありません。作品の最後の防波堤でもあるヒロインは、まさに頼れる存在であったのでした。そんな彼女と、毎夜のようにエッチが出来るというシチュエーションには、やはりありがたみというものがあります。例え、それが歯止めのかかっている濡れ場であったとしても…。

というわけで、この作品は典型的とも言える「絵だけゲー」。決して、手抜きされていたのではなく、むしろ至る所にちゃんと手が施されてある丁寧な作品なのですが、結果的に良かったのは絵だけという。CGだけにお金の支払える人専用です。

とりあえず現状を打開する為にも、今後はエロかストーリーどちらかに照準を絞って作っていくのか、ハッキリしてもらいたいものですねぇ。どちらも質が高いというのは理想ですが、どちらも不甲斐ないというのは最悪なんですから…。

エッチシーンは大人しめであったとはいえ、彼女がまるっきりのマグロということでもなく。年上ということもあり、エッチに関しては気持ち前向きな姿勢でした。

芸能人らしい変なプライドは持ち合わせていない彼女は、普通の恋人同士のように、ベッドではキチンと自分を曝け出せていますし、主人公に尽くすように奉仕もします。口や胸を使ってのシーンは割かし多かった。総計で16を数えるエッチシーンの中で、口や胸を使っているのが12シーンあるのですから割合は高い。

しかしながら、これらのオーラルセックスはあくまで前戯という位置付けであり、そのままでフィニッシュを迎えることがほとんどなかったのは不満。

お気に入りは彩坂愛美(芸名・桜彩花)。女性の主要な登場人物は彼女と先輩マネージャー大崎玲奈だけで、玲奈との浮気エッチも一応用意されてはいましたが、これは本当に申し訳程度。基本的には愛美オンリーキャラです。パッケージの彼女を見て好みでないと思ったのなら、このゲームを買う必要は一切ないでしょう。
2002年10月19日