発売日 2002年5月31日
メーカー デジアニメコーポレーション 
仄かに視える 絶望のmemento
仄かに視える外注のFlyingShine
去る2002年2月28日に、digi ANIME Corporationさんから製作発表がアナウンスされ、多くのユーザーを瞠目させた「仄かに視える絶望のmemento」。菅野ひろゆき&田所広成という業界ビッグネームがタッグを組んだ合作であるというニュースは、まさに驚愕に値する出来事でありました。

そんな青天の霹靂ともいえる衝撃発表からおよそ3ヶ月…。なんか結構あっけなく発売されちゃいました。


この作品、某誌で田所さん自らが語っていた「エロいものを創る」という初志は、確かに貫徹されています。物語全編を通して、息もつかせぬほどに連続したエロシーン。その一つ一つに高いクォリティが保たれ、妥協を見せないものに仕上がっている。加えて、プレイヤーの劣情を煽るテキスト描写も同様に際立っていました。

シチュエーションとして豊富なのが輪姦。ともかく輪姦を中心とした陵辱シーンが、作中のほとんどを占めていまして、一人を除いた主要ヒロインキャラ各自に多人数レイプシーンが用意されていたほど。輪姦に限らず鬼畜系のエロは、他にもいろいろ充実されていますから、それらを好む方の願望にはこの上なく応えてあるといって過言でないでしょう。エロゲに愛やら理屈やら余計なものを持ち込みたくない、ただ愚直に強固なエロティシズムだけを求める方にとっては、まさにうってつけのハード陵辱ノベルであるはずです。

……と、理性的に語っていられるのもここまで。だってキライですもの。強姦とか輪姦とかっっ! そう、残念ながら私個人としては、このエロゲに賞賛の拍手を送る訳にはいきません。うちはこのような作品から対極に位置する「和姦エロゲ推奨サイト」なのですから!(今考えた)

よって、こんなヒドイ陵辱シーン……いや、蹂躙シーンは正視に耐えられたものではありません。特に「事故によって負った(記憶)障害につけ込んで、少女を輪姦」なんてシーンはねぇ…。このシーンを許容できるかどうかで、絶望のmementoの適正テストが行えるというものです。

もし今このシーンを想像して、良心がチクリと痛んだり、不快感を催してしまったのであれば、貴方はもう失格。悪い事は言いませんから、この絶望のmementoは諦めて、黙って違うエロゲを買っておきなさい。逆に、ドキッと胸が高鳴り興奮を催したのならば、今すぐにでも買いに走るのが吉ですね…。きっと貴方にとって、素晴らしい世界が待ち受けているはずですから。

私の診断結果は当然前者。しかもチクリどころではなく、五寸釘で打ち付けられたように心が痛みました。レイプそのものはまだ我慢が出来るんですが、「障害につけ込んで」という点が、何より我慢ならんのですよ。出てくる男たちは、全員折り紙つきのクズ野郎ばかりなんでちっとも感情移入できません。ヒロインの一人が騙されてノコノコ夜の公園に呼び出されたりするイベントなんかでも、「バカヤロ~! それは罠だ! 行くなぁー! レイプされんぞぉ~っ!」と心の中で必死に叫んでいたり。ま、そんな祈りも虚しく、その娘はあっけなくレイプされちゃうんですけど……。

こういうのが好きな人にとっては、それこそ堪らない作品なんでしょうが、私個人としては別の意味で堪らない。強姦や輪姦を嫌悪している私がなんでこんな作品を購入したんだって話ですけど、それは偏に大好きな菅野さんが携わっていたから…。菅野さんがシナリオに手をつけていないことは、私も事前に知っていたものの、それでも菅野テイストをどこか感じさせられることを期待していましたので。それがまさかこんな結果とはね。

田所さんはプロデュース、菅野さんは総指揮と、なんかどこまで作品に携わってるのかイマイチわかりにくい役柄ですので、「二人の今までの作品とは全く別箇のものである」と考えたほうが無難。私のように、田所&菅野という広告塔に釣られて、ゲームの内容も詳しく調べずにヒョコヒョコ購入してはいけませんよ、ということです。

あと、レビューの得点に関してなんですが、私にとってはまるで違うフィールドであるこのエロゲを評価する事なんて出来やしませんので、点数はつけないことに致しました。当サイトとして初めてのノーコンテスト。評価なしという処置をとります。どうぞご了承ください。

同じ時間軸で複数キャラクターの視点による物語を体験し、進行していくマルチサイトシステム。ところがこれ、「傀儡の教室」という作品に酷似しているんです。マルチサイトシステム自体は管野作品の代表的手法でありますが、見た目や細々した所は傀儡の教室そのもの。もはや模倣といっても差し支えないほどに瓜二つになっています。

最後に流れるスタッフロールを見てみますと、どうやらこの絶望のmemento、傀儡の教室を作ったFlyingShineのスタッフが関与している模様。

とりあえず一つ確かな事は、この絶望のmementoは「傀儡の教室」や「贖罪の教室」の類型、良く言って進化系であるということ。あと、もしこの絶望のmementoをボリューム満点の超大作であると想像していらっしゃるのなら、それも修正しておいてください。CD1枚でプレイ時間はおよそ10時間弱の、どちらかといえばお手軽な作品です。

今回はな~し。みんめいさんの絵も好みではなかったので、見た目的にも好きなキャラはいません。それにしても、女の娘の着ている制服は死ぬほどダサい…。
2002年6月9日