発売日 2011年7月29日
メーカー Atelier KAGUYA 

ただ…無念だ
いきなりですけど、今回は面白くない作品でしたね。不愉快という意味ではなく、単純に面白味のない作品だったということ。霧谷伯爵家の六姉妹最終痴漢電車3と、ここ最近スマッシュヒットが続いて好調だったTEAM HEARTBEATなだけに、期待ハズレな結果で残念。

あらすじというか、作品の舞台設定には強く興味を惹かれていたんです。遊佐と反町、2人のライバル医師が院内での権力争いのため互いに競い合うなんて、私的にめっちゃテンションの上がるストーリー。“男同士のライバル関係”というのは大好物ですし、「振り返れば奴がいる」「白い巨塔」といった不朽の名作ドラマを彷彿させる展開にドキドキ。善と悪の対立ではなく、両方とも悪党なのが難ですけど、骨太な人間ドラマが繰り広げられる社会派サスペンスであれば願ってもないことです!

ところが、ライバル反町に漂う強烈な小物臭で総てが台無し。 「おい! いま何と言った! 無視するな!」「いいか、僕はこう見えて、あの反町病院の──」 もう初っぱなから雑魚キャラ丸出しなんですもん…。好敵手と目論んでいた相手が、まさかこんなにもしょっぱい男だったとは。見た目は如何にも頭が切れそうなイケメン医師なので、「こりゃ油断ならぬ相手になりそうだ」と気合い入りまくりだったのに、思いっきり肩透かし食らいましたよっ!!

主人公の遊佐自身もほとんど相手にしていない感じで、とてもライバルと呼べるような高尚な存在ではありませんでした。出番そのものも少なく、たまにやっかみセリフを一言二言吐くだけ。結局、彼はバッドエンドでのヒロイン寝取り要員に過ぎなかったんですね…。


なので、禁断の病棟は単なるお医者さんごっこエロゲだと捉えてくれて結構。患者をカウンセリングという名目でいろいろエッチなイタズラしちゃったり、シークレット=デザイアという魔法のような能力で意のままに操って貞操をいただいてしまったり。そんなどこにでも転がっていそうなフツーのエロゲです。

ここも私的には面白くなかったというか、こんな催眠術みたいなズルを使って女の娘を籠絡するのは嫌いなんですよね。遊佐はイケメンで女性受けもいいし、カウンセラーとしてもちゃんと有能なんですから、卑怯な裏技に頼らずとも、言葉巧みに患者を口説き落とすことはできたはずなのに…。ズルを使ってエッチするぐらいなら、弱味を握って脅迫する方がまだマシ。そういう意味では、淫内感染シリーズの坂口先生の方が好感持てたなぁ。

どうしてもこういった卑怯技を駆使するというなら、最終痴漢電車3みたいにぶっ飛んだ設定に走るとか、普通の手段じゃ絶対に知り得ない、本人だけが持つ深層心理まで暴かれるぐらいのインパクトが欲しかったです。わざわざ仰々しい大技を使ったわりには、男性恐怖症の彼女も実は男性に興味津々とか、気の弱いお嬢様にはMの気が隠れていたとか、意外でもなんでもない性癖が明らかになるだけ。こんなの、私が持つ能力“プレジュディス”でも一発で見破れましたよ。


エロに関しては「いつものKAGUYA」ですので、高い水準にあるのは間違いありません。エッチのお相手は患者のみならず、ナース・女医にも及び、その中で私が一番お気に入りだったのは、パッケージヒロインでもある桂輪廻

「今夜も、先生の立派なオチ●ポ……私がしっかり、診てさしあげますから♪」
「さあ……まずは、ガチガチになりましょうねぇ~? かたぁ~く勃起してください……♪」


KAGUYA作品ではお馴染みのエッチなおねーさんキャラで、オナニーも露出プレイも楽しんでやっちゃうノリの良さが素敵です。ナース服でのプレイが中心だったのも喜ばしいポイントですけれど、ナース服に生足はいただけない。ナース服なら、ガーターストッキング(白)が必須アイテムでしょうに!


まぁ、いつものKAGUYAと割り切って、あまりあれやこれや求めすぎなければ、それなりに満足が行くであろう作品ですね。私は「2人のライバル医師」という設定で一気に妄想が広がり、過剰な期待感を抱いてしまったため、「なんだ結局いつものKAGUYAじゃないか」というガッカリ感が加味されてしまいました。ゆえに、“面白くない作品”だったなと。

やっぱり、遊佐と反町がガチガチにやり合うライバル対決を私は見たかったなぁ~。司馬と石川、財前と里見のように思想的には相容れなくても、根っこではお互いを認め合っているようなライバル関係って最高です。遊佐でクリアしたら反町ルートが始まる……みたいに、W主人公制でも良かったと思う。

今回のM&Mさんの絵は、全体的にボディが豊満すぎる気がしてなりません。肉付きが良いのは結構なことですけど、あまりグラマーじゃないんですよ。人妻の潮見あずみは、産後のだらしない身体という設定だったので構いませんけど、他の若いお嬢さん方もぽっちゃり気味なのは少々辛かったかな…。

患者側でお気に入りだったのは、オタクを毛嫌いするオタク系アイドルの剣崎レイナ。オタクは同族嫌悪激しいからね。格闘ゲームが得意な女性タレントということで、「実は元男という設定なのでは?」と疑っていましたが、そんなことはありませんでした。別に男の娘を求めていたわけじゃないですけど、禁忌(タブー)というなら、それぐらいの秘密は欲しかったかも。
2011年8月2日