~らぶ編~  
メーカー〔erogos〕 発売日2005年5月27日


悲しい愛の結末
「好きな巻だけ買えばいい」という挑発(?)に乗せられ、らぶフェチ全巻制覇というバカな真似を仕出かしてしまった私。今回の第二期シリーズでは、そのような過ちを再び繰り返すまいと省み、興味のないサド編マゾ編を華麗にスルーしてらぶ編だけに照準を合わせました! ああ、なんたる節制! 私も大人になった!

で、そのらぶ編。テーマの魅力はさることながら、らぶフェチシリーズの3枚看板である涼香、美久、あゆむが揃って出演しているのが大きな訴求。でも、いくら最高のヒロインを掻き集めても、あの利己主義的な主人公が引き続き出ている時点で「らぶ」なんか成立しないのではと不安に思っていましたが、今回の彼は拍子抜けするぐらい毒気が抜かれており、ごくごく一般的な普通の純愛エロゲ主人公に変わり果てていたんですよね。

美久ちゃんなんか、主人公に逆ギレレイプされて転校にまで追い詰められたはずなのに、そんな大事件もすっかりなかったことにされて、今や主人公にメロメロ。強引に求婚を迫るあゆむちゃんに、ヤキモチ全開の幼馴染涼香。ご都合主義ラブコメまっしぐらの素敵な四画関係が形成されています。……いえ、別に皮肉を言いたいわけじゃないのですが、以前の主人公の本性を知っているだけに、本当にご都合的だなぁと。

ともあれ、ちゃんと「らぶ」していたことは間違いありませんので、これでようやく本当の意味で「らぶフェチ」になれた……と思いきや、今度は逆に「フェチ」がなくなっている始末。「フェチ」を掲げれば「らぶ」が消え、「らぶ」を掲げれば「フェチ」が消える。あ~、イライラ。何で両立出来ないのよっっ!

エッチシーンなんて単純そのもの。愛撫から挿入という一連の動作は極めてシンプルで、アニメならではのこだわりは皆無。最初に出た手コキ編では、途中で握り方を変えてみたり、恥ずかしがって首を降ったり、射精の際に顔を背けたり、1回のシーンの中で多様な動きを見せて楽しませてくれていましたが、らぶ編にはそういった細やかな所作がほとんど失われている。多少体位を動かす程度で、必要最小限で一直線な無駄のない動き。アニメゲーの場合、「無駄のない動き」というのはデメリットでしかありませんよ…。

そもそもの根源は、手コキ編と変わらないボリュームのくせに、3人分のエッチを描いていることでしょう。そりゃ、人数が増えれば1人辺りのエッチシーンは端折られてきますわね。ボリュームが少ないんだから、無理せず2人でやっておけばいいのに。

ただ、らぶ編の本当の不満は実はそんなところにありません。最大の問題点とは、“作画崩壊

……これに尽きるわけで。正直、この大問題に比べれば、他の不満点など総て瑣末。シナリオが陳腐? エッチが淡白? どーでもいい話です。こんな作画じゃ、他が良かろうが悪かろうが全然意味はない。

涼香はギリギリ耐え得るレベルでしたが、ひどいのは美久。誰、貴方? 別人っていうか、顔の形が違ってる。これはないでしょ…。らぶフェチは巻数を重ねるごとに作画レベルが低下の一途でしたが、これぞ成れの果て。パッケージ絵のクォリティは相変わらず素晴らしいだけに、この落差は素で泣けてきます…。

何はなくとも作画。「らぶ」だの「フェチ」だのの話は、作画がしっかりしている前提で交わされる議論であって、その土台が腐っていては議論がスタートしません。出来てないことをやれと言っているのではなく、出来ていたことをやれなんですから、そんなに無茶な注文でもないでしょう…? もう一度初心を見つめなおしてやってもらわなくちゃ。

しかし、毎度文句ばかり言いながらしつこく付きまとっている私は、erogosさんにとって迷惑な存在以外の何者でもないですな。ストーカーというのは得てして自分が被害者だと思い込んで相手に付きまとっているそうですが、私もその気持ちがわかりかけてきたような気が…。

膣出し描写が多く、逆流して溢れだす精液がエロい。中には膣に出された精液を自ら掬い出し口にするというシーンまでありましたので、膣出し好きな人には結構受け入れられるかもしれません(作画を我慢できる条件付で)。いっそのこと、らぶ編じゃなくて膣出し編にでもすりゃ良かったのに。

涼香、美久、あゆむは個々のキャラクターとして非常にお気に入りなのですが、一度に出してしまうと作品としてあまり上手く機能しませんでしたね。中田、小野、中村は一緒に使っちゃダメってことですか。
05年6月20日