人類は衰退しました第6話「妖精さんの、おさとがえり」雑感

オヤジ=VOYAGEという私の読みは半分合っていましたけど、正しくは「VOYAGER」だったのね。ボイジャーとパイオニア。ぴおんらが宇宙探査機の擬人化だったというのは盲点でした。暗い深宇宙で航行を続ける探査機を擬人化してシンパシーを寄せる物語は、極めて日本人的な情緒に溢れていたというか。

パイオニア・アノマリーのことはWikipediaさんに教えてもらったのですが、このミステリーな現象をぴおんの感情に当てはめて、PIONEERという探査機の哀愁に結びつけているのは感心しきり

O太郎「おめー、原因不明の減速してただろ? まだ改良される前、天王星を超えたあたりで……なんでだ?」
ぴおん「違う」
O太郎「おめーだって恐ろしかったんだろ?」
ぴおん「違う」
O太郎「嘘付いてんじゃねーよ! じゃどうしてわざわざ俺のこと追いかけてきたんだよ! そっちは元々そんな指令出てないだろ!」
ぴおん「違う」
O太郎「おめーも、帰りたかったんだろ…」

O太郎(VOYAGER)の弁を頑なに拒否しながら、静かに涙するぴおん(PIONEER)。ここはグッと来てしまったなぁ…。さすがロミオさんは感動への持っていき方が上手い。上手すぎる。

「感じたんだろ。ここはあったけーってよ。なのに、またあの寒いところに戻るのかよ?」
「ありえねーよ。もういいじゃねえか。行かなくてもいいじゃないか…」

物言わず、忠実にプログラムを遂行するはずの機械に“弱音”を吐かれてしまうと、ものすごく切ない気分にさせられますね。厳罰を覚悟で衛星とリンクする受電施設を破壊した「わたし」は偉い。結果的に「VOYAGER」と「PIONEER」の2人が地球に留まることができたのは良かったです。

第6話は大いに感動させてもらった素晴らしいエピソードでしたが、未だに自分の中で整理の付かない謎がたくさん残っているのも事実。そもそも探査機が自我に目覚めた理由からしてまず疑問ですし、モノリスが一体何だったのかさえも私はよくわかっていない。探査機の電源装置っぽいんですが、途中でぴおんの充電が切れた際にモノリスから手足が生えていたのが意味不明。単なるギャグ演出?

細かなところでは、スライムの正体、「わたし」と書いてあった宇宙服(?)なんかもスッキリしませんねー。説明不足なのか私の理解不足なのかは定かじゃないですが、もやもやしたまま終わってしまった消化不良感。せめて妖精さん行方だけはしっかり描いて欲しかったな…。

電波が嫌で姿を消してしまった妖精さんたちは、「わたし」が受電施設を破壊したことで再びお里に戻ってこれるようになったんでしょうか? まぁ、このあとのエピソードで妖精さんが登場しているってことはその通りなんでしょうけど、一切その説明がないのはどうかと思う

今回、助手さんの可愛いさに気付けたのは収穫。

剣と盾を持って勇者ごっこしている姿は、小学生の男の子っぽくて微笑ましい! 後ろで「わたし」のジェスチャーを真似したりするところも、お姉ちゃんの真似っこをする小さな弟みたい。

「わたし」と助手さんは師弟関係ならぬ姉弟関係だと気付いてからは、急に萌えるキャラになってきました。

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  1. パイオニアとヴォイジャーは後から飛ばされたキャッチアップ機によって改修されて、その時に装備された高度AIが自我に進化したというのが真相です。(形を変えられるのも流体金属への改修などによるもの)
    モノリスは探査機たちのいわゆる仮死状態(バッテリー切れ)の姿ですね。原作の後日談では「わたし」によって手動蓄電装置が取り付けられて、一時間くらい回せば一分間だけ人型になれるよ、という状態になりました。
    わたし宇宙服(とヴォイジャー宇宙服)はビッグダディというキャラのパロらしいのであまり深い意味はないかと。
    原作でもかなりの量が割かれた話でしたし(五話のサバイバル状態も実際はかなり切羽詰まっていた)、そもそも尺が足りなかったかなーと思いましたが、原作でのパイオニアの台詞をヴォイジャーに言わせていたりしたので単純に脚本家さんの失態でしょうね。

  2.  イノウエさん
    わざわざ補完説明ありがとうございます。やはりアニメでは語られていない設定が幾つもあるようですね。本筋には影響しないとの判断でカットされたんでしょうけど、そういう細部を無視して大筋だけ語られても、せっかくの感動に引っかかりが生まれてしまうので、もう少しスタッフは考えて欲しかったです。

    >原作でもかなりの量が割かれた話でしたし、そもそも尺が足りなかった
    エンディングまでストーリーを食い込ませていたこともあり、相当話を詰め込んでいる感はありました。そんなに尺が苦しいなら3話に分割すればいいものを。

    2話ずつ収録というBlu-rayの形態を堅持するため、強引に2話で終わらせたってのが真相でしょうかね。

    >原作でのパイオニアの台詞をヴォイジャーに言わせていたりした
    何というお粗末。

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なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。