発売日 2004年2月27日
メーカー Atelier KAGUYA 

触手が好きな人なんていません!
幅広いジャンルに精通し、エロ主体のエロゲを作らせたら安定感は業界随一。妹汁を経て、信頼度は常に上り調子だったKAGUYAさんですけど、今回は初めてその上昇気流の勢いが止まってしまった。まほこいは非常に微妙な作品だったのです。


とりあえず、最初にまほこいの良いところを挙げておきますと、まずグラフィックが抜群に綺麗。明らかに人選ミスだった前回のドキ姉の時とは違い、魔法少女が中心となった今回のキャラクターにはChocoChipさんの絵の魅力が最大限活かされていますから、この絵でエロエロされると、満足の度合いは大きく違ってきます。最近、目に見えて上達されたKAGUYAさんの塗りも相俟って、今やグラフィックだけでも充分な価値を感じられるようになりましたね。

プラス、作品のムードも非常に良かった。ポップでキュートでファニーなムードは心地好く、あの妹汁を彷彿させます。突然やってきた魔法少女がきっかけで起こる賑やかなドタバタ劇は、エロ楽しい雰囲気に満ちていた。

しかし、これだけ素材を揃えておきながら、否、これだけ素材を揃えていたせいか、大きな物足りなさを感じてしまいまして。その原因は、肝心要のエロが不足していたこと。「エロくなかった」とは申しません。けど、KAGUYAさんの輝かしい実績から鑑みると、まほこいのエロはハッキリいって期待ハズレ。KAGUYAさんの作品とは思えぬようなごく普通のエッチシーンには、ついつい苦言を呈したくなるってもんです。

大きな武器だった淫語がパワーダウンしているのは何故? KAGUYAさんお得意の淫語が、不気味なほど鳴りを潜めてしまっている。あれだけ豊富だった淫語の数が、急激に損なわれてしまっているのを見ると、何か大きな心境の変化でもあったんじゃないかと訝しんでしまうぐらい。

まほこいは、魔法で女の娘の服を透視できたり、透明人間になって自慰を覗いたり、様々な魔法によるエッチなハプニングが主になっていましたけど、どれもイタズラ止まりで、なかなか最後まで発展してくれないのがイライラ。半裸になったヒロイン2人に胸を押し付けられているハプニングが起きていながら、何もせずにそれっきりで終わるなんて信じられません。本番のエッチは最後の最後まで出てこず、しかももったいぶった割にはごく普通な営み。そこいらの凡百なメーカーならともかく、KAGUYAさんとあろうものがこの程度のエロでどうするの~?

魔法少女のコスチュームが全然活かされていないことも隔靴掻痒。せっかくフリフリでエロい魔法少女コスチュームを身にまとっておきながら、その姿でのエッチが望月茜を除いて全然ありゃしないなんてふざけてますって! 一体、何のための魔法少女か!


まぁ、厳密に言えば、魔法少女姿のエッチシーンがなかったわけじゃないんですが…。そう、あるにはあったんですけど、それは通常のルートではなく、陵辱ルートに集中していたのですね。この陵辱シーンこそが、まほこいに隠されたもう1つの顔だったのですよ…。

ゲーム中、欲望のままの選択ばかりを選んでいると「ダークポイント」。これが6つ貯まってしまうとその場で陵辱の宴へとご案内。通称「濃いルート」と呼ばれるこの陵辱ルートは、今までのポップでキュートでファニーなムードは何処へやら、完全にイメージが反転したダークなものに仕上がっています。

その悪夢の陵辱が始まる直前に提示されるのが「地獄の同意書」。物騒な名前がつけられたこの同意書には、「これより先、更に倒錯したプレイが含まれます。個人の趣味嗜好にあわないおそれがある場合は、同意しないでください」といった旨でこれから始まる陵辱への注意が促されます。ここでのYES,NOのどちらを選ぶかはプレイヤー次第。

私もエロゲレビューサイトさえ運営していなかったら、こんな誓約書は即刻破り捨てていたのですが、一応レビューを書かせてもらう手前、全容を見ずして終わるわけにはいきませんので、渋々「同意」にサイン。イヤイヤながら、その地獄のエッチシーンとやらを拝見することにしました…。


この「濃いルート」の何が辛いってね、触手ですよ触手! 触手による責め苦が「これでもかー!!」ってぐらい徹底されていまして、その数はなんと20以上。「けがれた英雄」の15という数にも仰天しましたが、このまほこいはそれすらも上回る量が存在していました。

触手だけは、本当に意味が解らない。ウネウネと蠢く赤黒い触手に、誰が愛着を持つというの? こんなのが好きという物好きが、同じ日本に住んでいるとは俄かに信じられません! ……本当はそんな人いないんでしょ? みんなして私を誑かそうとしているに決まっています!

更には、触手より気持ち悪いスカトロシーンまで待ち構えていて、これは史上最悪と呼べるほどにひどかったですよ。だって、魔法で乳首が肛門に変えられて、そこから勢いよく大便が噴き出しているんだもん。両乳首からウンコがブリャブリャブリャーと飛び出るシュールすぎる光景夜眠れなくなりそうです。誰が考えたんだ、こんなアイディア…。

とにかく、私と同じ陵辱アレルギーな方なら、この濃いルートは見るべきではないでしょう。皆さんは私と違ってレビューサイトなんか運営していらっしゃらないでしょうから、無理して陵辱ルートを見る必要もないはず。見たら通常のラブラブルートの印象なんて吹き飛んでしまうんで、回避しておくのが賢明です。軽い気持ちでほいほい判子押しちゃダメだよってことですね。

今回のまほこいはフェラも少なかった。数えてみると……全部で6つか(触手は含んでません)。フェラなしのキャラもいましたし、この点も期待ハズレといえる部分でしたね。

健気で可愛い義理の妹、沙倉日菜乃がお気に入り。黒髪ですし。彼女はストーリーの途中、ふとしたことで双子のように分裂してしまうことになるんで、当然私はこのまま3Pが始まるものだと思っていましたが、そのようなシーンはなく普通に終了。じゃあ、何のために分裂したのよっ!
2004年2月28日