えんでび ANGEL or DEVIL
メーカー〔ハイカラ喫茶〕 発売日2004年12月29日


悪魔の生殺し
前回のレビューで「普通過ぎる」と扱き下ろし、「これが最初で最後になるかも」とまで吐き捨てていた私が、性懲りもなく、またハイカラ喫茶さんの新作を手に取ってしまっているのには、語ると長い、深い理由がございまして…。

だってこれ、絵がメチャクチャ良いんですもん。……前回と同じ理由のような気もしますけど、それはそれ、これはこれ。以前の志乃武丹英さんも素晴らしい絵師でしたが、このえんでびの原画家、あめいすめるさんの絵は輪をかけて素晴らしい。ルックスの可愛らしさのみならず、ボディラインのいやらしさや、細やかな性器の描写も抜群で、性的な魅力も十二分に兼ね備えていたのがExcellent。

何より僥倖だったのは、これだけのハイレベルな絵に、汁描写までもが劇的に良かったという点!(結局これか) 射精量の多さもさることながら、その質感、掛かり方も完璧で、納得のレベルに仕上がっていました。さすがに某クレージュには及ばないものの、これだけやってくれれば手放しで褒められますよ。自分としては、このCGだけでお釣りが返ってくるほど元は取れましたねっ! いや~、満足満足!

かといって、このままレビューを終わらせるわけにもいかないので、続いて中身の方を紹介していきましょう。

私がこのえん☆でびをプレイする際に注視していたポイントは2つ。「起伏のない単調な繰り返しから脱却しているか」「サブキャラに充分なエッチが用意されているか」。以前プレイした「キミといっしょにデキること」では、ただエッチの選択を迫られるだけの作業的な毎日が苦痛だった上、本命の巳緒さんには3P絡みのエッチ1つしか存在しないという悲劇に打ち拉がれました。だからこそ、今回この2つの問題解決が、えんでびに求められる最大の要点であると。

前者の「起伏のない単調な繰り返しから脱却しているか」に関しては、ある程度クリアされていたといってもいいです。途中途中に僅かなシナリオの動きが見られるようになっているので、代わり映えしない毎日という印象は若干和らいでいる。例えば、こちらがリードするエッチばかり選んでいると、「最近責めさせてくれない」と愚痴をこぼしてきたりとか。些細なことですが、こういった何気ない起伏がパターン化された毎日を感じにくくさせてくれるんですよ。

ついでに、キャラクターの薄っぺらさも解消。天使でありながら、凡そ天使とは思えぬ言動の目立つリュミエールと、悪魔でありながら、天使のような優しさを見せるノアール。2人の個性は充分に感じられ、「単なるエッチ相手」という味気無い関係でなかったのは大きいです。特にノアールの方には、私、かなり惹かれてしまいましたよ~。

そこで「サブキャラに充分なエッチが用意されているか」というもう1つの懸案事項が浮上してくるわけですが……これがねぇ。結論を言ってしまうとまたも空振り。ノアールとは僅か1度きりのエッチしか用意されておらず、それもパイズリのみで本番なしという不可解な仕打ちでした(エロかったけどね)。ダブルヒロイン的な扱いでありながら、エッチシーンでこれだけ差別されてしまっているのは何故…?

最悪だったのは、ハッピーエンド直前のやり取り。リュミとノアが些細なことから衝突し、「どちらがあなた(主人公)を満足させてあげられるかで勝負しよう」と夢のような展開へ発展するまでは良かったものの、3Pへの期待が最高潮に達したその刹那、ゲームは無常にも終了

もう、ありえねーっすよ。何故、ここで終わらせる? 一番の見せ場、その寸前で突然幕を下ろしてしまうなんて正気の沙汰と思えません。RPGに例えれば、ラスボスと戦う前にエンディングが始まるようなもの。デスピサロを目前にしていきなりスタッフロールが流れたら、頑張ってきた勇者も報われないでしょ!? 最初から3Pを用意していないなら、変な期待を煽るな! そして、あっさりと裏切るな! これだけで一気に心象悪くなっちゃったよ…。


私だって、10の力しか持っていないメーカー(サークル)に20の力を出せとは要求しません。でも、ここは明らかに20の力を持ちながら10の力しか出していない。わざと余力を残しているのか、それとも自身のポテンシャルに気付いていないのか。見ていて非常にもどかしいので、ついつい余計な口出しをしたくなるのよね。

価格を倍に……いや、3倍にしてもいいから、ノアにもシナリオとエッチシーンをしっかり持たせて、最後は華々しく3Pで決めて欲しかった。これじゃあ、せっかくの超美麗なグラフィックが泣いていますよ。ま、今更そんなことを愚痴っていても詮無いことなので、とりあえず続編の製作をよろしく。それで我慢しますから。

悪魔のような天使のリュミエールと、天使のような悪魔のノアール。お互いの性格が逆転していたのが面白かったですね。私は押しの弱い悪魔という部分でノアに萌え。エッチはエッチでしっかりエロかったりするのが更に良い。
2005年1月16日