発売日 2004年4月30日
メーカー Nail 

同棲っていうか外泊だよね?
可愛い! 婚約者と! 甘くて! エッチな! 同棲生活!

またもや手札はロイヤルストレートフラッシュラブラブ和姦で、ラブラブ同棲、同棲相手選び放題という素敵な謳い文句。前作ぷれゆーに続いて、再び最高のシチュエーションで出迎えてくれたこの3-daysMarriage(以下すりまり)は、大いなる傑作となり得る予感! 今度こそ、Nailという名のダイヤの原石が、眩い光を輝き放つ日がやってきたのか…!?


でも、これだけワクワク感を持ちながらも、心の底からは信用できない自分。だって、どれだけ垂涎のシチュエーションで期待感を煽ってくれても、Nailさんの場合、それをそのまま鵜呑みにはできませんもの。ここはなかなかに曲者なメーカーさんでございまして、「エロを期待させておいて実はストーリーが中心」という意地悪な作風を好んでいるです。前回のぷれゆーも、恋人と毎日乳繰り合ってるだけの全編エロエロなゲームと思わせておいて、中身は「泣きゲー」という罠でしたからね。

今回のすりまりは、泣きゲーとまではいかなかったものの、依然としてエロよりストーリーの方に比重が傾いている作品。ストーリーは源氏物語を上手く現代的に置き換えたもので、設定はそこそこ面白かったですし、最初のうちは私も楽しくプレイできていたのですが、どうも主人公の性格に引っかかりを感じ始めまして…。

父「葵さんと結婚してくれ」→主人公「はい」→葵「私は嫌!他の人探して」→主人公「はい」→月詠「私を候補にしてくれない?」→主人公「はい」

といった感じで、主人公は従順に「ハイハイ」と首肯するばかり。自分の意思がどこにも表れておらず、何だかRPGのお遣いイベントに近い印象で、たらい回しにされているような感覚さえ。敷かれているレールがあからさまに浮かび上がっていると、それに沿って進んで行くのは抵抗がありますよ。


作品の売りであるラブラブ同棲が始まっても、主人公からイマイチ楽しそうな雰囲気が伝わってこなかったのが難点。期待していたバカップルなやり取りもなく、正直彼には失望せざるを得ませんでした。

ラブラブ同棲生活でのエッチシーンの素晴らしさには瞠目すべきなんですけどねぇ。ここでは各キャラ共通で、口説きおねだりによるコスプレエッチが楽しめるという展開が用意されていまして、一緒にお風呂に浸かり、そこで彼女を口説いてその気にさせると、コスチュームに着替えてのエッチが待ち受けていたりするのです。種類はスクール水着、ブルマ、巫女装束、チャイナドレスの4種。お待ちかねの裸エプロンによるエッチもここで見られますよ!

しかし、この幸せな同棲生活、長くは続かず。真に無念ではありますが、このゲームの同棲期間は作品のタイトルで示してある通り、わずかスリーデイズ。たったの3日間限定なんですよね…。これはハッキリいって短いっ! てゆーか、3泊4日しか一緒にいれないんじゃ、既に同棲とすら呼べないでしょうよ。せめて7-days Marriageぐらいにはしていただかないと。濃密で波瀾万丈な3日間だったというならまだしも、大して何事も起こらずあっさり終わってしまいましたし…。

結局、こういう部分がNailさんの問題点なわけで。せっかく魅力的なエロやシチュエーションを用意しても、それを活かそうとする気概がない。ぷれゆーと同じ、根本的な問題が依然解消されていないんですよね。

ついでにいうと、この3日間の同棲シーンが終了した後の倦怠感が半端じゃなかったりします。すりまりは、同棲生活が終わった後もちゃんと物語は続いていくんですが(むしろここからが本番)、既に一番の楽しみを終えてしまった私にほとんどやる気は残っておらず、この後テンションは急激に下降線を描いていく。「お祭り」が終わった後に、まだまだ話が続いていくのはしんどい。ここから先、もうエッチシーンが存在しないですし、鬼のような難易度によるバッドエンドの嵐がトドメとなって、やる気を根こそぎ奪われていく。ハァ…。


以上のように、残念ながらすりまりは期待ほどの出来ではありませんでした。私の期待が大きすぎるという理由もありましょうが、それはラブラブ同棲なんかの甘言で思いっきり喜ばせて、これでもかと期待を煽ったNailさんが悪い!(逆ギレ&責任転嫁)

未だNailさんは、ダイヤの原石のまま。その真価を発揮するには、まだまだ時間を要するみたいです。でもいつか、このダイヤの原石が研磨され、58面体のブリリアントカットに光り輝くことを私は信じていますよ。信じていいよね…?

女の娘をその気にさせて、コスプレエッチに持ち込む「口説きおねだりシステム」。実はこれ、微妙なシステムでありまして。

何故って、主人公の口説き方が思いっきり不自然なんですよ。「君の瞳は、高貴な紫色の光を放つアメジストのようだね…」なんて歯が浮くセリフをほざいたと思えば、「はかりなき 千尋の底の 海松ぶさの 生ひゆく末は 我のみぞ見む」なんて和歌を諳(そら)んじ始めるんだもん。

でも、こんな口説き(?)でも、あっさり相手の女の娘はその気になってしまって、湧き上がる熱いパッションを抑え切れず、ブルマ姿に着替えて主人公を待ち受ける……って、なんじゃそりゃ。ブルマでエッチするのは大歓迎ですけど、この意味不明な口説き文句と、ブルマを履いてエッチする関連性を教えてくださいよ…。ついていけません。

エロで輝きを放っていたのは六郷月詠。彼女は「婚約者の1人」として主人公に迫っては、いきなり夜の公園でフェラをし始める恐るべき少女ですが、実は処女だったりするので二重に驚き。

積極的でやたらと色気があるけど処女。凄艶なテクニックを持ち合わせているけど処女「よく見ててくれる? あなたのオチ○チンが、私の唇に包まれていくところを…」と挑発してきますが、紛れもなく処女。処女なのか痴女なのかあやふやでもやっぱり処女です。

このエロ処女の月詠には、結局5夜連続でフェラされることに。CGはどれも一緒でしたが、顔射、口射、胸射、髪射、ベロ射と、フィニッシュがそれぞれ異なっているこだわりは褒め称えたいですね。

須磨明美先生のシナリオは、攻略ルート突入直前に彼女自身が「このシナリオはお姉さん先生を究極まで煮詰め具現化した」とわざわざ口上を述べるんですが、その自信はハッタリではなく、本当に「お姉さん先生属性」を持つ者にとってたまらないシナリオに仕上がってました。

「性教育」と称して、男性器や女性器の構造を説明しながらのエッチは大変エロかったですよ。まぁ、明美先生の場合、ラブラブエッチというよりは一方的に弄ばれるエッチシーンって感じでしたけど。とりあえず、これでぷれゆーのリベンジマッチはキチンと果たしたといっても良さそうです。
2004年5月7日・2010年12月14日