ご主人様だ~いすき
メーカー〔SCORE〕 発売日2008年1月25日


ノーブレス・オブリージュ
幼女、巫女、再び幼女と続いただ~いすきシリーズの第4弾は、メイドさん。大財閥の跡継ぎとして、莫大な資産と権力を手に入れた主人公俊哉が、自らの花嫁候補として3人の少女を身請けし、彼女たちを自分好みのメイドに仕立て上げるというやんちゃなお話です。

メイドのお仕事といえば、勿論、ご主人様へのご奉仕。だ~いすきシリーズの伝統である「フェラへのこだわり」が存分に発揮されていたのは、もはや説明するまでもないことでしょう。何せ、ゲーム開始の初っ端からフェラシーンで、言葉通り口火を切る展開! じゅるじゅると音を鳴らしての濃厚な妙技を堪能しながらそのまま豪勢に3連発という贅沢さで、これだけでもSCOREさんの、いや、K.バッジョさんの本気度が伺えるというもの。

今では純愛作品でもちゃんと音を鳴らしながらフェラをしているので、唾液音の有難味は正直減ってきているのですが、それでも歴然としたレベル差は一目瞭然ですよ~。腰を打ち付ける音、咽せて咳き込む音、嚥下する喉の音、精液を啜る音と、多種多様な音の組み合わせで、リアリティ溢れるフェラシーンが実現。音を聴いているだけで現在どのような行為が行われているのかありありと目に浮かぶのがすごい。ト書きの最中も、バックグラウンドで延々唾液音を流し続けたり、ダブルフェラではステレオで左右から鳴り響いたり、これ以上ない完璧な仕事を見せてくれています。

「直接的な行為……ようするにセックスに関しては、お前たちが許してくれない限り、強要は絶対にしない」と、何やら理解ある口振りで語っていた主人公でしたけど、単に彼がフェラ好きなだけなのは明白。でも、そんな性格の主人公なんで、調教においても陰惨なムードに陥らないのは救いでした。メイドたちも、口や態度では反発しながら内心では主人公に恋心を寄せているので、陵辱っぽさが全然滲み出ていません。中盤辺りからは、普通に和姦テイスト溢れる楽しい調教がメイン。陵辱ゲームの専売特許だと思われていた「調教」で、敢えて陵辱を排斥しているのは画期的な出来事だと言えましょう。これからもどんどんこういうのは増えてもらいたいな~。

ちなみに、ヒロインごとの個別ルートがなく、常時ハーレムで進行しているのが、この作品のもう1つの大きな特徴。ハーレムルートのみというのは人によって賛否がありそうな感じですが、私は正解だったと思います。主人公の性格を考えると、4人をまとめて愛でていく方が合っていますし、途中で1人のヒロインに絞って薄っぺらな純愛話を始められるのも無理があるんじゃないかと。選ばれなかったメイドたちはどうなるんだって話ですしね。たまにはこんな豪快なエロゲも乙なものです。


「フェラ」というだ~いすきシリーズの伝統を受け継ぎつつ、和姦調教という新たな可能性にも着手して、ハーレムもしっかり押さえてあるご主人様だ~いすきは、とても強(したた)かな印象を受ける良作。やることはやって、押さえるとこも押さえていて、万人にオススメできるエロゲではないでしょうか。フェラ・和姦・調教・ハーレムのいずれかの属性がヒットすれば、迷わずに購入に走って宜しいと思われます。


……その割にはお前のレビューの評点はやけに低いじゃないかと思われるかもしれませんが、当然、これにはちゃんとした理由がありまして、私は“ご主人様になる経緯”がどうしても気に入らなかったのです。

というのも、冒頭で述べているように、俊哉は親の跡継ぎとして遺産と地位を得た立場。つまり、自分が成功を収めて、メイドを従えるお金と地位を得たわけじゃないのですね。この事実は、作品を土台から揺るがしてしまう大問題。だって、親の遺産で転がり込んできた金でメイドを平伏せさせ、それでご主人様気取りだなんてどう考えても格好悪いじゃないですか~。

この際、借金のカタにメイドを身請けするのは構わないですよ。でも、それが自分の稼いだお金じゃないって時点でご主人様としての威厳はゼロ。ただ親が偉いだけで、自分はな~んにも偉くないんですもの。それでご主人様気分に浸って威張り散らせるほど、私は厚顔無恥じゃありませんから!

もし自分が逆にメイドの立場なら、絶対内心で見下してバカにしますしね。いやいや、何も成し得ていない君がなんで偉そうに振る舞っているんだと。そんなに「ご主人様ごっこ」に付き合って欲しいなら、皮肉を込めて「ご主人様」と呼んでやりますけど。

「ご主人様」とは誰かに与えられるポジションではなく、自分が成り上がって掴み取るポジションでしょう。エロゲは棚ぼた展開が多く、「何もしていないけど急に○○になった」というラッキー展開がそこら中に転がっていますが、せめてご主人様ぐらいは自力でなってもらえませんからねぇ…。他人の力でご主人様になれること自体噴飯ものですし、そんなものは所詮“お仕着せのご主人様”。お仕着せを纏うのはメイドさんだけで充分ですよ。

「服装も個性のひとつだし、みんな同じじゃつまらないだろ?」という考えの元、4人のメイドたちはそれぞれ別の、バラエティに富んだデザインのメイド服を着用しています。

でも、私はメイド服は統一されている方がいいと思うんですけど……どうでしょう? 病院モノでも、ナースの制服がキャラごとによって別々だったりするケースがありますが、同様に不満を感じてしまいます。

「服装は個性の1つ」なのは道理ですが、それだとメイド服の概念からしておかしいわけで…。制服は個性が介入してはダメな気がするのですが。

好きなヒロインはこれといっていなかったかな…。ハーレム主体になると、どうしても1人に対する愛情が薄くなってしまいますね。それがダメだという意味じゃなく。
2008年1月31日