Wake Up, Girls!第9話「ここで生きる」雑感

夏夜の提案により、彼女の出身地である気仙沼の旅館で合宿を行うことになったメンバーたち。東北を舞台にしながら、これまで震災に関しては敢えて触れられて来なかったですが、今回初めて3.11と向き合ったエピソードになっていましたね。

「町、随分綺麗になったでしょ」

未だ震災の爪痕を色濃く残す風景でありながら、このセリフが発せられたことに胸が締め付けられる思い。しかし、作品で震災を取り扱うとなると、どうしたってその悲惨さがクローズアップされがちなのに、Wake Up, Girls!は当時の惨劇を振り返るネガティブなものではなく、復興というポジティブな方向性を示してくれていたのは良かったです。

震災によって大事な人を失ってしまった夏夜は、その辛い想い出から逃がれるようにずっと地元を避けてきましたが、Wake Up, Girls!での活動をきっかけに、再びこうやって地元に足を踏み入れ、向き合うことが出来るようになった。

「頑張りたくても頑張れない人のために何かを頑張る。今はそう思ってる」

夏夜の声優さんは情感を込めた素晴らしい演技をされるので、こちらもグッと込み上げてくるものがありますね。気丈に振る舞いながらも、最後は少しだけ涙声になって言葉が詰まっていたところが実にリアル。ここは普通に感動できます。

夏夜の告白を受けて、遂に真夢もI-1 Club脱退の真相を述懐し始めましたが、逆にこちらはなんだか拍子抜け…。沈鬱な表情で頑なに真相を語ろうとしなかった真夢の脱退劇だけに、よっぽど裏によんどころない事情が隠されているものと思っていたら、友達庇ってプロデューサーに楯突いたらクビにされたというだけ。そんなの別に言い憚られる話でもないでしょうに~!

私としてはやっぱり、男絡みの痴情であることを期待していましたよ。交際が明るみに出そうになったから、スキャンダルになる前に切られてしまったのだと。アイドルという題材を描く上で恋愛の是非は切っても切れない密接なテーマですし、他のアイドルアニメはともかく、Wake Up, Girls!ならこの辺をとことんやってくれると信じていたんですけどねぇ。

色恋沙汰で一度は追放されてしまったトップアイドルが地方アイドルとして再起するのは、ストーリーとしても盛り上がる要素になっていたはず。全然興味がなかったのにスキャンダル後に急に気になり始めた指原莉……なんとかさんのように、真夢も大人しそうな顔してやることやってたなら、きっと私は彼女のことを好きになっていた(笑)

何にせよ、真夢が自分の過去を打ち明けたことで佳乃とのわだかまりは解決。ついでに、菜々美も光塚歌劇団の夢は先送りしてWake Up, Girls!に専念することを決意。そして、松田はいつも通り無能。山積されていた問題は総て綺麗に片付き、万事良い方向へ物事が進んでめでたしめでたしです。

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  1. Wake Up!【アニメ Wake Up, Girls! #9】

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    アニメ Wake Up, Girls!
    第9話 ここで生きる

    Wake Up! 
    眩しい日差し浴びて 今胸の希望が君…

  1. 前にこちらのブログでURLを貼った
    劇場版のストーリーダイジェストを読んだ時点で、
    夏夜は気になっていて、
    更に揉め事になった時の仲裁に感心し、
    この9話で完全に贔屓アイドルとなりました。
    元々声優さんの声質も好みでしたし。

    ここのコメントは久しぶりですけど、
    結構『Wake Up,Girls!』にハマってしまい、
    オフィシャルガイドブックまで買っちゃいました。
    夏夜は声優さんも最年長のようです。
    ’90年代中頃生まれの声優さんが多い中、
    夏夜役の声優さんは’91年生まれ。萌える(笑)。

    残念な点はまず松田の存在。
    最近怒りの矛先が松田本人ではなく、
    松田というキャラを出そうと思った制作者に向かってます。
    「アイドルものだと視聴者に近い(?)若い男(マネージャー)を出さなきゃ。」
    という固定観念で出したんじゃないかと勘ぐりたくなります。
    今まで松田がいなくてもストーリーが成立するんですもん。
    松田の発言を別のキャラにさせたり、
    シチュエーションをちょっといじるだけでマジで松田不要。
    ちょっと出ただけの藍里の両親の方が、よっぽど存在感があって不可欠ですよ!

    次は作画ですね。
    山本寛監督って有名な方のようですが、
    何でもんな作画陣が手薄いのか疑問。
    声優さんと同じでこちらも新人を使っている??
    絵に寛大(無頓着とも言う)な私でも、
    8話のプロデニューサーの話をよそ見して聞いているI-1置物メンバーはドン引き。

    最後は真夢とよっぴーという中心メンバー2人が
    両方とも優等生キャラで被っているのが惜しい。
    元有名アイドル(I-1)センターの真夢と、
    モデルや子役経験はあるけどアイドル未経験のよっぴーの衝突は、
    2人の性格が明確に違っていれば、
    もっと面白くなったのになぁと思います。

    こんなに長文書くなんて……。
    やっぱりどっぷりハマってますね(笑)。

    •  アゴストさん
      まさかオフィシャルガイドブックを購入するほどにハマっているとは(笑) こういうときのアゴストさんの初動の早さには感心させられます。

      私も1話を視聴した時点では完全にネタアニメのつもりでしたけど、思った以上に早い段階で魅力に取り付かれました。自分の感性と非常に近い内容のアイドルアニメですから、1話1話に込められた意味に共感できる感じ。今期の中ではかなり安定して面白いアニメです。作画は不安定だけどね!!

      >夏夜は声優さんも最年長
      オーディションで選ばれた新人声優としては決して若くないですが、さすが年齢を重ねているだけあって演技は一際光っていますね。作中の登場キャラの名前と声優さんの名前がリンクしているのはいいアイディア。

      >怒りの矛先が松田本人ではなく、松田というキャラを出そうと思った制作者
      カズさんもそうでしたが、みんな松田に不満があるんだなー(笑) 確かに松田の必要性なんてこれっぽっちも感じませんが、マネージャーというポジションは誰かしら存在しないといけませんから、別に松田でもいいかなって感覚。

      部活内容に全然詳しくない顧問の先生みたいなものだと思えば。顧問がいないと部が成り立ちませんから、お飾りでもいてくれなきゃ困る。一番最悪なのは、無能なくせに偉そうに出しゃばって来るタイプですが、今のところ松田は無能なりに大人しくしているので害を感じません(笑) 

      >プロデニューサーの話をよそ見して聞いているI-1置物メンバーはドン引き
      作っている方も明らかにおかしいことに気付いていたでしょうに、それを修正する時間すらないってところにヤバさがありますね。なんでこんなにかつかつな状況で作っているんでしょう…? やっぱり最初に劇場版を持ってきた弊害が出ているのかな~。

      作画に関しては第1話ですらダメだったので、端から諦めています。せめて脚本崩壊だけはしないように心掛けてもらわないと。

      >真夢とよっぴーという中心メンバー2人が両方とも優等生キャラで被っている
      そうですねー。似た者同士でありながら、根本的な部分で考え方が真逆みたいな感じだと面白かったのですが、今は和解したこともあって余計似たり寄ったりになってきちゃった。和解しつつも、考え方は相反する程度が良かったかも。

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なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。