May Queen
メーカー〔ソフトさ~くるクレージュ〕 発売日2005年9月10日


イジメはありません
あどけない容姿にゴシック&ロリータな装いが可憐な小鳥ちゃん。しかし、そんなラブリーなお名前とは裏腹に、内面は辛辣にして苛烈。最初こそ猫を被って礼儀正しい少女を演じていたものの、次第に(というか急に)サディスティックな本性を見せ始め、主人公を自らのペットとして従えようとする恐ろしい娘っ子でした。愛情の裏返しでついつい虐めちゃうようなことではなく、彼女は完全にサディストとして、男性をイジメることに喜びや快感を見出していたのですよー。

「ほら、このパンツあげるから、ここでオナニーしなよ」 見下した笑みを浮かべながら冷徹に放つ悪魔の甘言。それに対する我らが主人公は毅然とした態度で……あっさり承諾「な、なにバカなこと言ってるんだよ」 彼が見せた抵抗はたったこの一言だけで、次の行動では「うん、もういっぱいになってる。オナニーしたくてたまんないよっ」と、すぐさま少女に服従する道を選んでいましたからね~。凡人なら下手なプライドが邪魔をして躊躇してしまう場面なのに、彼のこの機を見るに敏な決断力。侮れない…!

そんなわけで、このMay Queenとは小さな女王様と大きなM男さんの愉快な物語。主人公は自分がMだとハッキリ立場を表明していたわけではありませんが、小鳥に虐められることにしっかり喜びは見出していました。「マゾでペドの変態クン」と罵られて、「僕のガマンも限界だった」と来るから、さすがに怒りも限界に達したのかな~と思いきや、彼が限界だったのは怒りではなく絶頂の方でしたしね。いや、別にケンカされると困るからそれでいいんですけど。それが彼の幸せであるなら、私からは何も口は挟むまい。

一概に「虐める」と言っても、May Queenの「虐める」は直接的(肉体的)な苛虐行為とは趣が違います。つまり、叩いたり蹴ったり縛ったりするようなSMではなくて、え~っと、これはなんと分類すればいいのかな……させてあげる系? 最初は目の前でオナニーをさせてもらえるだけなんですが、徐々に段階を踏んで、手でしてもらったり、脚でしてもらったり、口でしてもらったり、最終的には挿入「させてもらえる」。快楽を餌に、ご主人様のお情けを恵んでもらうといった感じなんですよ。ああ、躾けられているペットの気分

その上で小鳥様のありがたい罵倒も頂戴致します。恥ずかしいわね、バカじゃないの、ド変態ねと明日への活力となりそうな温かい叱咤の数々。個人的に上手いなと感じたのは、「ガキに見られて興奮するなんて、恥ずかしいチンポね」「わたしみたいなガキに弄ばれて、恥ずかしくないの?」という風に自らが子供であることを強調した上で罵っていたところ。大の大人が年端も行かぬ少女の言いなりになっている倒錯感が、サディスティックな魅力を強くしていたのではないかと思われます。

まぁ、理解しているような口振りで語ってしまいましたが、私は罵倒に1ミリも興味ありませんし、愛情の介在していない一方的な責めも好きになれません。この作品に関して私は、完全に門外漢。前作のMay Reasonも引いてしまうぐらいのアブノーマル加減でしたが、今回もテーマこそ異なれど、またもやアブノーマル路線まっしぐらで再び置いてけぼり状態。残念ながら、私には少々荷の重いエロゲであったようで…。

ただし、クレージュさんはどんな作品でも必ず汁へのこだわりは忘れていませんから、マゾヒスティックな一面とは別に、汁好きな人への見所も用意しています。そもそも、作品のジャンルが「ゴスロリ着衣ぶっかけアドベンチャー」なので推して知るべし。顔にかけたり、脚にかけたり、髪にかけたり、服にかけたり、その範囲は様々で、一度かかった精液は次のシーンでもちゃんと残ったままになっている(とても大事なことよ)。衣装に付着した精液の描写もエロいなぁ。ゴスロリ衣装の黒と精液の白のコントラストが映えます

更に、我慢をすることで一度に射精する量が増えるというシステム改善がなされていることに感謝。前回、MayReasonのレビューで “禁欲すれば、その分射精量を増やすのは当然でしょう?” なんて偉そうなことを書いていましたが、偶然にもその要望(?)が実現されたカタチ。落ち度は繰り返さず、次回でキッチリ修正してくるところがさすがクレージュさんといったところ。


というわけで、汁好きな人でもそれなりに用は足せる作品だったとは思うのですが、やはり前提として「Mに理解がある」ことがどうしても必要になってくる。Mに理解がなければ、小鳥ちゃんは単に「生意気でムカつくお子様」でしかありませんよ~。ヒロインが好きになれなければ、どんな素敵なエロがあろうとも無意味ですわね。

でも、「小さな女の娘に見下されたいぜ!」と力強い野望を抱かれている方なら、何も心配することはありません。全力でプレイされることを推奨致します。きっと小鳥ちゃんが貴方の彷徨える欲求を存分に満たしてくれることでしょうから。

小鳥の責めに耐えかねた主人公が、逆ギレして復讐(レイプ)を企てるというシーンがやっぱりありました。M系の作品には何故か多いパターンですが、これが一番萎える…。大人しく虐められていなさい。

クレージュさんって普段はあまり淫語に偏らないテキストなんですが、今回は結構淫語が多め。小鳥ちゃんは直接的な単語をバンバン使ってきます

……該当者なしで。ゴスロリ少女小鳥さんは嫌いじゃない(好きってこと)んですけどね。飴と鞭の「飴」をもう少し増やしてくれれば…。

門外漢な私には評価しかねる作品ですので、点数はつけません。May Reasonに続いてNC(ノーコンテスト)ということに。
2005年9月21日