発売日 2002年10月4日
メーカー U・Me SOFTs 

どこ出しバスターライフル
交際開始から1年、プロポーズも間際。ももこちゃんと主人公、それを取り巻く様々なキャラクター達が織り成す、「結婚」というテーマを通して描かれた等身大の男女の恋愛物語。

ストーリーでは、恋人のももこちゃんと既に同棲状態が築かれており、人も羨むラブラブ加減な幸せの毎日。これまたなんとも私好みな……いや、私のためのような設定が敷かれておりました。「主人公に彼女アリ」という設定のエロゲですら壊滅的に見当たらない状況下であっては、このももこちゃん外伝の作品のコンセプトには後光がさして見えるというものです。あまりのありがたさで面(おもて)が上げられません。

恋人であるももこちゃんもこの上なく可愛いらしい女の娘。ルックスのみならず、コロコロ表情が転調する明るい性格で、会話していて本当に楽しいと思える理想的Lover。ももこちゃんと一途に愛を貫き通すか、それとも他の女性に心移りしてしまうか、そんなところも1つのテーマとなっているのですが、如何せん、ももこちゃん自体が最高に可愛い娘なんで、わざわざ彼女を捨てて他の女性に転がり込むメリットが、ゲーム開始直後ではまったく感じられなかったぐらいです。

しかし、取るに足らないオマケと見なしていた脇役のヒロインたちも、決して無視できない魅力があったのだからたちが悪い。ゲームを進めていく内に、段々と他の女の娘にも目移りしてきてしまうという、まさに劇中の主人公とシンクロするかのような「板挟み」を味わってしまうのです。

脇役キャラにフラフラと手を出してしまえば、自然に恋人であるももこちゃんを切り捨てなくてはならない展開へ。ここらのやりとりはなんとも心苦しいところで、同時に最大の見どころであったはずなのですが、存外、あっさりとしたものに終わっていたのは、少し残念だったかなと。

っていうか、ももこちゃんの物分りが良すぎるんですよね。浮気して、勝手に他の女を抱いた主人公には、ぐうの音も出ないほどの全面的な非があるというのに、ももこちゃんはそれほど責めたりもせずに、自分の愛が足りなかったと呆気なく身を引いてしまう。もっと泥沼の修羅場というものを正直期待していましたので、これでは物足りないです。こんなに可愛くて一途なももこちゃんを一方的に振って捨てちゃうのですから、主人公もそれなりの罰は甘んじて受けませんと。

このあっさりとした展開は、何も「ももこちゃんとの別れのシーン」だけに限ったものじゃなくて、全体的にイベントは小粒でした。イベントの総数も一般の純愛ゲームと比べれば極めて少ないもので、キャラクター一人当たりに割り当てられているイベントは僅かほど。ももこちゃんを含めた6人もの攻略対象キャラクターがいるんですが、登場人物の数をやや膨らまし過ぎていた感がありました。

エッチシーンも同様で、キャラクターの数だけシーンも分散してしまっています。同棲しているももこちゃんとのエッチが数えるほどにしかなかったのは、どう考えてもおかしい。加えて、用意されているエッチそのものも、純愛ゲームとしてストーリー性を重視しているような、極めて儀式的なものになっていたので、エロさを求める方にとっては不満が根強く残るところでしょう…。


しかし、「どこ出しシステム」という頼もしい武器も存在します。湧いて出でる不満を掃討しえるほど、強力無比なこの兵器は、フィニッシュが差し迫る瞬間、「ど・こ・出・し?」と促される選択とともに、ヒロインの好きな部位に射精するというシステム。それも精液が射出する一連の動きが、逐次アニメーションされ、着弾する瞬間の拡大表示までしてくれるんですよ。口煩い評論家も黙って首を縦に振らざるを得ない出来です。

ま、この完全無敵と思えたウェポンにも、弾倉に3発しか装填されていなかったという情けない欠点があるんですけどね。「どこ出しシステム」は総てのエッチシーンに適用されているわけではなく、実のところ、3箇所だけしかありませんでした。シチュエーションは総て「正常位から」に統一されており、3種ともまったく変わり映えしない構図。他の体位や、フェラチオからの派生が欲しかったと私としてはガッカリ。

ストーリーとエッチの両面どちらにも、私が終生追い求める理想を垣間見せておきながら、最後の詰めの甘さで不完全燃焼。

システム周りは思っていたよりずっと優れているものでした。システム画面は洗練されており、クイックロード、クイックセーブ搭載も嬉しい。オープニングムービーは渾身の出来でありましたし、開発力という点では大手に引けを取らない高いレベルです。

なのに、メッセージスキップが絶望的なまでに使い難い…。何といっても音声や効果音をスキップできませんから! 信じられますか? 女の子の台詞なんかは例えメッセージスキップ中であっても、途中で遮る事が出来ずに、一言一句最後まで聴かなくてはならないのですよ。こんなのはメッセージスキップといえませんって。

仕方がないので、環境設定でわざわざゲーム中の音声を総てカットしてプレイする始末。それでも文章を飛ばすスピードはあくびが出るほど遅々たるもの。メッセージスキップの他は丁寧なつくりであったのに、何故だかこのメッセージスキップだけが理解不能なシステムでした。

小笠原ももこちゃん。脇役も良かったですけど、やっぱりももこちゃんは別格ですよね。しかし、エッチしている最中に「すごく太い~! フォントサイズ7の強調体~」と喘がれるのはちょっと…。太いとは勿論主人公のアレのことですが、なんとも表現の判り辛い例え。というか、いくらなんでもこれは萎えます
2002年10月10日