めがちゅ!
メーカー〔Front Wing〕 発売日2006年9月29日


触手注意報!
「触手を確認すれば即購入取りやめ!」と心に決めながら、発売までサンプルCGを入念にチェックし続けていた私。元々、空中幼彩さんの絵には非常に惹かれるものがあって、ジブリールの頃からずっと注目はしていたのですが、あの触手だらけのエロゲはとてもじゃないけど手出し出来る代物じゃありませんでした…。幸いなことに、「めがちゅ!」では触手シーンが1枚も確認出来なかったため、無事購入へグリーンシグナル。やっと本懐を遂げられます。NO MORE 触手!


さて、不親切な公式ページの代わりに私からゲームの大まかな内容を説明させて頂きますと、主人公川神幸介の身体の中には「魔王の種」なるものが宿っており、それがひとたび目覚めてしまえば世界は崩壊の危機に瀕してしまうとのこと。事態を阻止すべく、女神たちは彼の抹殺を遂行しますが、良心の呵責に耐えきれなかったファウナは、自らの命を分け与えて蘇生。後に、その女神三姉妹と1つ屋根の下で同居しながらラブラブエロエロするという重厚なストーリーです。

清楚さとお淑やかさを備えた次女ファウナ、魅惑な肢体に享楽主義の長女ヨルズ、生意気な口調が可愛い三女レウコテアは、思わず「ああっ女神さまっ」と叫びたくなりそうな3人でしたが、それだけに皆魅力的だとも言えますね。まぁ、エロゲですし、この辺はパロディとして割り切りましょう。

対する主人公は、日々エロゲに興じている健全健康な男子で、こちらはどこかの森里蛍一のような煮え切らないシャイボーイとは違い、自らの欲望に素直になれるエロゲ向きな好人物。あからさまに怪しい女神の答弁を色香に惑わされて受け入れてしまうなど、愛すべきおバカさんだったのもグッドです。それぞれのキャラクターの個性が明朗快活であるおかげで、自然と会話がテンポ良く繋がっていき全然退屈しません。これは思ったよりも良作なのかも~。


ところが、序盤こそ上々のラブコメを匂わせていた「めがちゅ!」も、途中であっけなく蹉跌してしまいまして。何が原因かはもうハッキリしており、それはゲームの趣旨である「魔王の種」という設定に他ならない。これが穏やかなラブコメ路線を何度も台無しにしてくれましたからねぇ。

「ドクンと高鳴る心音と共に主人公が自我を失って暴走」って、一昔のエロゲに多かったパターンですが、よもや今の時代まだこんな古典的な手段を使う人がいるとはな~。普通にムラムラ欲情して手を出してしまったでいいのに、わざわざ「魔王の種」なんて大仰な理由を用いながら、「自分の意志じゃなかった」と責任逃れ的な言い訳をアピールしてくるのが、私的に不愉快。「自分の意志じゃないから、少々強引でも乱暴でも許される」という発想が迷惑千万なんですよ。女神たちとはお互い好意を持ち合っているのに、“浄化”だの“薬の副作用”だの“催眠”だの、エッチの度にいらぬ前置きや言い訳をしているのがみっともないなぁ。あんたらは何かに背を押されなきゃエッチできないの?

淫夢と称して、シーンの間ごとに陵辱を見せられるのも堪ったもんじゃないね。いや、実際には陵辱というほどの内容ではなかったんですが、それでも空気を読まないエッチシーンであることは確か。せっかく愉快な日常シーンで楽しい気分に浸っているときに、こうやって冷や水をぶっかけられるのだから、一気に白けてしまいましたよ! 


エッチシーンのエロさそのものは悲観するものではなかったので、その点はキッチリ評価したいですけど…。バリエーションに乏しく、特殊なエッチはこれといってなかった「めがちゅ!」ですが、女神衣装によるエッチシーンは全員外していないなど、抑えるべきところは抑えています。質・量的にもまずまずで、無難といえば無難な仕上がり。

そんな中で際立つアグレッシブプレーを見せてくれたのは、ファウナ。ボディ洗い→手コキ×2→素股→騎乗位→膣内射精という一連のシーンなんですが、しつこいぐらい「おち○ちん」を連呼したり、危険日を示唆しながら膣出しを誘うなど、これまで培ってきた清楚・可憐なイメージをかなぐり捨てて、思いっきりエロエロな娘になっていたのがブラボーー!

その壮大なるギャップは、まさに「どこの瀬里奈さん?」と訊ねたくなるほど。雰囲気や口調、何より声優が同じ青山ゆかりさんということもあって、最初からファウナは瀬里奈的な印象の強いキャラでしたが、後半のエロエロっぷりまで酷似していたとは僥倖。いや~、これは私も大いに堪能させてもらいましたよ。


こんな風に、良いところと悪いところが同じ作品の中にあちこちに点在していたのは、シナリオライターが複数であることの弊害でしょうかね。KAGUYAさんなんかも同様のやり方ですが、あちらは全体で上手く統一感を出せているのに比べて、「めがちゅ!」は各々が個人プレーに走って意思疎通が出来ていないイメージ。これじゃあ、まとまりを感じないのも仕方ない。

ストーリーとしても、コメディがやりたいのか、シリアスがやりたいのか、バトルがやりたいのか何も見えてきませんでした…。ていうか、もう半端なバトルだけは金輪際遠慮したいよ。女の娘だけ戦わせて、自分は何もしないヘタレバトルはもう懲り懲り。結局、そんな方向性の定まらない迷いがボトルネックとなり、悪い意味で一筋縄でいかない物語に。尋常一様でも、最初のままバカエロコメディで突き通してくれた方が何倍も良かったはずなのにね。

最初から最後まで変わらぬハイパフォーマンスを見せてくれたのは、空中幼彩さんの絵だけ。エッチシーンでは構図のすごく取り方が上手くて、フェラではしっかり表情をアップにしているのが良い。しかも汁描写がビューティフル(うっとり)。始めのファウナの口から垂れる精液の描写を見て「この人は違う!」と確信しましたからね。めがちゅ!の購入動機は「絵買い」ですが、その目的は充分に満たしてくれたので、私としてはこれで満足です。あとは触手さえやめてくれれば…。

この作品で一番気に食わなかった点は、「ハーレムエッチが陵辱だったこと」に尽きます。女神三姉妹との同時エッチが何故か少なく、たったの1シーンのみという有様。これだけでも書面で抗議文を送りたいところなんですが、その貴重な1つが陵辱では憤懣やるかたなし。しかも、トドメに触手付き…。踏んだり蹴ったりとはこのこと。一番の御馳走が一番のゲテモノ料理では、そりゃ印象も悪くなりますよ(触手好きな人はごめんなさい…。でもそんな人はいないよね?)

お気に入りはベルダンディ。おっと、名前間違えた、ファウナだっけ。そのファウナさんの後半のエロさは、後世に名を残すワールドレコード級のエロさだったんですけど、実は彼女、薬のせいで淫蕩にさせられていたっていうつまらないオチなんだよね…。あれだけエロかったのはファウナちゃん本質によるところでなく、薬のせいだったというのはチョット興醒め。偉大な記録を叩きだしても、それがドーピングによる記録ではねぇ。残念ながら、金メダルは剥奪です。

ていうか、なんで「薬のせい」とか無粋なネタ晴らしで、感動を台無しにしてくれるんだろう…。こんなしなくていい言い訳を一体どこの誰が願っているんですか? 誰が幸せになれるんですか? 感動を返せ。
2006年10月4日