発売日 2010年4月30日
メーカー boot UP! 

フタナリ目当ての奴は帰った帰った
あねいもの頃から掲げるLOVEエロのモットーは健在。LOVEエロに至るまでの長い前置きも健在

ですが、今回その長い前置きが苦痛じゃなかったのがありがたい。いつものくだらないギャグと浅ましい感動狙いは自粛されていて、ベタベタすぎて見るに堪えなかったストーリーも、ちゃんと見どころがあって面白かった。これまで散々貶し放題のシナリオでしたが、どうやらその口は慎まねばならなくなったようです。


両親を事故で亡くし、姉と共に生活している主人公の優一は、ある日、クラスメイトの若葉に告白され交際することに。積極的で大胆な彼女は、優一の家に遊びに訪れた帰り際、なんと姉の目の前で見せつけるようにキス。弟を溺愛している姉は、ショッキングな光景に困惑。一方の優一も、自分が本当に愛しているのは若葉なのかと葛藤し始める。

姉弟同士による恋愛関係は、内向きで閉ざされたものであるだけに、外的な因子(若葉)を送り込んで変化を与えるやり方は上手いですね。姉弟がくっつくには相応の理由と覚悟が必要になりますし、姉弟が互いを意識し合うようになるプロローグの引きは抜群。否でも応でも、先の展開が気になってきますよ。

やがて、自分が本気で愛している女性は姉であることに気付いた優一。自らの気持ちにケジメを付けるべく若葉に別れを告げ、姉に本当の想いを打ち明けることを決意。軽蔑されてしまうかもしれないが、有耶無耶な態度ではまた誰かを傷つけてしまうだけ。思い切って、彼はこう告白したのでした。

「みこ姉、春姉……俺、二人のことが好きなんだ。ずっと前から姉としてではなくて、女性として……意識してた」

って、2人かよ!!


そんなわけで、Futa Aneは、フタナリの姉でもなく、二川の姉でもなく、2人のお姉ちゃんとの愛を育む作品。姉を異性として好きになるのはまだ理解できますけど、2人の姉と両方同時に付き合うとかメチャクチャすぎますよね~。せめて1人に絞ってから告白しようよ!

ストーリーのコンセプトを考えるなら、絶対姉は1人で良かったはず。実姉に告白するインパクトより、2人の女性に告白するインパクトの方が大きいんで、完全にテーマがぶれています。まぁでも、この作品で優先されるべきはストーリーの整合性よりも、エロ。2人の実姉と付き合うというバカげた妄想話でも、それがLOVEエロに結びつくものであればOKと致しましょう。


そのメインディッシュのLOVEエロは期待に違わず。純愛テイストのままで、しっかりエロさを追求した濃密なエッチシーン。回数を重ねることで段々と大胆に成り行くヒロインは、淫語を交えてより淫らに。定番となった事後のピロートークも忘れることなく、今回も充分満足行くパフォーマンスを発揮してくれていましたよ。

姉個別ルートで1回エッチしてエンディングだったのはびっくりしましたが、ふたあねルートの方で超が付くほど充実していたので問題なし。結果的には、個別で15を数え3Pでも10を数える潤沢な量でした。サブヒロインの若葉・あやめも、姉たちに引けを取らないほど豊富なエッチシーンが用意されていて素晴らしい。全体の量を考えるとフェラが少ないのは気になりましたけど、些細なことですね。

今回、いつもよりLOVEエロの価値を強く感じられたのは、そこに至るまでに数多くの寸止めエロを織り交ぜていたおかげだと思います。FUTA ANEは、序盤から少年誌の如くお色気シーンがふんだんに盛り込まれていて、おっぱいを拝んだり、おっぱいを揉んだり、おっぱいを押し付けられたり、おっぱいに包まれたり、とにかく日常の合間合間にエロスが溢れていたんですよ(注・おっぱいに限りません)。

軽微なエロでも、こうも頻繁に見せられては、知らず知らず気分は高まってくるもの。サブリミナル効果のように、来るべき本番への期待感が潜在的に煽られてしまうのです。一緒にお風呂に入っておちんちんを洗われそうになること3度。若葉とのセックスで、いざ挿入という場面でお流れになったこと2度。念願のセックスを果たすも、実はそれは夢オチだったこと3度。ホント、これでもかってぐらいお預けを食らいましたからね~! 焦らしに焦らされて、良い意味でイライラしてきたところで念願のLOVEエロ突入ですから、興奮も倍増ってもんですよ!


これまでずっと、LOVEエロは作品内で孤立した状態でしたが、Futa Aneで「LOVEエロを活かそう」という意識改革の兆しが見られたのは嬉しかった。独り善がりなシナリオでバットを振り回すのではなく、4番のLOVEエロに繋げようとするチームワークを意識してくれれば、自然と素晴らしい作品に仕上がるはず。Futa Aneは、長野ヒロユキさんが自重してくださったことで、より理想的な作品に近付いたのだと思います。

できれば、長野ヒロユキさんのもう1つ厄介な部分、「孕ませ」も少し自重していただけたらありがたかったんですけど、どうやらそこは絶対に譲れないこだわりであるようで…。今回も、相変わらず気持ち悪い子作りへの執着心を見せつけてくれましたから。

もう二言目には子作り・種付けとしつこいのなんの。何度も申しますが、それ自体は全然構わないのです。和姦の極致ですしね。でも、血が繋がっている2人の姉を同時に孕ませたりとか、やっていることが気持ち悪すぎる。自分たちの快楽しか考えず、生まれてくる生命に対してまったく無責任な主人公とヒロインの精神性には、ただただ嫌悪感しかありませんよ。世間的には認められない子だけど、周りは祝福してくれたとか、アホすぎて頭が痛くなってくる…。犬の子じゃないんだよ? どうせなら、ここも夢オチにしてくれりゃ良かったのに。

不妊症を患うあやめというヒロインは、まるで自分が無価値な人間であるかのように卑下しているし、子作り絡みになると腹立たしい描写が多すぎ。主人公も主人公で、「絶対にあやめさんを妊娠させてみせますよ」と、本人は格好良く決めているつもりなのが痛い。長野ヒロユキさん世界では、完全に女は産む機械なんですねー。

ぶっちゃけ、絵は劣化したよね? 最初は原画家さんが変わったものだと思っていました。あねいも2のヒロイン(立ち絵)もチョットだけ出てきたんですけど、明らかに前作ヒロインの方が可愛かった。Futa Aneは顔が縦に潰れてなんだか幼くなった感じ…。かと思えば、3PでのCGはやけに色っぽいものがあったりして作画が不安定。個人的には、この点がかなりのマイナス要素でした。

双子の姉の姉の方である山城美琴。甘やかせお姉ちゃんとして母性溢れる彼女も、エッチになるとしっかりエロエロ。弟は姉に欲情して夢精する変態ですが、姉も夢精した下着を嗅いでオナニーする変態です。変態姉弟としてお似合いですね(祝福しています)。
2010年5月7日