チェリーボーイにくびったけ
メーカー〔ACTRESS〕 発売日2003年4月11日


嘘つきは泥棒のプロローグ
原画・千葉千夏さんによって描かれたフェミニンで可憐な少女たちは嘆息を誘うまでに愛らしい

しかも! 胸ですよ胸! おっぱいが宜しいじゃないですか~。着衣のままであっても、自らを主張するかのように盛り上がり強調されている豊かなバストは偉大! 立ち絵からして分泌されているフェロモンには、ただただ魅了されるがまま。

さらに! 姉ですよ姉! これだけ可愛らしくスタイルの良い少女たちが、なんと年上のお姉ちゃんであるという僥倖(ぎょうこう)! パッと見の印象ではわかりにくいかもしれませんが、実はこの作品は姉ゲーであり、2人の義理の姉「未来」と「愛音」に、若くて綺麗な義母「麻衣」、そして見た目はロリだけど年上の先輩という「まりも」と、多くの年上キャラがレギュラーを陣取っている。年下は「彩乃」の1人だけで、登場人物5人中4人が年上で占められている真に豪華な陣容なのです。

年下みたいなのに実はおねーさんをこよなく愛する私にとって、まさにこれは必殺の配置といっていい。2人も可愛いお姉ちゃんがいるとは、な~んて贅沢なエロゲでございましょうか。1人だけでも身に余る光栄だというのに、長女次女ともに「姉」であるとは、私なんぞには勿体のう話でございます。


しかし、世の中は上手くいかないもの。こうして高まっていた私のテンションとは裏腹に、中身はどっこい、理想と大きくかけ離れていたんですなぁ…。

というのも、これ、年上のおねーさんが多い設定を持ち出していながら、その魅力には全然目もくれていなかったんです。2人の姉未来と愛音も、お姉ちゃんという感じより、単なる幼馴染といった雰囲気で、どこかしら友達感覚。お姉ちゃんのお姉ちゃんたり得る魅力は何ら活かされておらず、「姉に甘やかされたい」という私のささやかな願望も満たされません。何の為に義姉という設定を用いているのか解せないぐらい、姉や年上への特別なこだわりが皆無でした。

それから、「ショタ受け」への配慮もなかったので、それを待っていた人にも注意を促さなくてはなりませんね。冒頭ではわざわざ主人公は女顔でイジメられっこという印象をプレイヤーに与えていたくせに、本編が始まった後の主人公にはそんな気弱な面が見られず、ショタ受けとは程遠い実情。むしろ、主人公は「受け」より、「責め」に近い属性となっていたので(少し陵辱もあるしね)、淡い期待は拭い去ったほうが賢明です。

私はショタ受けには更々興味がない人間ですから、今回「ショタ受け」でなかったことにさりとて大きな不満があったわけではないんですが、でも「ショタ受け」を期待していた人……というか、それが当然あるものだと思っていた人の気持ちを考えると、心中察するものがありますね。その気にさせておきながら、期待を果たさない生殺しはひどすぎる。

クリアし終えて今になっても、私はこの作品が何を意図しようとしていたのか全然わかりません。おねーさんを多く揃えて置きながら、年上には全然こだわりを見せないし、女顔でイジメられっこっと印象付けておきながら、全然ショタ受けにはこだわりを見せない。挙句の果てには、タイトルがチェリーボーイにくびったけなのに、

       主 人 公 が 童 貞 じ ゃ な か っ た

……。

ホントに今でも信じられない思いですね。

別に私は、主人公が童貞であろうとそうでなかろうとこだわりは一切持ちませんが、さすがにタイトルが「チェリーボーイにくびったけ」でありながら、主人公がチェリーボーイじゃないってのはマズイのでは…? っていうか、私の善悪基準で語ると、これは詐欺のような気がします。チェリーボーイが主人公を指していないとなると、一体誰にくびったけなのかもまるでわからなくなりますよ。もしかして、私の知らない人ですか? まったく、何が目的で、何が狙いで、こんなに内容と合致しない(というより嘘)タイトルを付けたのやら…。


結局、このエロゲは、チラッと匂わせたおねーさんやら童貞やらショタやら受けやらの要素がとどのつまりブラフで、ただ単純に仲のいい幼馴染の女の娘と、いろいろエッチして楽しむような在り来たりなエロゲだったんです。奥手で女性経験のないショタ気味の主人公が、年上のおねーさんに翻弄されるといった内容ではなかったんですね。それならそうと正直にいえばいいのに、何でこんな人を欺くような真似をするのかなぁ。

ゲームのプレイ時間は短いものですが、エッチシーンが詰め込まれているので、エッチシーンへの満足感は大。オマケシナリオではちゃんとハーレムを用意していたのも偉いですね。

ただ、エロそのものでは特筆するものがなかったかな。特別な行為は何もしていないですし、普通の純愛和姦エッチが主なんで、エロさはそれほど高いとはいえない。個人的な不満点を述べさせてもらうと、「中に出す」「外に出す」の選択肢が一つを除いて用意されておらず、プレイヤーの介入する点も乏しかったのが残念でした。

しかし、こういってしまっては身も蓋もないんですが、やっぱり絵が良いから、穏やかなセックスシーンであっても充分エロいんですね。とっても可愛い女の娘のエッチが見れるんだから、文句を言ったら罰が当たります。

エロゲにでてくる女子高生(みたいな人)の制服は、何故か原色を多様した奇抜なデザインのものが多いですが、この作品では普通のセーラー服。逆に新鮮に感じられるというか、やっぱり普通の方がいいよねぇ。

セーラー服の他にも、ブルマ、スクール水着と、コスプレエッチは結構ありましたよ。すぐに脱がせちゃうけど。

オーラルセックスは他のエロゲと比べて割かし量は多く、全キャラクターにフェラチオ、彩乃以外にパイズリが兼備。この点の充実は嬉しいといえば嬉しいんですが、肝心の描写には不満が残ってしまう結果に…。というのも、全然フェラチオやパイズリが描けていないんですよ。「描いていない」ではなく、「描けていない」。つまり、下手糞ということなんです。

原画家さんがこういったシーンをあまり好まないのか、明らかに挿入シーンと比べてテンションが低くて、中には見るに耐えないものまである。舐めてる、咥えてる、しゃぶってるといった行為の現実感が乏しく、ただ漫然と「口を開けている」といったやる気のなさですから、絵だけを見ると「キミ、何してるの?」と訊ねたくなるぐらい姿は滑稽。男性器が透明だったのも痛恨でしたし、これでエロさを感じるのは難しい…。

2人のお姉ちゃん未来と愛音は最高でした。ちなみに、2人の姉たちは純潔のバージン。逆ですよ逆!
2003年4月12日