Floralia
メーカー〔Xuse【純米】〕 発売日2002年5月31日


いつだって関西人は陽気な脇役
いけしゃあしゃあと純愛ゲームの仮面をかぶっておりますが、その素性(すじょう)は驚くまでにエロエロ。パッケージ裏の、「純愛するのと誘惑されるのあなたはどっちが好きなのかな?」という一文そのままに、エンジンが温まりきってない序盤から立て続けに3人の女教師から誘われて肉体関係を結んでしまうような、純愛系ゲームでは到底考えられないエロ前面のストーリーです。

ゲームの大まかな目的は、一つ屋根の下で暮らす事になる3人の女教師達からの甘い誘惑を振り切って(溺れてもいいけど)、ゲーム開始時に意中に決めた女の娘と結ばれる事。つまり、誘惑をしかけてくれる女教師のおねーさん達はサブ的な位置付けで、メインは同年代の女の娘達3名

ちなみに、そんな魅力的な登場女性キャラクター総勢6名から、主人公は「よーいスタート」の号砲が鳴った瞬間、愛されています。幕が開いたら既にモテモテ状態。フォーリンラブの過程はカットされていて、いきなり彼女たちの主人公に対する愛情度はMAXなのです。

誘惑を仕掛けてくるおねーさん達は勿論の事、顔を真っ赤に染めて恥らうクラスメート、無邪気に慕ってくる後輩、反発しながらも密かに恋心を抱くお嬢様と、年下組も主人公にメロメロ。「お手軽だなぁ」とは思いつつも、この優雅な学園生活はなんとも心地好いです。

純愛ゲームに似つかわしくないほど濃厚とウワサのエロシーンについてですが、残念ながらメインの娘達のソレはさほどエロくもなく、低調に終わってしまっていました。既存の純愛エロゲのヒロインそのままに、会話とデートを重ねた後に身体を重ねるいつもの人種。どうやらこの娘等がストーリー担当、つまり「純愛」を求める人を相手とするキャラクターであると割り切っているようですね。それでもトゥルーエンドにおいてはラブラブなエロを見せてくれるなど、決して馬鹿に出来たものではありませんでしたが。

一方の年上組、おねーさん3人組はわかりやすいほどにエロ担当。3人のおねーさん達は代わる代わる主人公を誘い惑わし、エッチをお相手してくれます。彼女達がエッチへの抵抗が希薄であるとは言っても、弟を可愛がるようなスタンスなので、痴女って程ではありません。エッチに対してオープンな感覚を持っているという表現が、最も的を射たものであると思われます。

先程、年上組の女教師3人はサブ的な存在と申しましたが、実は彼女たちにもちゃんと個別ストーリーが用意されていたりします。一度メインの年下組のトゥルーエンドを見ないと攻略できないオマケ的ポジションで、ストーリーもメインキャラに比べてやや蔑ろであったので、満足いくものではなかったのですが、それでもしっかりおねーさん達のエンディングを用意してくれた心遣いは嬉しかった。しかもしかも、おねーさん達の個別エンドに加えて、「ハーレムエンド」まで用意してくださっているというのですから、本当に頭の下がる思い。

3P、4Pの複数人プレイは想像以上に充実ハーレムプレイに年下組は絡んでこなかったのは遺憾ですけど、プレイのエロさは完璧に純愛ゲームという枠を無視していました。真に天晴れな出来。


私が求めて止まない理想。その頂に極めて近い作品が、このFloralia。エロだけに照準を絞れば、さすがに一線でエロを張ってる他作品に引けをとってしまいますが、シチュエーションとしては最高峰です。

「純愛ゲームの体裁をとりつつ、エロを手抜きしない」。たったこれだけの事ですが、何処のメーカーさんもこれをこなしていない訳ですから、一層そのコンセプトは際立ちます。常日頃、こういったゲームの誕生を待ち望んでいた身にあって、Floraliaに出会えた事は嬉しい限りです。私に限らず、今までF&……なんとかの作品をプレイしていて、「あぁ、これでもっとエロかったらなぁ」とぼやいていた人は多いはず。そんな少年達の鬱積を見事晴らしてくれたのですから、感謝せざるを得ません。

XASEさんの作品は初めての体験だったのですが、これでその名はバッチリメモリーしておきましたよ。【純米】、【本醸造】、【吟醸】とブランドを分けているイマイチ訳のわからないメーカーさんですけど、今後も注目していきたいと思います。

お話自体は、1手先どころか2,3手先まで安易に想像がつくような単純なもの。良く言ってお約束といった話でした。ですが、そのクォリティは低い訳ではなく、シナリオとしては良く出来ている部類であると思われます。

特に女教師たちと同棲していること、身体の結びつきがあるということを、包み隠さずに告白(自発的ではないにせよ)していく展開はドキドキ。今まで隠し事にしていたこの真実(罪)をなぁなぁに終わらせないで、キチンと告白する展開は新鮮ですね。しかもその際、おねーさんと真実を知らされた女の娘が口論になったりするイベントがあったり…。嫉妬爆発した女性同士の痴話喧嘩はワクワク。

まぁ、この他に心に残る程のイベントはなかったのですが、少なくともプレイ中はしっかりと楽しませていただきましたよ。むしろ、これぐらい程好いウエイトのストーリーは歓迎です。

しかし、個人的にど~しても気に食わなかったのが、キャラクターのあざとい萌やし方(言葉あってる?)。とりわけ、「うぃ~」や「ひよ?」等の狙った口癖には脱力でした。

出てるのか出てないのかハッキリしないような緩慢な描写があったりと、精液描写は落第点。顔にかけたり口に出したりするシーンは、そこそこ量があるだけに惜しかったですね。

猛々しいほどに淫猥な唾液音が鳴り響いています。一部エンドレスで楽しむ事が出来るなど、オーラルセックスを好む方にとっては、納得の出来であるでしょう。フェラに限らず結合シーンにおいても淫らな音が響き渡るなど、効果音へのこだわりは好印象です。

効果音に比べてこちらはやや脆弱。セリフでのエロさが高くない。とにかく一番痛いのが、喘ぎ声の比率の高さ。クリックしてもクリックしても、「あんあんあんあん」ばっかりなんで萎えてしまいます。ここら辺は改善の余地がありますね。

やっぱり、私は年上組の方が好み…。ええ、純愛より誘惑が断然好きですもの。年下組なんて所詮前座ですよ、前座。当て馬に過ぎませんぜ。

よって今回のお気に入りは、麻生鈴音おねーさんです。彼女の耳掃除シーンは必見ですよっ!
2002年6月14日