秘密  
メーカー〔Dark Side〕 発売日2003年3月15日

生徒手帳を拾って…はそろそろご禁制に
発売初日で早くもロットアップが決定した希少価値の高いエロゲ(そうでもない?)。

不可解なのが、本体のオマケとして同梱されている黒いペーパーケース。その中身には、なんと、美麗なピクチャーレーベル仕様のブランクCD-Rメディアが入っています。どういう意図なんでしょう? 何で、わざわざCD-Rなんかをオマケにつけてるの? コピって売れって事でしょうか? うーむ……、不気味、不気味すぎ。Dark Side。「どうせ再販する気ないから好きなようにやれよ」っていうメッセージなのかなぁ…。


主人公は産休の先生の代理で赴任してきた臨時教師。彼はいきなり、不注意でぶつかってきた女子生徒が落とした生徒手帳を偶然拾うことによって、その女子生徒との縁、同時に学園に巣食うイジメの実態を知ることになります。

彼女に対するイジメは既に深刻で、教師すらも見て見ぬフリを決め込むような、八方塞(はっぽうふさがり)の状況。イジメを受けている当人「倉崎楓」も自棄になってしまっている。だが、そんな彼女を主人公は叱咤激励し、こう宣言する。

「俺がイジメを解決させてやる!」と。

ここまでの話だけならただの3年B組なんですが、これはエロゲなんで、「代価としてテメェの身体をよこせ!」と条件を出してます。主人公は聖職者ではありません。

しかし、他に頼るべきを持たない楓は、苦渋ながらもその条件を飲み、主人公に抱かれる事を選びます。バージンであったのに、膣出ししまでされてまった彼女ですが、「……お願い、します」と涙ながらに、最後の望みを主人公へ託したのでした。


この導入、展開は非常にまとまっていて、上手です。いじめられっこを抱いて、更にいじめっこも犯せるという大義名分が綺麗に立ったのですから。勿論、主人公は悪党なんで、誉められたものではないんですけど、ピカレスクと考えればこの話は面白い。

でも、そうして始まる「いじめっこたちへの制裁」なんですけど、これが結局、「強引に犯して、快楽でメロメロにさせてやる!」っていう手段なんですよねぇ…。楓をいじめていた事をネタに、脅迫も稚拙に交えてるんですけど、ほとんど、いじめっこたちと対峙するの時には無策に近い状態です。彼の行動理念は「とりあえずレイプをして反省させよう」。まったく、聡明なのか、馬鹿なのか。

加えていうと、この「いじめっこ」という存在が、主人公にレイプされるだけの理由付けに過ぎないものになっているのが残念。彼女らに罪の大きさを思い知らせて、その優位から貶めてしまう過程がない。復讐ってのは、これが一番大切なことだと思うんですがね。悪者をいきなり銃殺したって、何も楽しくない。

一番初めの「イジメを知りつつも黙視していた先生」には、その罪を糾弾し、罪悪を思い知らせてから、相手を崩していったんですけど、当のいじめっこたちには「呼び出し→強姦」ですから。「テメェらは強姦されても文句は言えないはずだぜ?」の論拠だけでは、さすがにチョット…無理が…。

やっぱりこれは、セックスだけで全部の事件を解決させちゃうのを是認できるのかどうかって事なんですよね。私は、「レイプしても感じさせたら勝利」っていうのは、どうも肌に合わない。

最後に、エッチシーンに関してですけど、これはそれほど凝ったシチュエーションはありませんでした。特徴としては、複数人プレイが多めだったことぐらいですかね。いじめっこを制裁(犯す)するシーンでは、いじめられてる楓を呼んで、一緒に復讐させる事が出来ます。ただあくまで、主人公と楓が結託していじめっこを犯す訳なんで、厳密には3Pとは言えないのかもしれません…。なお、ここでの楓は、平素のおどおどした性格は吹き飛び、サディスティックな人になってますよ。

私は、凌辱、強姦がNGな偽善者なんで、あまり楽しめずに点数も低く設定してしまいましたが、凌辱OKな普通の方であれば、佳作レベルではあるでしょう。背景まで精緻に描かれているグラフィックや、豊富なカスタマイズが可能なシステムも、優れた作品である事の裏づけとなっています。

個人的にメチャクチャ印象的なシチュエーションがありました。それは、イジメの黒幕から、逆に、買収(無論、身体で)されるっていうイベント。「あの娘よりいい条件出すよ? どう? 私に乗り換えない?」みたいな。

こういうのは堪らない。悪と裏取引する快感…でしょうか? 竜王に「この世界を二人で折半しようか?」と持ちかけられた時だって、すっごくワクワクしましたもん。あの魅惑の提案には、幼心に思わず、「はい」を選んでしまっていました。

ま~、こういう裏取引は、欲に流れた時点で、大概悲惨な結末を迎える訳ですけど。

倉崎楓。授業で使う教科書が水浸しにされたり、体育のチーム分けにいれてくれなかったりする、いじめられっこヒロイン。当然、黒髪

でも彼女、実はそれほど性格が悪い訳でも、暗い訳でもないです。自虐的ではありますけど。第一、いじめられ理由が、暗い、キモイ(汚い)、臭い、の3Kではなく、どちらかと言うと妬みでいじめられているタイプですから。ま、これは詳しく説明してしまうと、ストーリーの核心に抵触しちゃうんで伏せておきます。

それにしてもこのエロゲ、バストの大きなキャラクターがやけに多いんですけど、その胸は結構蔑ろにされてます。
02年3月24日