発売日 2010年8月15日       
メーカー Autobahn 


It’s bitching! (米俗・素晴らしい!)
真夏の祭典、コミックマーケット78に行ってきました! 今年は同人ソフトを物色する時間がほとんどなく、唯一手にできたのがこのGREATER HEAL。金銭感覚と思考能力を麻痺させるコミケ特有の焼け付く空気の中で、内容を一切吟味することなくパッケージ絵の綺麗さ(エロさ)だけに惹かれて即決したものでしたが、まさかこれが援交疑似体験ゲームだったとはね。

Autobahnさんの作品は1作目のパーフェクトホール以来。そのパーフェクトホールには、婦警さん2人がなんちゃって女子高生に扮して援助交際を行うシーンがありましたけど、それが全編に渡って繰り広げられているようなもの。春を販(ひさ)ぐ享楽的なギャル女子高生と、金銭で少女との肉体関係に及ぶ中年オヤジ(主人公)の禁忌的な関係。それ以上でもそれ以下でもない超割り切った内容だったんですよ。

大前提として、ギャルが嫌いなら絶対アウトですね。派手でケバケバしく扇情的な彼女たちは、清純派ヒロインが集うエロゲにおいて、文字通り異色の存在。オタクと水と油の関係にある(と思われている)ギャルを前面に押し出した作品というのは、非常に珍しいというか挑戦的というか…。ま~、幸いにして私はギャルに対して拒否反応はなかったですけど。サイト名が示す通り、黒髪の大和撫子を至上とする私でも、ギャルはギャルで普通に好き。それでも、ここまで風変わりな作品はさすがの私でも初めてでしたので、戸惑いがなかったかといえば嘘になりますが。

不特定多数との性経験が豊富な彼女たちは、自分の女としての武器に自覚的で、男から求められているものを完璧に熟知している感じ。性的欲求を促進させるため、わざと科(しな)を作っては、淫語を交えながら挑発してくる小悪魔的な一面で翻弄してきます。執拗に16歳だの現役JKだの淫行だの条例違反だのを連呼して、インモラルの煽り方も巧妙。この辺、「奥さまは○学生」とやり方が一緒ですよね~。「16歳」であることを過剰に意識させることで、年端も行かぬ未成年の少女との淫行という背徳感を出せていたと思いますよ(私は今、珍しく客観的な意見を述べています)。

背徳的といっても、エッチの内容自体は暗くなく、むしろ明るい和姦。金銭のためにイヤイヤ身体を許しているのではなく、ギャル的なノリの良さとテンションの高さで自発的にセックスを楽しんでおりますので。手練手管に長けた彼女たちの濃厚なプレイは、キス1つでも超エロエロ。パーフェクトホールの作者だけあって、フェラ描写は特に凄まじい。思ったより下品さに走ることもなく(あくまで思ったよりです)、ギャル・援交という灰汁の強さを考えると、割と健全なセックスをしていたという印象(あくまで割とです)。

後半になっても、そのムードは不変で、過度に行為がエスカレートしなかったのはありがたかったな~。どうもこの手の作品って、“大人を舐めている生意気な小娘をオシオキする!”展開が先入観としてあるので、最後は陵辱になるんじゃないかって心配していましたから…。逆に、まさにそんな「お約束」を求めていた人や、もっとハードなプレイを求めていた人には物足りないかもしれませんね。とはいえ、同じ行為でも一度目と二度目では趣向を変えてみたり、終盤は3P中心で新たな世界を見せてくれたりしますので、ちゃんと最後までマンネリを感じずに楽しめる工夫はされています。


こういったギブアンドテイクのドライな関係は、変に親密になりすぎたり、要求がエスカレートしすぎたりして、当初の距離感が変わってくると、すぐに関係性は破綻してしまうもの。それはお互いにとって不利益な結果でしかありません。通常の恋愛であれば距離を縮めて行くことが大事でも、恋愛の絡まないセックスは距離感の維持こそが大事。一定の距離感を保ち、援助交際という体裁を最後まで貫いたGREATER HEALは正しかったと言えますね。あ、でも児童買春は犯罪ですよっ!

ご丁寧に肌の色を美白・小麦色・ガングロの3パターンから自由に選べたりします

私はらめ子が美白でセラ子を小麦色でやっていました。ガングロはさすがにご勘弁。肌の色を変えるだけでも、結構キャラの印象って変わりますねー。ついでに髪の色も黒・茶・金で選べたら良かったかも。

誰が好きだとか萌えだとかを語る作品でもないので…。道徳観も貞操観念も忘れて、深く考えずにやるだけのシンプルな作品です。

実は強がっているだけで本当は男を知らない乙女だったとか、実は病気の母親の手術費を稼ぐために身体を売っていたとか、そういう後味の悪いオチもございません。掛け値なしの淫売ですので、どうぞご安心くださいませ。
2010年8月29日