発売日 2005年11月25日
メーカー Atelier KAGUYA 

リフレク不能、白川三姉妹デルタアタック
思い返せば、妹汁が発売された2002年は完全なる妹の独壇場でした。巷にはこれでもかと妹ゲーが溢れかえり、皆からの寵愛を妹が一身に受けていた世相。妹の圧倒的な支配の前に、対する姉の勢力など蟻の群れに等しく、日陰の奥で雌伏のときを余儀なくされていたものです。

ところが、ここへきて姉・妹の勢力図は劇的な変化を迎えるように。「姉しよ」で鬨(とき)の声を上げた姉ゲーは各地へと飛び火し、時流にも乗って瞬く間にその勢力を拡大。「姉萌え」という言葉が一般にも浸透され始めると、かつての妹独裁体制は崩壊の兆しを見せつつあります。私もずっと以前より姉時代の到来を祈願していた1人ですが、まさかこんなにも広く姉が認知されるようになるとは…。潜在的なおねーちゃんニーズはちゃんとあったんだね。

そんな時代の趨勢より生まれ出でし姉汁。KAGUYAさんのファンとなった最初のきっかけである妹汁の姉バージョンが、“本当に”発売されるだなんて! 以前、ドキドキお姉さんのことをムリヤリ「姉汁」と呼称しておりましたけど、それは私の早合点でした。こちらが正真正銘、掛け値なしの姉汁です。

しかも、「姉」で「汁」なだけに留まらず、なんと今ならナースにおまかせの白川涼子さんまで付いてくるという大盤振る舞い! KAGUYA史上最も愛すべきヒロインの涼子おねーさんに、恭子・杏子という強力姉妹を豪華セットにしてのご提供。その分値が張るんじゃないかって? いえいえ、全部揃ってもお値段は据え置きの8800円(税別)! 特別定価8800円にてご奉仕ですよ! これはお買い得! 金利・手数料は各人の負担となりますが。


ともかく、この白川三姉妹の存在はとてつもな~く大きい。涼子さん1人でも「うなぁ→」って感じだったのに、血を分けた姉妹がまだ2人もいるとなれば、そりゃあ戦慄が走るってもんでしょう。

明るく砕けた性格で、常に笑顔を絶やさない涼子おねーさんは、エッチに対しても前向きでとても積極的。心の底からエッチを楽しんでいる感じが、ラブラブ和姦として最高のムードを引き出しているんですよねー。淫語を駆使しながらのナチュラルな誘惑は堪りません。涼子さんのエロさは東洋一の神秘ですよ。容姿も完全に好みのど真ん中ですし、彼女は最大級のエロエロおねーさんキャラであると断言できます。

長女の恭子さんも過去作の恥辱診察室に出ていた再登場キャラで、聞くところによれば、その当時はかなり攻撃的な人だったらしい…。今回もサディスティックな資質は存分に発揮されておりましたが、思った以上の無茶はしていなかったので安心。パーフェクトな肢体と熟練されたテクニックで、あっという間に骨抜きにされますよ。恭子さんのエロさは五臓六腑に染み渡りますね。ややもすれば、「痴女」とも受け取れる危険性を孕んでいましたけど、色欲に狂うような品性の劣化がなかったのは救い。セックスにおける快楽本意ではなく、弟(主人公)への愛情が常に中心にあったからでしょうか。

末娘杏子は、上の2人の姉と比べると毛色が異なるキャラ。やりたい放題な恭子&涼子に対して、幾分常識人的な面を持ち合わせているのですが、白川家においてそんな常識派は、むしろ弄ばれてしまう格好の標的となり、2人の姉の玩具にされることしばしば。乳首勃起病で杏子がムリヤリ診察されるお医者さんごっこには笑わせてもらいましたよ。でも、彼女にも白川の血はしっかり流れているので、そのポテンシャルは決して侮れないです。一生懸命お姉さんぶりながらの健気なエッチは最高。杏子のエロさは北半球を駆け巡ります


こんな恐ろしい三姉妹が住まう白川家は、もはや政府からの退避勧告が発令されていてもおかしくない危険区域。手ぶらで単身乗り込んだ主人公は命知らずもいいとこ。案の定、いきなり着替えを偶然覗いてしまうハプニングに出くわしますし、お風呂場では裸の恭子さんと涼子さんが突然乱入してきて、そのまま手コキ&フェラ。勢いで脱がされた杏子も混じって、破壊力絶大の三位一体攻撃。初日でこれ。否が応でも、これからの生活に不安(良い意味で)を憶えてしまうものですね。

姉汁には、怪しげなビンで呪いをかけられてしまった主人公が、その呪いから逃れるため、姉たちの愛液を採取するというお題目がありますが、白川三姉妹の前ではそんな設定も形骸に過ぎません。だって、汁集めとか全然関係なく、普通に誘惑されてエッチが始まっちゃいますんでー。何のための設定なのやらって感じですよ。まぁ、寝ている間にバレないよう、こっそりと採集するのは楽しかったですが。汁集めに成功しても、有無を言わさずエッチシーン突入なのは、さすがのKAGUYA。

汁といえば、あっちの方の汁も威力充分。今回は最初から汁の量がかなり多めで、盛大にドバッと出ています。質感は相変わらず今一歩のレベルなんですが、掛かり方には改善の傾向が見られ、段々良くなってきました。勿論、今回も恒例の隠しアイテム「埴輪」は存在しますので、その力を借りれば更なる汁増量も! 恭子さんでさえ、「んっ……ま、まだ出てる……ちょ、ちょっと……ええええ!?」って感じで完全に引いていたのが快感です。


ペース配分を考えず、序盤から全速力で突っ走る姉汁はホント頼もしい限り。でも、さすがに「展開がワンパターンすぎやしないか?」「敢えて勿体付けても良かったんじゃ?」という思いも頭をもたげるようなりました。愛しの涼子おねーさんと再び相見え、期待と寸分違わぬエロさを誇っていた姉汁に、文句なんてこれっぽっちもありはしないはずなのに、正直な感想として、「あれ、こんなもんか?」といった物足りなさがあったんですよねぇ。

それは多分、「妹汁」+「ナースにおまかせ」という至高の2大作品の合体ってことで、事前のイメージが増幅しすぎてしまったからでしょう。当たり前のことですが、2つの作品の性質を持つからといって2倍ボリュームがあるわけじゃないですし、2倍エロくなるわけでもない。基本的には、いつもKAGUYAさんがやってることと大差ないのです。

クリちゃん(猫の名前)の擬人化や、主人公悠の女性化など趣味に合わない箇所も存在し、「姉」で「汁」で「白川三姉妹」と理想の具現化に思えた姉汁も、存外「あれ?」といった擦れ違いの数は多かった。それらの事情を包括的に踏まえた上で判断を下せば、偉大なるナースにおまかせには及ばなかったなと…。順序としては“妹汁以上、ナースにおまかせ未満”といった感じ。


KAGUYA史上最大級の期待を抱いて始めた姉汁でしたが、やはり事前に期待が高まりすぎると好結果には結び付きにくいものですね。勿論、期待しすぎな私がイケナイのですけど、期待させすぎなKAGUYAさんにも1割ぐらい責任があると思いたい。とりあえず、今後体験版はもっと手抜きして作ってください。あれが諸悪の根源です。

隠しアイテム埴輪を使用することで汁量アップ。その素晴らしいアイディアが継承されていたことは素直に嬉しいですが、妹汁と姉汁では埴輪の力に若干の仕様変更が見られまして。妹汁はフィニッシュの都度、射精量を3段階に調節できるものでしたが、今回の姉汁はエッチの最後の1回射精がプラスされるだけなんですね。ハッキリいって弱体化です。

それに姉汁のように元々汁量が多い状態から更に汁を上乗せしても、オーバーロード気味であったことは否めません。

当然、涼子おねーさんだよ! 「ほれほれ~♪」が大好き。

でも、ナースでおまかせの涼子さんと姉汁の涼子さんを比べるなら、私は前者の涼子さんを選びたい。何故なら、ナースでおまかせの涼子さんは一人称が「おねーさん」(後半はお姉ちゃん)だったのに、姉汁の涼子さんは一人称が「姉ちゃん」になっているから。個人的にこれはものすっっごい不満でした。

え? どっちも大して変わらないじゃんって? と、とんでもないっ! なら想像してみてくださいよ、家族計画の末莉が司のことを「兄ちゃん」と呼んでくる様を! 萌えないでしょう? 従来の「おにーさん」の方がいいでしょう? それと一緒です! 涼子さんは「おねーさん」って言ってくれなきゃ嫌なんだー!!

人気を博したヒロインでも、そのほとんどが1回きりの使い捨て。前々から思っていましたが、これは非常に勿体無いことですね。時代はエコロジー、もっとリサイクル精神を心掛けるべきです。

そういう意味で、涼子さんが再登場されたのは嬉しかったですし、今後もどんどん既存キャラクターを積極的に起用していって欲しいと願う。瀬里奈や御堂鈴なんかは、是非もう1度再登場して欲しいな~。もしKAGUYA脱衣雀とか出たら絶対買うね。
2005年12月3日