アキバ系彼女
 
メーカー〔G.J?〕 発売日2003年10月24日


鍵葉系シナリオ
このゲームでG.J?さんが目指そうとしていたものって一体何? アキバ系彼女はそれがさっぱり見えてこない。絵が目的で購入したエロゲとはいえ、ここまで意味不明なシナリオですと…。

話は秋葉原に精通したアキバ系と呼ばれる主人公らのディープな会話が主だっていて、オタクネタがふんだんに盛り込まれたコメディテイストなもの。オタク特有のノリと会話の内容が理解出来るかどうかというのが最初の問題になります。

特にキャラクター同士の会話はアニメのネタを多く含んでいるので、その元ネタを知らなければ、かなり厳しい。意味が通じる人なら面白いと思えるんでしょうが、素人に毛が生えた程度のアニメ知識しかもっていない私のような人間だと、話に全然ついていけず、ハッキリいって笑いのポイントが全然わかりませんでした。

でも、このオタク話で花咲くシナリオは、実は第1幕まででありまして、第2幕になると装いがガラッと変わってきます。アキバ系彼女のシナリオは、第1幕、第2幕、第3幕と構成されており、第2幕になると今までのイメージが払拭された恋愛要素が強いストーリーへ突如変貌するんですね。今まで散々バカ話が続いていたのに、前触れなく生真面目な純愛路線に変わってしまうのには戸惑うばかり。

しかし、もっと驚かされるのは続くラストの第3幕。……なんとここではおぞましくも、KeyやLeafみたく切ない感動を狙おうとしてやがったんです! いきなり○○が血を吐いて倒れたときなんて、思わず爆笑してしまいましたよっ! 今まで無数に盛り込まれていた小ネタには一度も笑わなかった私ですけど、この瞬間ばかりは声を出して笑ってしまった。だって、さすがにこのありえない展開は読めませんでしたから。最初、ギャグでやってるのかな~と疑って見ていたぐらい。

シナリオライターさんは、笑わせて、萌えさせて、最後に泣かせてやろうという甘い魂胆だったんでしょうけど、それは支離滅裂というものでしょう。第一、何故感動させようとする? このエロゲで泣きたいと思ってる人間がいると思ってるの? 冷たい言い方するけど、どうしてもこの手の話がやりたいのなら、どっか他所でやってよ。

何故この作品が「シナリオ>エロ」にならなきゃいけないのか? メインヒロインの3人は豊満なバストをお持ちの超絶美人で、私はすっごく期待していたというのに、エッチシーンはもう幕が降りかかろうとした頃にようやく1つ2つある程度。エッチシーンは全部でたったの11個(実質9個)しかなかったなんて、アンビリーバボーですよ…。しかも、純愛ゲームのような淡く優しいエロだし、何を考えていらっしゃるのか甚だ不明でございます。

こっちは佐野俊英さんの素晴らしい絵で描かれたエッチシーンだけが目的だったのに、それがシナリオライターのでしゃばりで潰されたと思うと泣くに泣けません。どうせ佐野俊英CG集だと割り切って買ってるんだから、せめて他の人は余計な邪魔をしないでくれ。乳揺らす暇があったら、1つでもエッチシーンを増やせってーの、まったく。

Tonyさんとか村上水軍さんとか、唯一無二の素晴らしい絵を描く絵師たちが、ことごとく良作に巡り合えない呪いにかかっているのは何の因果でしょうかねぇ。もうみんなまとめてお祓いが必要ですな。

この作品のコンセプトって、一般人の女性を自分色(オタク)に染めてしまうのが目的ではなかったんでしょうか。

かつて、Leafさんのこみっくパーティーで、オタクに免疫のない一般人の高瀬瑞希が、主人公に惹かれていく内に彼のオタク趣味に理解を示してきて、果ては自分からカードマスターピーチのコスプレをするようなるという感動的なイベントがありました。

アキバ系彼女も、てっきりこの線で攻めてくると思っていたんだけど、このコンセプトは思いっきり希薄だったんですよね。ただコスプレの格好でエッチすりゃいいってもんじゃないでしょうに。

会話の駆け引きを格闘ゲームに模して戦いあうのが恋の白兵戦システム。といってもゲーム性があるわけではなく、ただ普通に選択肢を選んでいくだけ。ここでもやはりアニメ中心としたネタの応酬なので、意味を解さない者にとっては辛い。私は訳もわからず連戦連敗でした。

佐野さんの絵は素晴らしく、この作品の価値はまさにそれだけといっても良いんですけど、正直佐野さんの絵とこの作品のイメージが合致していたとは思えない。秋葉原を題材にした話なら、もっと萌え系の絵師を使えばいいのに。佐野さんの絵だと、普通の格好の方が断然いいから、アニメのコスチュームを着てもらっても似合ってないし、あんまり嬉しくないんだよね。

誰もいません。見た目的には妹の鳴ちゃん。妹はロリの先入観があるので、意外に胸が大きかったりすると嬉しい。
03年10月27日